転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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スノーウェル

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ゆっくりとした歩調でお客様の前に出ていく。

「おお、ティアナ来たか、こちらがスノーウェルから来られたお客様達だ」

お父様、お母様、お祖父様が
並んでいる。

「皆様にご挨拶申し上げます、遠い所をお越しいただきありがとうございます。わたくし、ローゼリア公爵が子 ティアナ.ロゼ.ローゼリアと申します」

カーテシーをする。
それはとても優雅で思わず
他の婚約者達もティアナに見惚れる。


「ご丁寧にありがとう存じます。私はスノーウェルから来ました、サザル.スノーウェルと申します。第一王子で、騎士団長の任についております…本日は忙しい中お時間を作って頂きありがとうございます」
頭を下げる。


「ご丁寧なご挨拶ありがとうございます」ニコッ

ティアナが微笑めばかあぁぁと
顔を染めるサザル。


侍従や護衛騎士などを沢山引き連れて…とりあえずテラスで
お茶を飲むことに。

その足元をステファニーが
ついてくる。

「失礼ですが……この猫は飼い猫ですか?とても可愛らしくて……その…触ってもいいですか?」

あら…サザル様は猫が好きなのかしら?

「殿下!!いけません!!アレルギーが出ますよ!!!」
侍従がすかさず止める

「ふふ、この猫はわたくしが
作りました魔導猫ですの、なのでアレルギーは出ませんわ」
ニコッ

「なんと!!!さすが…あのティアナ商店の…」

「まぁ、店もお知りに?ふふこの子はまだ売り出してませんの」

「そうか…残念だ……」ショボン


「殿下………落ち込みすぎですよ…」侍従が…呆れている…


「お気に召したのなら、お会いした記念にお好きな種類の魔導猫を一匹差し上げますよ」ニコッ


「!?いいのか!!」
ぱあぁぁぁっと目をキラキラさせる。

「ええ、お茶の席についたら
お選び頂いていいですよ」ニコッ

「ありがとう!!!!」

スタスタと歩き、お茶の席についた。

ペルシャ、アメショー、マンチカンを並べると

殿下はマンチカンを選んだ


「名前をつけると認識しますので、つけてあげてくださいね」

「名前か……じゃぁ……ティナ」

まぁ!?私の愛称に似ているわね……。

猫の目が光り、サザルの膝の上でゴロゴロ喉を鳴らして寝ている。


サザル殿下は、さすが騎士団長といった感じで筋肉質な体つきにおっきい手、見た目はイケメン!!端正なお顔に、髪の毛は
さらさらのティアナと同じプラチナシルバー、瞳はラピスラズリに似た青のような紺のような瞳。


「ふふ、この首輪もどうぞ」

赤、ピンク、水色、黄色

緑の首輪を並べると、サザルが選んだのは赤い首輪!

「ありがとう!良かったなティナ」

「にゃーん」


「こちらは、私の果汁園で朝採りの果物ですの、もし良かったらどうぞ」ニコッ

「あ、ありがとう!」

バナナを一本とり、皮を剝いて
口に入れる

「ん!!美味しい!!!!」

「ふふ、南国の果物なんです、喜んで頂けて良かったですわ」
ニコッ


「その……スノーウェルで…ひと目見てその……ローゼリア嬢を好きになってしまったんです!!!」

それ…バナナ持っていうセリフなのかしら……。

侍従は…深いため息をついた。


「殿下………その果物を持っていうセリフではなかったのではないでしょうか……」

侍従の一言にハッ!とする
サザル殿下…………。

この人………面白すぎる……

「クスクス だめ……苦しい……あはははは我慢出来ない…あはははは」

側にいたビアンカは額を押さえる……。

サザルの顔はゆでタコだ……。

「ごめ、ごめんなさい……サザル様が面白すぎて………あはは」


ようやく…笑いがおさまった…


「お受けします婚約、殿下は面白い方なので…クスクス」


「あ、ありがとう!!!!」

「殿下……選ばれた理由は…面白いからですよ…」

「いいんだ!!!どんな理由でも!!俺はローゼリア嬢を一生笑顔にする!!!」


「ふふ、それは嬉しいですわ」
ニコッ

ぞろぞろと婚約者軍団が現れる


「ようこそ、俺達の仲間に」
セドナが筆頭に自己紹介をした。


「あの……皆様が手に持っているのはなんですか?」

あーーみんな…ゲームして待ってたのね……。

「ああ、これは…」

「サザル殿下とりあえず婚約申請書に記入して成立してから説明致します」ニコ

シュウがサザル殿下をお父様の元へと連れて行った。


「ティアお疲れ様」ニコッ

「セド~」


「少し空の散歩にいきませんか?」


「え!?いいの!?行く!!」

「兄上もいいですか?」

「スオウ?もちろん」

セドとスオウが竜化して、
セドに跨り空に飛んだ。

「気持ちいい~」

「ティアナは空の旅が好きですよね」


「うん!!セドと飛ぶの好きだよ」


「私もティアナを乗せて飛ぶの好きです」

「ねぇ、どこに行くの?」

「もうすぐ着きますよ!!」

「ほら、あそこだぞ」

竜の石像みたいなのが山の頂上にある。

なにあれ!?

遺跡????

ぶわっと下りティアナを下ろすとセドもスオウも人化する。


「ここなに?」

「ここは、竜人が竜神様に愛を誓うところなんです」ニコッ


「竜神様……」
エルフの神様みたいな感じなのかしら……


「ティアナ、兄上、竜神様の前に行きますよ」

「うん」

「ああ」

三人で竜神様に挨拶をして
愛を誓った。
が何もおきなかった。

今回は何もおきないわね!!
あ、そうだお供えで果物でも置こうかしら。
竜神様の像の前にフルーツのかごを置いた…とたん…。

ぱあぁぁぁっと光り………。

目の前に像と似たような人が…立っていた。

「「竜神様!?」」

セドとスオウは…驚いて
アタフタしている……

 ⟨我にお供えしてくれるなんて何千年ぶりだろうか……我は嬉しい……お主の名は……⟩

竜神様にじぃぃぃと…見られる…

「ティアナと申しますわ、竜神様」ニコッ

⟨お、、お主は!!!!創世神様と女神様……もごもご……!?⟩


「はい、余計なことを言わない……」

「「「エヴァン!?」」」

エヴァンジェルが竜神様の口を手で押さえてる……。


「この神は回収していくよ」
ニコッ

⟨エヴァンジェル様!?あの…回収される前に…姫様にその……
忠誠を誓わせてください!!
お願い致します!!⟩

エヴァンジェルは深いため息をつくと……

「忠誠だけだぞ……早くしろ…」


竜神様に跪かれ………

⟨我は、目の前のティアナ姫様に永遠の忠誠の誓いを致します⟩

ぱあぁぁぁっ光りティアナの手の甲に紋章が浮かび消えた…

そして……セドとスオウは……
これで…口には出さなかったが
ティアナがどんな存在で…
なぜ神たちに姫様と呼ばれているのか…なんとなく悟った事を…
エヴァンジェルが見過ごすはずもなく、屋敷に戻った瞬間に
エヴァンジェルに二人揃って
回収されてバッチリ口止めされたのだった。

「ねぇ、なんだったのかしら……竜神様は…果物バスケットはきちんと持ってエヴァンに回収されたわよね……」


「ああ…」

「でも…俺はなんとなく……」

「おい!!兄上余計なことは言わない方がいい。エヴァンが口を押さえて回収したということは…言っては駄目な事だろきっと……」

「!?そ、そうだな……」

「なによ…気になるわね!!!!!!エルフの神様の時と同じじゃない!!」


むしろ…なんで気が付かないんだティアナはとセドとスオウは心の中で問いかける…。

「もぉー!まっ、帰る?」

「「おう、帰ろう…」」

また二人共竜化して、今度はスオウの背に乗り飛んだ。

「わぁ~乗り心地が違う!!!スオウは勢いがあるのね」

「おう、火竜だからな」

「違いますよ、私はティアナが乗り心地いいように心がけて飛んでいるんです!愛の深さの違いですね」

「さすが紳士のセド!!!最高!!」


「でしょ!!!もっと褒めてください!」

めちゃくちゃ嬉しそう…
たまには褒めてあげよう…。

空のお散歩最高!


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