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三日月山 その5

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「ねぇ、あゆむ。三日月山に行ってみた?」


私は、友達のあゆむに聞いてみた。


「みんなで行ってみたよ」


簡潔な一言が帰ってきた。


「で、どうだった?」


「出るわけないじゃん。てか、いるわけないじゃん。」


あゆむは、口に手を当ててクスクスと笑った。


「まぁ、いたら儲けもん程度に思っていたんだけどね。いたのは、虫やら蚊やらだけでした??ってオチだよ」


「だよね??」


あゆむの話に調子を合わせるように頷いた。


「あのさ」


「ん?」


あゆむは、クリッとした目でこちらを見る。


「私も三日月山に行ってみたいな??なんて思っちゃったりして」


いたずらっ子のように、冗談半分なんだけどねという意味を込めて、舌を半分出した。


「あれっ?」


あゆむは首を傾げ


「望、まだ行ったことなかったの?」


と不思議そうな顔をしていた。
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