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お昼

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食堂にいくと、人数分の昼食が
用意されていた。

「わぁぁ、美味しそう!!」

「本当ねー!!」

「うちの…国なんて比べ物にならないわね…」


「相変わらず美味しそうだな…本城よりもここの方が美味しいんだよ」苦笑


「「「え!?」」」


「ここの料理は税金じゃないのよ、私の私財から出しているの」ニコッ

「「「!?」」」


「前にも話したが…珈琲、茶畑…畑が凄いんだよ…コットンは…多分かなりの資産家だ…」


「そうね~一生食べて困らないくらいのお金はあるわね~」


「「「羨ましい……」」」


「羨ましいよな……」


「でも、まーちゃんも事業してるじゃない?」

「まぁね…でもぶどうは季節の物だからねぇ……」


「そうね~傷んだぶどうでジャムや布を染めたりしたらどうかしら?」

「布をそめる!?」


「そうよ、白い布地を色々紐で縛ってぶどう液で染めると色んな模様になると思うの」

「それやってみたい!!!」


「私のハウスにぶどうあるし試してみる?」

「試してみたい!!!」

「オッケー!ならお昼食べたら私の果汁園に行こう」ニコッ

「やったぁぁ」

「他の三人はいい?」

「「「オッケー」」」


「じぃ、果汁園に行くから天上カートと白いハンカチを人数分と紐を用意しておいてもらえる?」

「はい、かしこまりました」

「皆食べたら用意して城の入口前に集合ね」

「「「了解」」」

「あー、なるべく動きやすくて汚れてもいい格好をオススメするわ…」

「「「はーい」」」

コットンは、上下自分で作った

パンツスタイル、しかも伸縮性があるからとても動きやすい。


入口前に行くと、それぞれの
動きやすい格好で待っていたが………


「ねぇ…レードそれで行くの?」

「私……実は動きやすい服って持ってなくて…」

「私の服をあげる!じぃ、レードに新品を上下あげてくれる?」

「かしこまりました」

「私のヒット商品なのよ」ニコッ


「俺の着てるのもコットンの商品だ」ニコッ


「コットンって…本当に天才よね」

「レード様、こちらをどうぞ!そちらの客室でお着替え出来ます」

「じぃやさん、コットンありがとう」

「どう致しまして」ニコッ


「いいなぁ…私も欲しい」
まーちゃん…服に釘付けね

「後で人数分あげるわよ」苦笑

「「やったぁぁ」」

「コットン……俺にも」

「シナモン持ってるでしょ?」

「ヒドイ……俺にだけくれないなんて……」シュン


はあぁぁ……


「分かった…あげるから」

パァァァと笑顔になるシナモン…。

「ありがとう!!!」

「現金な奴……」


「お待たせ、コットンこれとっても着やすくて動きやすくて最高ね!!!是非買いたいわ!」


「ふふ、街に店があるよ」苦笑

「お土産に買いたいわ!!」

「私も!!」

「私も!!」

「俺もって…俺はお土産はいいや」苦笑

「そりゃそうよ…」

「姫様、天上カートの用意が整いました」

「ありがとう、皆も乗るわよ」

天上カートはタイヤがついていて太陽の光で動くの。


「この…乗り物最高」

「おしりが全然痛くないわよね…」

「ほんと……」


「あーーー、馬車っておしりが痛くなるよなぁ」

「分かる分かる」

「この天上カート作ったのも、売ってるのもコットンだぞ」

「あーーまた余計なことを…」

ぬいつけてしまおうかしら…
シナモンの口…ギロッ

「!?」

「凄い……コットンうちのぶどう園に欲しい…これ」

「んーー、地上には地上の発展があるから…許可が下りないと思うのよね」

「そっかぁ…」

「ごめんね……」

「ううん、無理言ってごめんね……」

「さ、ごめんね合戦は終わりにして着いたぞ」

「ここが私の果汁園よ」ニコッ


「わあぁぁぁ、すっごーく広い!!!!」

「広大ね………」

「凄いーー」

「とりあえず、ぶどうを収穫してからイチゴ狩りでもする?」

「天上は季節関係ないの?」

「うん、関係ないわね」

「最高ね…」

「イチゴ狩り楽しみ!!!!」

「色んな種類があるから食べ比べしてみてね」

皆でぶどうを収穫してから
イチゴのハウスに移動!!


「ここがイチゴのハウスよ、好きに取って食べてね」ニコッ

「「「ありがとう!!」」」

ハウスに入ると管理を頼んでいる者が出てきた。

「これは!姫様!!!」

「今日は私の友人が来ているの、好きにさせてあげてね」

「はい!!かしこまりました!」

「私の「大切な」友人と婚約者だから失礼がないようにね」
ニコッ

「は、はい!!!!!他の者にも伝えておきます!」

「ええ、宜しくね」ニコッ


「なんか…みんなコットンを怖がっていなかった?」コソッ

「ね……」コソッ

「あーあいつ……怒るとめちゃくちゃ怖いんだよ……」コソッ


「シナモン、何か言った?」ニコッ


「い、いいえ…何も言ってません…」

「ならよし…今日は余計な事を言い過ぎよ」ニコッ

「ぐっ……ごめん…」

「次失言したら…ねぇ」

シナモンの顔が一気に青ざめる。

「も、もうしない!!!」

「約束破る人が一番嫌いなの知ってるわよね?」ニコッ

「はい…」

「ならいいわ」ニコッ


「「「…………」」」

この…やり取りをみて…コットンを怒らせたら駄目だと思う三人だった。


「さ、食べよう」

「「「「うん」」」」


「皆、これが新種なのよ、とても甘いのよ」


パク
パク
パク
パク

「「「「美味しい!」」」」

「でしょ~これを開発するのにとても苦労したの」クスクス


「コットン、俺あっちの食べてくる!!」

「皆も好きに移動して食べてね」


「「「ありがとう」」」


それぞれ目を輝かせながら
好きにイチゴを食べてる。


「姫様」

ん?

見上げると

「あら、インス久しぶりね」


「あいつと婚約したのは本当ですか?」

「あいつって、シナモン?」

「はい…」

「本当よ?なんで?」


「ズルいです…俺だってずっと姫様を想って告白してきたのに………」

んーーーー狡いって…よく分からないわね。

「なぜ狡いと思うの?私も好きだから婚約したのよ?」


「……………」


「私、貴方を嫌いじゃないけど、そういう所が嫌なのよね……気分悪くなるから立ち去ってくれるかしら?」ニコッ

「………すみませんでした」

転移で消えた。


「お前……ずいぶんキツイ言い方したな…珍しい」


「そ?普通に告白してくれたら受けていたかもしれないけどね、あの言い方は頂けないわね」

「まぁなぁ…あいつも拗らせているからなぁ…」


「事情は分かるけどね、まだ足り無いわね」

「インス……頑張れよ……」


「シナモンはもう食べないの?」

「まだ食べる!!!!」


「クスクス なら食べてきなよ」

「おう!!!!」


インスが妬みとか、人の愚痴よりも素直に心から告白してきてくれたら考えようかしらね。



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