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あれから

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実はあの後で3人の家から婚約申し込みが来て…前世の夫や妻だったので、婚約が成立した。

あれから5年の月日がたち…

5年の間に他の前世の繋がりがある人とは現れなかった!

自分の領地も前より発展し、
価格も通常の金額になり民たちは幸せに暮らしている。

そして、この日は……


「フローラ!!入学式の用意はできたのかい?」


「ええ、出来たわお父様」ニコッ


「ううっ…学園の制服が良く似合うな…寂しい…心配だし」グスグス

「もう、貴方大袈裟ね~」

呆れるお母様 苦笑


「学園には、あの三人もいるし大丈夫です」ニコッ

「ああ、ミリヤとエトワとマキルか」

「はい!」

「あの…三人がもし嫌なことでもしたらすぐ言うように……婚約解消するからな!」

「うーん、あの三人が嫌なことをするのは想像つきませんが、分かりました」ニコッ

「嫌なことをするわけがないでしょ!!あの子達はフローラを溺愛しているのに……」

そう…婚約をしてからというもの……毎日のように会いに来ていたのである。
あの、フローラ公園で仲良く遊んでいた!!

「さ、時間だ行こうか」

「はい!!」

「女の子いたらいいのだけど…」

「そうですね…」

馬車にのり、学園に到着する。

馬車から降りると入学式に向かう子息達が両親連れで沢山馬車からおりていた。

「まぁ……子息だらけ…女の子はいないのかしら…」

「やっぱり家庭教師でいいんじゃないか?フローラ」

「いえ……学園に行きます!!」

「あなた、いい加減諦めなさいよ……」

「しかし……カリーナも家庭教師だったろ?」

「そ、それは…一応王族だったし…唯一の姫だったからじゃない?」

「フローラも唯一の女の子だし…公爵家の次期公爵なんだぞ……もう嫡子として登録した
んだから…」

「そうだけど!!この件は散々話し合ったでしょ!!今更くどいわよ!!」

「……………」シュンとするお父様


「さ、お父様、お母様行きましょ?入学式に遅れてしまいます!」

「ええ」

「ああ…」

どうやら、女の子は少ないから
自宅で教育が主流のようね。

私はそういうのは向かないのよね!!!

それぞれクラスの席につき、
後方が保護者席だ。

キョロキョロ……んー女の子いないわね…。

トントン

振り向くと

「はじめまして」ニコッ

「はじめまして」ニコッ

!?女の子二人!!!


「はじめまして、女の子がいてくれて心強いです!」

「ええ、私も」

「私もよ!」

「首席、フローラ.マジック.リサール」

手を抜いたのに……なぜかぶっちぎりの成績に……目立ちたくないんだけどなぁ…

「はい!!!」

席を立ち壇上に立つ


「暖かい春の風に誘われて、私達新入生一同はこの学園の入学式を迎えることが出来ました。先生方並びに先輩方ありがとうございました。まだ右と左も分からない私達ですが、これからあたたかい目でご指導お願い致します。首席、フローラ.マジック.リサール」

カーテシーをして壇上を下りる。

次席は王子のタリョン…
なんでリョン……。シリョン叔父上の息子なんだって。
だから従兄弟ね。


「フローラ様!!首席だなんて素晴らしいですわね!」

「素晴らしいですわ!!」

「ありがとう、えへへ」

「私は、リリース.アルナー!辺境伯の長女です」

「私は、ジュリア.ヤフィード、伯爵家の長女です」

「私は、マジック.リサール公爵家の長女です」ニコッ

「「「お友達になって!」」」
3人の声がかぶった…
苦笑


「是非!!」

「わぁー嬉しい!」

「ずっと女の子のお友達欲しかったの!!」

キャッキャ


「フローラ、良かったな同性の友達ができて」

「あ、エトワ」

「俺もいるよ~」

「ミリヤ」

「僕もいますよ」

「マキル」

「フローラ様、この方達は?」

「私の婚約者達です」ニコッ


「「まぁ!?もう婚約者の方達がおられるのですね」」

「うん、同級生だし敬語やめない?あと様もなしで」

「「分かった!!」」


「リリースとジュリアは婚約者は?」

「私は従兄弟達が婚約者に内定しています」

「私は幼なじみが婚約者に」

「なーんだ皆もいるんじゃーん」

「でも一人ですの、まだ…」

「私も……」

「学園で沢山出来るんじゃない?」


「「フローラ様の婚約者の方達のようにイケメンな方達がいいです!!」」
目をキラキラさせてる 苦笑

「言っとくけど、フローラの婚約者は他にもいるよ」


「そうそう」

「フローラのお兄様のシリル様と、叔父のリヨン殿下、あと、クリスタ様、クレイとリレイ、レディアンスとカイル」

「「…………」」

「もう!!固まっちゃったじゃない!!ごめんね、驚かせて」

ハッ!

「フローラはとても美しいし、首席だから求婚が沢山来るのね!!私もフローラを見習うわ!!」


「私も!!!!追い付いてみせるわ!!」

なんか…二人とも…微妙な方向に燃えてるわね…。大丈夫かしら…


「ふふ、お互いがんばろう!」

「「おー!!」」


「おい、お前」

ん?
振り向くとタリョンがいた…。


「殿下にご挨拶申し上げます」
カーテシーをする。

フローラの後に続いて全員挨拶をする。

「お祖父様に、えこひいきされてるからっていい気になるなよ?」ギロッ

は?
なにこの…微妙な王子。

イラッ


「なんの事か存じ上げませんが、何か誤解なさっておいでですね。お祖父様には丁重にお断りさせて頂きましたし、わたくしは公爵家の跡継ぎですので」
ニコッ

「くそっ……」


「それに、わたくしには
婚約者にリヨン殿下もおられますし、母はカリーナ元姫ですが今は公爵家の夫人の立場ですし、わたくしは王位うんぬんは、微塵も興味ありませんの」ふふ


「ぐっ………もういい!!」

バタバタ バタバタ

「あら、尻尾を撒いていってしまったわね~、器が小さすぎるわね、あれじゃ選ばれることはないわね……」ボソッ


「さすが……フローラ」

「素晴らしい返しだったわ…」


「ね、もうそろそろ教室に行かないと」


「あ!そうよね」

「ええ、行きましょ!」


「「「俺達も同じクラスだ」」」

ぞろぞろと教室に向かう。
クラスは成績別になっている。

フローラ達は成績上位クラスの
Sクラスだ。さっきの器が小さいのも同じクラスね…

それぞれ席につく。

担任が中に入る


「俺の名前は、キウラス.マシルこのSクラスの担任だ宜しく頼む。それでは首席のマジック.リサールから自己紹介を」

それぞれ成績順に自己紹介をしていき無事に終わった。

「今日は特にないから、この後は上級生達が学園内を案内してくれて、その後は寮で自由だ」

一同、はいの返事をする。


しばらくすると上級生達が迎えに来た。

じぃぃぃと…顔を見られる……

何かしら…顔に何かついているのかしら……。

「お兄様!!!!フローラの顔を見つめすぎですよ!!!」

「!?これは失礼……あまりに…その…美しくてつい…」

まぁ!?

「リリースのお兄様なの?」

「ええ!!まだ婚約者も探そうとしない…マイペースなお兄様なんです…女性が少ないのに」


「リリースと婚約しないの?」


「「絶対無理、ない!」」

はもった…。

「そ、そうなんだ…」

「ええ、この世界が滅んでもないわ」

「だな」

歩きながら話す


「ここが食堂だ、昼は大抵ここだな、夜は寮に食堂がある」

へぇ~綺麗で広いのね!!

図書室や錬金室もろもろを
案内してもらい、解散!


「ねー、夜一緒に食堂行かない?」

「「行く!!」」

「何時にする?」

「そうね~6時は?」

「オッケー!」

「じゃ、寮の入口に6時ね」

「「はーい」」

とりあえず各自部屋に入る。



「わぁ、結構広い!!」

上位クラスは一人部屋なのよね~!!

キッチンもあるし、お風呂とトイレも別だしいい感じね!

「フローラの新しい部屋?」

「前の部屋より狭いね」

「あら、エーメとアメジスト!どうしたの?」

「フローラを探してる子を連れてきたの」

「そうそう森にいたの、はい」

パッと…

白いフェンリル……?

おっきい!!!!

「な、なんでフェンリルが私を探すの?」


「神様がフローラを守るように寄越したのに迷ってたらしい」

「ほんと…迷子なんてありえないよね」


「貴方、私を守ってくれるの?」


「はい、そう神様から言われています。名前を下さい」


名前……

「シロフォン」
ぱあぁぁぁっとシロフォンの
首に首輪が、フローラの手の甲に契約印が浮かび消えた。

「シロフォンという名をありがとうございます」
ポン

「まぁ、小さくなれるの?」

かなり、小型になった。

「はい、自由に変えられます。契約獣なら学園に居られるので今日から宜しくお願いします」


「なんか、硬いわね……敬語なしでお願い…シロフォン」

「分かった……」

こうして……実は神獣の契約獣ができたのであった。





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