転生幼児は夢いっぱい

meimei

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自習

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魔物学の後自習になり、シバルはもう少し勉強したいからと一人で図書室に向かった。

クルトについて来るなよ!!!と散々釘をさしてから……。苦笑


クルトが来ると自分が読みたい本を持ってくるのはいいけれど
ずっとこれなに?とか見てみてーーこれ凄くない???とか
話しかけてきて自分が読みたい本が読めないんだって。苦笑


なんとなく想像出来るからカシウスはつい笑ってしまった。



「ねーーシバル酷くない?僕だって本好きなのにさーー」
クルト


置いてきぼりのクルトは頬を膨らませている。
本当にクルトの頬は良く膨らむよな~~と思いながらつい………
無意識に優しく両頬をぷにっと
つまみぶーみぶーみと伸ばしてしまった。


「かひうす……やめれ……」
クルト

ハッ!


「ごめん、つい」苦笑
カシウス


「もう~~」
クルト



「だってさ、リスみたいに頬を膨らますクルトが悪いんだよ?ついつまみたくなるんだ」
カシウス



「えぇーーそうなの??」
クルト


「そうなの」
カシウス



「そんなに僕の頬が魅力的とは……僕の旦那様は頬フェチ…」
クルト

なぜかクルトは嬉しそうにしていた。


ちょっと待ってよ?頬フェチってなに???

変なフェチ作らないで欲しいんだけど……、とツッコミを入れようと思うけど嬉しそうにしているクルトを見たら言う気が失せた…。


まっ、いいか。


とりあえず自習だ、自習。


次の野営の時は先生も多分……いや確実に同じテントに来るだろうから先生の予備品を作っておこう。先生も「妻」だし。


せっせとラントナーの備品を錬金や想像魔法で作って行く。
それを興味津々で見てるクルトの図である。

すると……何処かで揉めているような声が聞こえてきた。

心なしか廊下もざわついている。


「なんか揉めてる?」
カシウス


「揉めてる声がするね」
クルト


一旦手を止めて廊下に出る二人。


廊下では可愛い獣人の女の子が床に倒れており、そこに仁王立ちした気の強そうな女子が怒鳴り散らしていた。


「うわーなにあれ……可哀想」
クルト


獣人の女の子はポロポロと涙を溢して俯いている。


「貴方がわたくしのハーレムに入るからわたくしが両性にならないとならないなんて耐えられませんの。貴女以外は皆男性ですし。別にわたくしがハーレムの男性達の子を順番に産むから貴女はいらないんですの。貴女から婚約を破棄してくれません?政略でこちらからは断れませんもの」
ハーレム主女


なるほど……ハーレムを築く者が女性の場合、ハーレムの妻側に女性がいる場合両性具有にならないとならないのか。

まぁ……気持ちはわからなくもないけど、これは流石に酷いな。

気の強い女を取り囲むようにしているのは妻側になる男だろうな。てゆうか主が子を産むのか
それは珍しいんじゃないか??

普通、主が女性の場合結局両性具有になり、男性も祝福を受けて子を産めるようになり、妻側の男が子を産むからだ。
そうじゃないとハーレムだし
一人の産む回数が大変すぎるからだ。

あの……妻(男)達の子を一人で産むのか??まわりに10人はいる。

まぁ……前世でも大家族もいるし大丈夫なのか??


「なぁ、部外者だけどさこれはあまりにも酷くないか??」
カシウス


「ちょっ、カシウス」
クルト


「クルトは黙っててくれる?」
カシウス


「は、はい…」
クルト



「なんですの?部外者が無粋ですわよ?」



「無粋??こんな廊下で揉めておいて??周りを見てみたらどうです?かなり迷惑かけてますが」
カシウス


「ツッ……」


「それに、この方は貴女の婚約者なのでは?その方に対してあまりにも失礼なのではないのですか?」
カシウス


「いいんですの!!!わたくしはこの女との婚約は嫌なんです!!!!絶対嫌なの!!!要らないんですッ!!!」


いらない……………と??
なんだこの女。

ハーレムだけど、夫と妻は対等なんだぞ???


「君、大丈夫?立てる?」
カシウス

カシウスは倒れて泣いている女の子に手を差し伸べて立たせてあげる。

顔にはくっきり叩かれた跡が赤く残っている。

「ありがとうございます」グスグス

よっぽど怖かったのか震えている。


でも……顔に跡があっても………
この子すっごい可愛い。

頭にはうさぎの耳………

目はピンクと紫の2色が混ざっているような。

おしりには……まんまるのしっぽ。

もしかし旦那達がこの子を見る目が嫌で嫉妬しているのか?



「ね~、本当にこの子いらないの?」
カシウス


「しつこいですわね!!!いらないわよ!!!貴方にさしあげますよ?」



「へぇ……ちなみに君の名前を聞いても?」
カシウス


「わたくしは、ミドゥーサ.ペルシャですわ、伯爵家よ。貴方は?」
ペルシャ


「僕は隣国から来た留学生のカイシス.ウロコニア。筆頭公爵家の嫡子だよ」
カシウス


「ひっ!?」
ペルシャ



「ねぇ、君の名前は?」
カシウス



「わたくしは……獣人の国から来ました。マリン.ウサーベルと申します。侯爵家になります」
ウサーベル


はあぁぁぁ????侯爵家なのになんで伯爵家の女の言いようにされてるの??

「その……わたくしは争いが苦手でして。すみません」
ウサーベル


なるほど………うさぎだもんなぁ



「この国と友好で嫁ぐ予定なの?」
カシウス



「言え……その人族との繋がりがどうとか……そのような事だと」
ウサーベル


ふーーん


「なら、僕でもよくない?こう見えて公爵家だし、それにうちのハーレムはみんな仲良しだし、きっと仲良くなれるよ」
カシウス

マリンの可愛いまんまるの瞳からポロポロと涙が溢れる。


「いいのですか?……」
マリン



「もちろん」ニコッ
カシウス


「ありがとうございます。宜しくお願い致します」
マリン



「うん、こちらこそ!じゃすぐお父様に連絡いれるからすぐハーレム入り出来ると思うよ。婚約とかめんどいからすぐハーレム入りでいいかな?その方が君を守れそうだし」
カシウス


「はい!!!」
マリン


マリンは嬉しそうに微笑んだ。


ぐっ…………可愛い。めちゃくちゃ可愛い。


「じゃ、ペルシャ嬢破棄もこっちから連絡入れとくから大丈夫だよ。じゃーね」
カシウス



「…………ええ。宜しくお願い致しますわ」
ペルシャ

ぞろぞろと旦那を引き連れて去っていく気の強い女。



「マリンちゃん!!僕もカシウスの妻なんだ!宜しくな!」
クルト


「は、はい!!宜しくお願いします」ニコッ
マリン



「うわーーー、めちゃ可愛い……。カシウスって」
クルト


ぐっ………


「言うな…………分ってる」
カシウス


「あははは」
クルト


無類の可愛い好きだからね、僕


数日後すぐに婚約はペルシャ有責で破棄になり、マリンはカシウスのハーレム入りを果たした。

そして、マルディナやシスリに
話したところ、ペルシャの側ではなく自分達の側の方がマリンにとってもいいのではないか?
という助言を得てマリンに話したところのマリンもそうしたいと言うので、マルディナとシスリが通っている学園に転校したのだった。


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