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やっぱり

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「気持ちいい~」
パタパタ パタパタ

フローラは背中の羽で空を自由に飛んでいた。

アニーには許可済み!

あまり遠くに行かない事を約束したけど。

パタパタ パタパタ


「あ、湖がある!!いってみよーっと」

パタパタ パタパタ


ゆっくり降りた。

ステラは羽からペガサスに戻った。

「うわ~綺麗な湖だね!」

「でしょー!!ステラ一緒に遊ぼう!!」

湖の周りには、シロツメグサや
色んな花が咲いていた。

二人で花冠を作ったり、ゴロゴロしたりゆっくりとした時間を過ごした。

「ねぇ、フローラもうそろそろ帰らないとアニーに叱られるよ」

「!?ほんとね!」


立ち上がると……何かと視線があった。


「誰??出てきて」

「フローラ!!危ないよ!!下がって」


ガサッ

え……ピンクの竜人?????

本当にいたの???


「貴方………もしかしてなんだけど、ランゼル?」

皆が……ピンクの竜人はランゼルというから…一応聞いてみた。

「!?」

ピンクの竜人は目を見開く…


「ララなのか?」


「そ、そうだけど…ランゼルなの?」

コクコク頷く


「ララ…やっと」ポロポロ

ぎゅうぅっと抱きしめられる。


「なんで、竜人なの」クスクス


「だって…一緒に長生きしたくて…神様に願ったんだ……そしたら…それを叶えるならなんとか自力でララを探さないとだぞって言われて……」グスン

「それは、大変だったね~他のみんなはもう再会したよ」

「!?」


「ランゼルがラストなの」


「そっか……」

「みんなピンクの竜人だって言い張って探しているのよ」クスクス


「なんで!!知ってるんだ!」


「なんでかしら」クスクス


「ちょっと…悔しい……」


「あの背中に乗せてもらって、うちに帰ってもいい?」

「ああ、いいぞ」

ピンクの竜になる


「では、僕が道案内しますね」


「ペガサス!?」

「私の杖の精霊なの」


「相変わらずの規格外か…」


「うん、そうみたい」

ランゼルの背に乗り、無事に屋敷に到着。


「あ!!!!ランゼル見つかったのか!!!やっぱりピンクの竜人か」クスクス


「だ、だれ?」


「ソレナルよ、私の兄で婚約者なの」クスクス


「ソレナル!!!久しぶり」

「おう、ずいぶんゆっくりしてたな」

「これでも…必死に探したんだぞ…」しょぼん

「シリル、お父様に話してくれる?」

「了解、いくぞランゼル、と今の名前は?」


「名前はない……捨て子だったから…」


「「!?」」


「ララがつけてくれ…」


「なんて…ハードモードだったの……竜人選ぶからよ!!」


「だって!!!竜人になりたかったんだ!!」


「馬鹿ね~この世界……高魔力持ちは……寿命長いし……老けないのよ」


「がぁぁぁぁん」

「声に出すやつ初めて見た」クスクス


「俺の苦労はいったい………」


「名前ね~うーん、レディアンス」

「レディアンス、ありがとう」


「どんな意味なんだ?」

「栄光、輝き」

「いい!!!」

「いいな!!愛称は?」

「レディアかアンスかな」

「アンスで!!」

「アンスね」

「じゃ、アンス父上の所に行くぞ」

「うん」

「行ってらっしゃい」

二人を見送り、フローラはアニーに連れられてお風呂タイム。

「アニー、これお土産」

「わぁ、木苺ですか!!お庭に植えておきますね」

「ふふ、うん」

綺麗になってから寝間着で
部屋に移動する。

「お食事は本日はお部屋に用意致しました」

「ありがとう、アニー」

ニコッ

「今日は、早く寝ましょうね」

「うん、そうする」


ご飯を食べて、歯をクリーンして
ベッドに入ったら…すぐスヤスヤ

5歳の体力だものね……。

でも、これで全員集合したよね?

スヤスヤ スヤスヤ


翌朝、支度と朝食を済ませて

マナーの授業に向かうと…。

ランゼル、ラフォン、ソレナル
クリス、ラナイ全員集合していた。

「みんな!!」

「「「「「おう」」」」」

「どうしたの?」

5人が顔を見合わせる。

「あのさ、ララが転生を頼んだのはこの5人だろ?」

「うん」

「本当に5人だけ転生したのかと思ってて……全員な」

「え!?どういうこと?」

「なんとなく……なんだけど」

「なんとなく……?」


「他にもいるような……気がするんだよな…」

他にも………だれよ…

「ちなみにいるとしたら誰なの?」

「分かんないけど……ミリアとか?」


全員顔がひきつる……


「それは……避けたい…」

「なっ…」

「あ…あ」

「ほんとむり…」


「やだ…」


まぁ………

「なら、だれよ?」

「分かんないけど!!エトワとかさ、その辺もいるかなって思って」


なるほど……元ペットで夫になったメンバーか。

「でも、勘でしょ?分からないし」

「まぁ、そうなんだけど」


「今悩むことじゃないよ」


「5歳なのに……ララだよな」

「分かる…」

「だな…」

「ああ…」

「ほんと…」

「なにそれ、褒めてるの?」
ギロッ

「「「「「褒めてるよ」」」」」


「なら、よし」

「お嬢様、お時間が過ぎますよ!」

「じゃ、私は授業だから!またね」


マナーのレッスンを終えて

次は歴史を学び、その後は
ダンス
その後は…当主教育もおわった…。

つ……つかれた……。まだ五歳なのに…。

「お嬢様、おやつになさいますか?」

「うん……甘いのがいい。疲れた…」


「はい!お持ちしますね」

「ありがとう、アニー」


しばらくすると、ブルーベリータルトの生クリーム添えとアイスティーを持ってきてくれた。

「んーー!美味しいー」

「美味しいぃ!!」ステラも食べている。

「なんか、今日はつかれた~」

「半日びっしりでしたからね…」


「フローラ勉強しすぎ!」

「私もそう思う…しかもさ、前世で同じこと学んだし…意味ない」

「そうですよね、旦那様にお話してみますね」

「うん、ありがとう」

トントン

「だれ?」

「俺」

「シリル」

「ピンポーン」

ガチャ

「なに?」

「買わなくていいけど、奴隷商店いってみないか?」

「は?今生は買わないと言ったでしょ?」

「だ、か、ら!買わなくていいと前置きしたろ?」

「………そうだけど。行く意味ある?」

「ある、多分な」

「なら…行く…」

「俺の転移で行くから抱っこするぞ」

「アニーも」

「ええ」

3人で高級奴隷商店の前についた。

「いらっしゃいませ、これはマジック家の皆様、こちらにどうぞ」

家紋入の服でわかったみたいね。

「とりあえず一番高級から見せてくれ」

「はい、かしこまりました」

一番は、綺麗な狼の獣人

2番は エルフ

3番は キメラ

4番は オッドアイの鳥獣人


「なぁ、この四人の中で前世持ちいる?」

一人だけピクッと…動いた。

え……ほんと?

「ララ」

その名前をシリルが言うと…
そのピクッと…した奴隷が…
鉄格子をガシャンと揺らした。


「その名前に反応するか、お前は誰だ?」

「俺は……」

「買うわ」

「お前……言ってることが…」

「この者を買うけど、奴隷紋は消してくれる?」

「は、はい!分かりました!」

「おい!」

「いいのよ、お金はあるから」

「は!?5歳でなんであるんだよ!!」

「アクセサリーをまた売ってるからよ」

「なっ!?」


「奴隷紋は消しましたが、一応手枷は家につくまではしていてくださいね」

「分かったわ、はいこれお金よ」

「ありがとうございます!」

元奴隷を連れて転移した。

「アニーこの男をお風呂にいれてあげてくれる?」

「はい!!」

「あと、身ぎれいな服もお願い」

「はい!!」

素直にアニーに連れて行かれて
綺麗になりもどってきた。

「で?誰なんだ?分かるのか?」

「カイルでしょ?」ニコッ

「な、なんで分かるのですか?」
涙がポロポロ溢れる

「えー、元妻の勘?それに、貴方ずっと空を飛んでみたいって言っていたから鳥だと思ったの」

そう、オッドアイの鳥獣人

「でも、なんでまた奴隷なの?」

「……生まれる場所を選べない…会える保証もないが…同じ世界に生まれることは出来ると神に言われて……」

「まぁ……」

「そしたら…生まれて物心ついたら奴隷でした…」


「大変だったわね…奴隷紋は消したし貴方は自由だけどどうしたい?」

「ララの側にいたいです!!お願いします!!」

「いいよ、だってカイルだもの!そうね~お父様に相談してどこかの養子に入って婚約しましょうか」ニコッ

「はい!!!ありがとうございます」


後日、分家の家に養子に入り
婚約は結ばれた。


しかし……生まれる場所は過酷で…

他の夫達もこの世界にいるのかしら………。



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