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「爺ちゃんとミノル」の会話(2)~5
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(55)
「お前は子供じゃからわからんことはないじゃろう?」
「なんとなくわかるよ」
「教えてみ?」
「あのね、愚痴とか不安とか話を聞いてくれる人がいないんだと思うよ」
「学校の友だちはどうなんじゃ?」
「学校に行く時間が少ないでしょ。学校に行ってもお話があまり出来ないんだよ」
「話し相手はお父さんやらお母さんはどうなんじゃ?」
「僕はお爺ちゃんが話を聞いてくれるけどなんだかね~。親には言い難いよ」
「なんでじゃ?」
「心配かけたくないし、説教言われるのも嫌だし・・・(笑)」
「愚痴はわかるけど不安って何じゃ?」
「テレビのニュースとか見ていると僕たちの将来はどうなるんだろう?って心配になるよ」
「そうじゃろうの~。大人でも不安になるんじゃからの~」
「このまま生きててもしょうがないって思う人もいるんだと思うよ」
「そうじゃの~。やっぱり明るい未来を話し合う環境を作らんにゃあいけんの~」
(56)
「そうだよ。それは大人の責任だと思うよ」
「国会を見ても政治の批判やらお金の使い方やらアホらしゅうなるの~」
「やっぱりお金のない社会が良いと思う」
「ミノルもそう思うか?」
「だってお父さんやお母さんはお金が要るから働くんでしょ?」
「そうじゃの~」
「子供と一緒にいる時間が多かったらストレスも少ないし・・・」
「それから?」
「お金を稼ぐんじゃなくって楽しく働けるんだったら大人になっても辛くはないと思う」
「そうじゃの~。そういう社会がええの~」
「そういう社会ってどうすれば出来るんだろう?」
「本当は簡単なことなんじゃがの~」
「簡単ならとっくに出来てると思うよ(笑)」
「みんなが簡単に出来ると思えばええんじゃがの~」
「なんで簡単だと思わないんだろうね?」
「ええか、ミノルの家庭だけお金を使わんって出来るじゃろうが、金が無いと買い物も出来んじゃろう?」
「うん」
「みんながお金を使わんでもええって思わんと出来んのんじゃ」
(57)
「それを考えたら世界中がお金を使わないことにしようと思わなきゃいけないってことだよね?」
「そういうことじゃの~。世界がつながっちょるからの~」
「じゃあどうすれば良いの?」
「それも簡単なことなんじゃがの」
「いつも簡単って言うけど簡単じゃないじゃないか」
「みんなが出来るって思うだけで出来るんじゃがの~」
「どうしてそれが出来ないの?」
「みんなの心に損得勘定があるんじゃ」
「損得勘定って?」
「調べてみ」
「自分にとって損であるか得であるか打算的に判断するさまって」
「意味はわかるか?」
「なんとなくわかるよ」
「人によっては原始的な生活に戻るのは嫌だと言う人もおるからの~(笑)」
「なんで原始的な生活に戻ると思うんだろう?」
「物々交換になるんじゃないか?とか誰も働かんから電気も水道も無くなるんじゃないかっての(笑)」
「なんでそう思うんだろう?」
「お金があると何でも出来ると思うちょるんじゃ(笑)」
(58)
「何もかも人がやるんでしょ?お金は何もしてくれないことくらい僕にもわかるよ(笑)」
「お金の要る社会は物々交換ということを忘れちょるんじゃ」
「どうして忘れるの?」
「お金は物々交換を便利にしたモノなんじゃけどの~」
「要するに交換システムは変わっていないってことなんだね?」
「そういうことなんじゃ」
「どうしてそれと損得勘定が関係あるの?」
「お金の要る交換システムは対価というものがあるんじゃ」
「たいかって?」
「検索してみ」
「他人に財産・労力などを提供した報酬として受け取る財産上の権利って書いてある」
「働いたらお金をもらうじゃろう?買い物したらお金を払うじゃろう?そういう交換する時に必要なものなんじゃ」
「そういうシステムの中で生きているから損得勘定が身に付いたんだね?」
「そういうことなんじゃ。自分が得するならええこど、損するならイヤと思うのが普通なんじゃ」
「僕だって損するより得したほうが良いよ(笑)」
「じゃろうが(笑)」
(59)
「でもお金のない社会って誰かが得したり損したりするの?」
「そりゃあお金の要る社会でもいっぱいおるじゃろうが(笑)」
「そりゃあそうだ(笑)」
「お金のことを心配せんでも平和で健康で楽しく暮らせるならそのほうがええと思うんじゃがの~」
「僕だってそう思うよ」
「それをどうやって実現するかじゃの~」
「やっぱり世界平和が良いってことなんだよね」
「よう覚えちょるの~(笑)」
「どうして世界平和が実現しないんだろう?」
「そりゃあ国と国が損得勘定でものごとを考えるからじゃろうの」
「そういえばニュースで国益って言ってたよ。国益って国の利益なんだよね?」
「そうじゃの~。個人も国も損をせんように頑張っているんじゃ」
「誰も損をしない方法ってあるんだろうか?」
「誰も損をせん方法があるんじゃがの~」
「誰も損をしない方法って?」
「それは・・・覚えちょるか?世界が一つの家族じゃ」
「お前は子供じゃからわからんことはないじゃろう?」
「なんとなくわかるよ」
「教えてみ?」
「あのね、愚痴とか不安とか話を聞いてくれる人がいないんだと思うよ」
「学校の友だちはどうなんじゃ?」
「学校に行く時間が少ないでしょ。学校に行ってもお話があまり出来ないんだよ」
「話し相手はお父さんやらお母さんはどうなんじゃ?」
「僕はお爺ちゃんが話を聞いてくれるけどなんだかね~。親には言い難いよ」
「なんでじゃ?」
「心配かけたくないし、説教言われるのも嫌だし・・・(笑)」
「愚痴はわかるけど不安って何じゃ?」
「テレビのニュースとか見ていると僕たちの将来はどうなるんだろう?って心配になるよ」
「そうじゃろうの~。大人でも不安になるんじゃからの~」
「このまま生きててもしょうがないって思う人もいるんだと思うよ」
「そうじゃの~。やっぱり明るい未来を話し合う環境を作らんにゃあいけんの~」
(56)
「そうだよ。それは大人の責任だと思うよ」
「国会を見ても政治の批判やらお金の使い方やらアホらしゅうなるの~」
「やっぱりお金のない社会が良いと思う」
「ミノルもそう思うか?」
「だってお父さんやお母さんはお金が要るから働くんでしょ?」
「そうじゃの~」
「子供と一緒にいる時間が多かったらストレスも少ないし・・・」
「それから?」
「お金を稼ぐんじゃなくって楽しく働けるんだったら大人になっても辛くはないと思う」
「そうじゃの~。そういう社会がええの~」
「そういう社会ってどうすれば出来るんだろう?」
「本当は簡単なことなんじゃがの~」
「簡単ならとっくに出来てると思うよ(笑)」
「みんなが簡単に出来ると思えばええんじゃがの~」
「なんで簡単だと思わないんだろうね?」
「ええか、ミノルの家庭だけお金を使わんって出来るじゃろうが、金が無いと買い物も出来んじゃろう?」
「うん」
「みんながお金を使わんでもええって思わんと出来んのんじゃ」
(57)
「それを考えたら世界中がお金を使わないことにしようと思わなきゃいけないってことだよね?」
「そういうことじゃの~。世界がつながっちょるからの~」
「じゃあどうすれば良いの?」
「それも簡単なことなんじゃがの」
「いつも簡単って言うけど簡単じゃないじゃないか」
「みんなが出来るって思うだけで出来るんじゃがの~」
「どうしてそれが出来ないの?」
「みんなの心に損得勘定があるんじゃ」
「損得勘定って?」
「調べてみ」
「自分にとって損であるか得であるか打算的に判断するさまって」
「意味はわかるか?」
「なんとなくわかるよ」
「人によっては原始的な生活に戻るのは嫌だと言う人もおるからの~(笑)」
「なんで原始的な生活に戻ると思うんだろう?」
「物々交換になるんじゃないか?とか誰も働かんから電気も水道も無くなるんじゃないかっての(笑)」
「なんでそう思うんだろう?」
「お金があると何でも出来ると思うちょるんじゃ(笑)」
(58)
「何もかも人がやるんでしょ?お金は何もしてくれないことくらい僕にもわかるよ(笑)」
「お金の要る社会は物々交換ということを忘れちょるんじゃ」
「どうして忘れるの?」
「お金は物々交換を便利にしたモノなんじゃけどの~」
「要するに交換システムは変わっていないってことなんだね?」
「そういうことなんじゃ」
「どうしてそれと損得勘定が関係あるの?」
「お金の要る交換システムは対価というものがあるんじゃ」
「たいかって?」
「検索してみ」
「他人に財産・労力などを提供した報酬として受け取る財産上の権利って書いてある」
「働いたらお金をもらうじゃろう?買い物したらお金を払うじゃろう?そういう交換する時に必要なものなんじゃ」
「そういうシステムの中で生きているから損得勘定が身に付いたんだね?」
「そういうことなんじゃ。自分が得するならええこど、損するならイヤと思うのが普通なんじゃ」
「僕だって損するより得したほうが良いよ(笑)」
「じゃろうが(笑)」
(59)
「でもお金のない社会って誰かが得したり損したりするの?」
「そりゃあお金の要る社会でもいっぱいおるじゃろうが(笑)」
「そりゃあそうだ(笑)」
「お金のことを心配せんでも平和で健康で楽しく暮らせるならそのほうがええと思うんじゃがの~」
「僕だってそう思うよ」
「それをどうやって実現するかじゃの~」
「やっぱり世界平和が良いってことなんだよね」
「よう覚えちょるの~(笑)」
「どうして世界平和が実現しないんだろう?」
「そりゃあ国と国が損得勘定でものごとを考えるからじゃろうの」
「そういえばニュースで国益って言ってたよ。国益って国の利益なんだよね?」
「そうじゃの~。個人も国も損をせんように頑張っているんじゃ」
「誰も損をしない方法ってあるんだろうか?」
「誰も損をせん方法があるんじゃがの~」
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「それは・・・覚えちょるか?世界が一つの家族じゃ」
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