爺ちゃんとミノルの会話

マー坊

文字の大きさ
上 下
5 / 28

「爺ちゃんとミノル」の会話(1)~5

しおりを挟む
(21)
 
 
「ようわからんが・・・納得するような・・・ようわからん(笑)」
「何でも良いから環境を壊さないエネルギーが出来たら良いね」
「そうじゃの~それがええけどの~経済活動が邪魔をするからの~」
「お金儲けにならないと出来ないってお爺ちゃんが言ってたこと?」
「そうなんじゃ」
「今は何でもお金が要るからね」
 
 
「全部無料ならええんじゃがの~(笑)」
「お金を稼がなくてもいい社会なら無料ってことだよね(笑)」
「そうなんじゃ。お金がないと何も出来ん社会って不便じゃの~」
「お金を稼がなくてもいい社会って実現できないの?」
「やっぱりその話に行き着くんか?(笑)」
「日本だけやれば良いのに」
「そりゃあ無理じゃ」
「どうして?」
「外国との取引でもお金は要るじゃろうが」
「そうだった(笑)じゃあどうすれば良いんだろう?」
「それはの、世界中で一緒にやらんにゃあ出来んことなんじゃ」
「とんでもないスケールだね」
「取っておきのえ~方法があるんじゃ」
「どんな方法なの?」
 
 
 
(22)
 
 
「それはの、世界が一つの家族のような関係を作るんじゃ」
「なぜ家族のようになればいいの?」
「家族じゃったらお金のやり取りなんかせんじゃろうが」
「そういうことか(笑)」
「お前なんか家の中で勝手に冷蔵庫の中のジュースを飲むじゃろうが」
「うん。お金なんか払わないよ(笑)」
「それが出来ればええんじゃがの~」
「簡単には出来そうもないよ」
 
 
「じゃあこのように考えて見るのはどうじゃ」
「どう考えるの?」
「地球が一つの家なんじゃ。一つの家族じゃからの。それぞれの国は部屋と考える」
「なるほど。部屋の壁が国境ってことだね?」
「そうじゃ。それぞれの部屋には資源が多い所とか技術の優れた住人もいればその反対もある」
「あ!わかった。みんなで困っている人を助けるの?」
「それは今でも国連や平和団体がやりょうるじゃろう。そうじゃのうて困る人がおらん社会を作るんじゃ」
「困る人がいない社会って?」
 
 
 
(23)
 
 
「ミノルの家の中を思い出してみ。衣食住が満たされちょるじゃろうが」
「あ~世界中の人が家の中で安心して暮らせる社会ってことなの?」
「そうじゃ」
 
 
「そんなこと簡単に出来るの?」
「それはの~。無理と思えば実現せんのんじゃ」
「どうして?」
「無理と思えば実現するための行動は起こさんじゃろうが」
「そうだね。出来もしないことは最初から何もしないよね」
「そうなんじゃ。出来るかもしれんと思えば出来るように知恵を出すんじゃ」
「そっか~。出来る方法を考えて行動するから実現するんだね」
「ようわかったの~(笑)」
 
 
「学校の授業で世界平和は難しいって習ったよ」
「どうして難しいか聞いたか?」
「考え方も宗教も習慣も違う人達が一つにはなれないって」
「そりゃあ昔から言われちょる話じゃからの~」
「でしょう?」
「それでも出来る方法は習わんかったか?」
「みんなが交流を深めたら良いって習ったよ」
「ええとこ突いちょるの~」
「それが良いの?」
 
 
 
(24)
 
 
「互いが仲良しじゃったら戦争なんか起きんじゃろうが」
「そうだね」
「仲良しだけじゃのうて、互いが必要とし合う関係がもっとええんじゃ」
「互いが必要とし合う関係って?」
 
 
「社会の中の関係とよう似ちょるんじゃ」
「なんだか話が違うような(笑)」
「同じじゃ。ええか?電気を作る人たち、服を作る人たち、靴を作る人たち、野菜を作る人たち」
「わかった!いろんな人たちがいるから社会が成り立つって言いたいの?」
「そうじゃ、ようわかったの。日本は資源が少ない国じゃ、外国の資源に頼らんにゃあいけん」
「そっか~互いの国が頼ったり頼れられたりする関係と言うことなんだね?」
「さすがにわしの孫じゃ(笑)」
 
 
「今はお金さえ払えば何でも買うことが出来るけどお金のない人や国は何も手に入らないから困っている人や国がいるってことなんだね」
「そういうことなんじゃ。じゃからお金のやり取りをせんでもみんなが衣食住が満たされる社会を作ればええんじゃ」
「それが出来れば言うことなしだね」
 
 
 
(25)
 
 
「ところで腹が減ったの~」
「久しぶりにいっぱい話したからだよ(笑)」
「お母さんはどうした?」
「同窓会があるからって夕方まで帰らないよ」
「なんか食べるものは無いんか?」
「大きな鍋にカレーが作ってあるから勝手に食べてって」
「そっか~そりゃあええの~」
「じゃあ僕が皿に入れてくるね」
「じゃあ頼もうか」
 
 
「お待たせ~♪」
「お~美味そうじゃの~」
「いただきま~す」
「こりゃあええの~」
「お爺ちゃんは今年は田植えをしなかったって聞いたよ」
「それなんじゃがの~去年の米が虫にやられての~参ったんじゃ」
「それでやめたの?」
「そうなんじゃ。一回やめてみようかと思っての」
「じゃあ今年のお米はスーパーで買わなきゃいけないんだね?」
「悪いの~」
「お爺ちゃんのお米は美味しいのにね。残念だな~」
 
 
「そりゃあそうと食料不足になるかもしれんぞ」
「どうして?」
「田んぼがどんどん無くなって行きようるんじゃ」
「どうして無くなるの?」
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

処理中です...