転生幼児は夢いっぱい

討伐

ガサッ……

岩山を登りながら突如草影から物音が。

「あっ、シカールの群れ！！」
カシウス

出てきたのはシカールの子供で
まだ可愛い。

そのシカールの子供を追ってきたのかシカールの群れがカシウス達の方に走って来ている。


「行くよ！！マルス」
カシウス


「はい」
マルス


二人でシカールめがけて魔法を撃ち込み倒していく。

その間を子供のシカールは親に寄り添う…。

「あの、シカールは逃がしてあげよう…」
カシウス


「ですね」
マルス


シカールの親子は２匹で岩山を駆けて逃げていった。


二人で討伐したシカールを回収していく。

「５匹はギルドに卸すけど、後は解体して貯蓄しておこうかな。マルス折半でいいよね？」
カシウス


「えっ！？俺はいりませんよ。全てカシウス様が納めて下さい」
マルス


「いや…意味わかんない。二人で討伐したんだし、折半しようよ。それにこんなに僕一人で持っててもしょうが無いし。売るなり自分で使ってね」
カシウス


「………了解しました」
マルス


大量のシカールを空間とマジックバッグに入れたカシウスとマルスは岩山を下山し、森の中の
小川でひと休憩している。

「水がすっごく綺麗だねー、見てよマルス！！透き通ってる」
カシウス


「本当ですね、透明度が高そうです」
マルス


これが前世なら沢ガニとかもいそうな雰囲気なのである。

カシウスは前世を思い出して
石を1つ手に取り川に向かって
投げた。

そう、石投げである。

3回ぽん、ぽん、ぽーんと石が弾んでから川底に沈む。


「やっぱり3回が限界かぁ～上手い人は4回、5回続くんだよね」
カシウス


「なんですその、石が弾むやつは…」
マルス



「水切りっていう石遊びなんだけどね、平たい石がいいんだ。それを水平に行くように川面に投げるの。跳ねた数が多いほど凄いんだよ！」
カシウス


「へぇ～～面白そうですね、やって見ます」
マルス

マルスは真剣な表情で石を選び出した。

うん、真面目！！！

カシウスは手当たり次第石を拾っては投げる。

どうしても3回……


ぽん、ぽん、ぽん、ぽん、ぽん


え…………！？えええええー！！



「あっ、5回出来ました。これ面白いですね！！」
マルス


初めての……マルスに負けるなんて。くっ、悔しい！！！！！

ムキになり、マルスと共に何回も繰り返し石投げしたけれど、
結局最後まで勝てなかった。


「もう……諦める。暗くなる前に戻る？」
カシウス


「ええ、危険ですのでそうしましょう」
マルス


「じゃ、ギルドまで飛ぶよ」
カシウス


パッ



「お帰りなさいませカシウス様」
受付け


「ただいまー！5匹の討伐完了です、はいこれギルドカードと5匹」
カシウス


「はい、確認致しました。報酬はどうなさいますか？」
受付け


「ギルドカードにマルスと折半でお願い」
カシウス


「はい、かしこまりました」
受付け


二人のギルドカードに報酬も入り、体にクリーン魔法をかけてから家に転移で戻る。


「お帰りなさいませ、カシウス様」
カミル



「ただいまー、あっ！カミル！！今日さアプリコットを見付けたんだよ！！ドライフルーツにするけどいる？」
カシウス



「アプリコットですか！！！！それは頂けるのでしたら嬉しいです！！アプリコットチョコを作れますね」
カミル


「だよね！！！あ～早く食べたい……美味しいんだよね～」
カシウス



「ふふっ、良くアプリコットチョコを注文なさってましたものね」
カミル



「だって、あれめちゃめちゃ美味しいからね～」
カシウス


「ありがとうございます」
カミル


さて、ドライフルーツ挑戦しないとねー！！！！