転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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え…

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皆でぞろぞろ屋敷に戻るとなぜか、お父様とお母様がロビーに揃っていた……。

「ただいま戻りました…」

「ああ、お帰り、イオとパンくんとシュウとカリンさんとサイフォンも」

「「「「「ただいま戻りました!」」」」」

「所でロビーでどうなさったの??」

「貴女また、虫を捕まえたでしょう?」

「虫!?どこどこ?!」

ティアナは自分の体をキョロキョロと見る。

「ティア…意味が違うから…エルフの方ですか?」

「ああ、そうだ。既にいらっしゃっている…」

「なっ!?」

「早いな…」

「早いね」

「早いですね…」

「早い…」

「で、導きなのかい?」

「あの…会うとドキドキします…その…多分導きかと…女神様に聞きますか?」

「ああ…一応な…」

心の中で女神様に聞いてみる。

⟨⟨エルフの王子でしょ?そうよ、私が導いた子よ、とても綺麗な魂なの貴女の運命の一つよ大切にしてね⟩⟩

分かりました…。


「導きだそうです。女神様からの。運命の一つだから大切にしてということです」

「なるほど、分かった。兄上に申請しておく」

「ありがとうございます…」

まだ…本人に会ってもいないし…プロポーズもされていないのに…

「まずは、サイフォンだな、おめでとうサイフォン」

「ありがとうございます旦那様」
ペコッとサイフォンが挨拶をする。

「もう、君はティアナの婚約者だし、旦那様じゃなくて、父上でいいよ」クスクス

「は!分かりました父上…」

「今日は、サイフォンとの婚約祝いと、エルフの王子殿下を交えての会食だ、みな時間に来るように」

「「「「「はい!」」」」」


両親は、エルフの客人達をもてなす為に戻って行った。

「カリン、私の部屋にいきましょ?」

「うん、他の婚約者の方はいいの?」

「大丈夫よ、また会えるし、ねっ行こう」

「うん!」

男達を放置して、ティアナはカリンと手を繋ぎ部屋に戻る。

もはや、男メンバーは勝手知ったる家なので
なんの問題もない…苦笑
それぞれ自分の部屋に向うのだった。

パタン

「なんかさー、婚約するのはいいけど、
なんのプロポーズもなしにってどうなの?」

「そうよねーそれは思った!!」

「家に来る前に普通プロポーズしない?」

「そうよね~!」

そう、実は他の婚約者もそれなりに、
プロポーズはしてくれているのだ。

「なんかね~導きでもさ、そういうところはちゃんとしてほしいな」

「うんうん」

「あー、なんかイライラする。ちょっとパンくんの上着作ってもいい?」

「いい!いい!みたい!!」

ティアナは床に黒のファーの生地を出して
同じ要領で作った。

「できた!黒猫ジャンバー」

「おーー!可愛い!!」パチパチ

「次はイオの」
茶色のファーの生地をだす。
ささっと慣れた手つきで猫耳にジャンバー完成!

「おおおおー、ライオンに似合いそう」

「でしょっ、次はシュウ」

白いファーの生地を出して、うさぎの
ジャンバー完成!

「ふぁぁ、白耳うさたん可愛い~」

「ふふっ、カリンも、うさぎバージョンも欲しい?」

「え?!でも…その……」
もじもじしてる……

「カリン…なにそのもじもじ…いらないのね?」

「いる!!!いります!!欲しいんです!」

「なら、最初からそう言う!」

「はひ!!」

クスクス

「あ、そう言えばもう一枚実はゲットしてたふわっふわ生地あるのよね」

「!?」

「じゃじゃーん、赤のファーでーす」

「わぁぁ」

「本当は、カリンの誕生日にこの生地で何か作ってプレゼントするつもりだったけどいいや」苦笑

「ありがとう~ティア」

「カリンの薄いピンクの瞳に赤が映えそうでしょ」

ささっとうさ耳赤バージョンのジャンバー完成!

二人でピンクと赤で並んでみた。

「ぐっ…可愛い…」

「可愛いぃぃ…」

「シュウにペアとかいったけど…そうだ、
私のうさ耳とシュウのうさ耳には、なんか
宝石でも縫い付けておこう、同じ石で」

「いい案ね」

「なら、もうみんな猫耳にと同じ生地で…うさ耳バージョンも作っておくわ…」

結局猫耳と同じ色にしてイオとパンくんにも
うさ耳バージョンを作った。

シュウのうさ耳とティアナのうさ耳に付ける宝石は、ティアナが掘った鉱石から出来た
ルビーの石をつけた。

「あ~会食めんどくさい…」

「プロポーズされてないしね」

二人でベッドでゴロゴロする。

トントン

「お嬢様、会食のお時間でございます」

「はい、今行くわ。カリン行くわよ」

「はーい」

バタバタとビアンカの方に向う。

「あ!姉様」

「あら、カリンナ。お食事を楽しんでね」ニコッ

「うん!!ありがとう姉様!」

「ふふっ、あ、そうそうビアンカにもこれあげるわ」

「お嬢様このふわふわした物はなんですか?」

「これはこうして髪の毛を結べるの、もこもこで可愛いでしょ?冬に売り出す予定よ」

「可愛いですね…ありがとうございます!」

「ふふ、どういたしまして」

食堂に入ると…来客は既に席についていた。

私達が最後だったのね。

そそくさとカリンと席に着いた。

「では、本日は、サイフォンとこちらの
隣国のアラスト.マウンテーン第2王子殿下との我が娘との婚約を祝って、皆様楽しんでお召し上がり下さい」

お父様の言葉で食事が始まる。

やっぱり…見ると素敵なのよね…。

「おや?ティアナ様そのブローチは…」

「これですか?これはマウンテーンに滞在した時に小さな路地裏の宝石店で購入したのです」

「少し手に取っても?」

なんなの…

「ええ、どうぞ」

まじまじとブローチを見る。

「これは…幻屋の宝石だ…」

「幻屋?なんですそれは」

「幻屋は、来る客を選ぶ店で、幻屋が拒むとその店自体見えないのです…」

「ここの宝石なら、そこのイオとパンくん、カリンも買ったわよ」

「それは…幸運ですね…誰が最初に店を見つけたのです?」

「私よ」

「最初に店を見つけた物が連れた物は入れるのです」

「なるほど」

「ありがとうございました」

手にブローチが戻ってきた。

なんか……女神様が導きで…運命と言っていたけど……。最初に話したことが宝石なの??
プロポーズもしていないのに??
そんなことあり?

シュウとはなんだかんだ、打診をされる前に一応プロポーズはされてるのよね。
やらかした後だけど。

ティアナは、顔に出やすい……
表情が固くなる…。
それに気が付いたいつものメンバーは…
あー…やっちゃったなという顔をしている。

それに気が付かず…ずっと宝石の話ばかりを一方的にするアラスト…

ガタン

ティアナは突然立ち上がる。

「あら…ティアナどうしたの?」

マリーナが驚いた。


「あの、わたくし婚約はお父様に承諾はしましたが、本人から直接!!何も!!言われておりませんの?まだ2回くらいしかお会いしてなく、言葉を少し話した程度ですのよ。なのにプロポーズもせずに…突然…ブローチの事からひたすら…宝石の話をされても…正直不快でしかないわ…ごめんなさいね、部屋に戻ります」

「あ、その、ティアナ様…」

アラストは顔が真っ青になってしまった。

ティアナの後をバタバタとイオ、パン、
シュウ、カリン、サイフォンが追いかける。

セドナ、レオル、シオンは…あ~こいつやっちゃったなという表情をアラストに向けた…

そう…サイフォンとパン以外はこの場の婚約者は全員王族だ。
マサーロとラサムは今日は不参加だった。

「あら…まぁ…」

「そうか…プロポーズしていなかったのか…」

ルイとマリーナもぼう然としていた。

「すみません…こういうことに疎くて…その…怒らせてしまって…」

「今からでも遅くないのではないかしら?」
ニコッ

「そうでしょうか…」

「くよくよしている暇があるならいったらどうだ?」

「シオン殿下…」

そう…実はここにいる…全員…アラストとは
面識がある。
みんな同じ年頃でそれぞれの国の王子だから
幼少期から交友があった。

「あの子は素直ないい子ですよ」

「セドナ殿下…」

「好きなのか?好きじゃないのか?覚悟がないなら手を引け」

「レオル殿下…行ってきます」

「ああ」

アラストは、皆に礼をしてからティアナの部屋に向かった。

部屋からは楽しそうな声が…

トントン

「はい?」

ティアナが扉を開けるとアラストが真っ青な顔で立っていた。

ティアナは…ピンクのファーのフードをかぶっていた…。
シュウも白いファーのフードをかぶって…
うさ耳についた二人のお揃いの宝石が綺麗に輝いていた。

部屋の中に…イオもパンも…カリンも…
みんな…うさぎの上着を着ていた…

「何か御用?」

「その…あの…少しお話をしたくて…」

「みんなごめん、少し出てくるね、ここに居ていいから」

「「「「はーい」」」」

パタン

「中庭にでもいきましょ」

「はい…」

スタスタとティアナは中庭に向う。
その後ろをアラストは着いていく。

東屋の椅子に座る。

「で?お話とはなんです?」

「私は貴女を見た時から…ずっと貴女が心の中にいて…」

「そう…」

「貴女と共に過ごしたいのです!どうか、
結婚していただけないでしょうか?」

泣きそう顔ね…別に虐めたかったわけじゃないのよ…

「ええ、わたくしも貴方を見たときに美しい方だなと見惚れていたのよ」

「なっ…」顔がかあぁと赤くなる。

もしかして…この方は…慣れていないのかしら…。私よりもかなり年上に見えるのに…

「この、指輪を」すすっと指に指輪を

「綺麗な石ね…貴方の瞳の色ね、ありがとう」

「アメジストです。貴女に俺の色を見につけて欲しくて…」

「ふふっ、貴方って本当は可愛い人なのね」
クスクス

なるほどね、女神様が選んだ理由がわかった気がするわ。

「可愛いですかね?」

チュッ

「可愛いわよ、ほら顔が真っ赤よ?」
クスクス

「なっ、なっ、」

アラストは口を手で抑えて顔が真っ赤。

「ふふふ、綺麗な髪ねミルクティーみたいな色」
アラストの髪の毛を触る

「………………」

「ねぇ、エルフも竜人みたいに長命なのよね?」

「はい、番うと長命になります」

「そう、ならセドとアランはずっと私の側にいるのね」ニコッ

「はい」

「耳も尖っていて不思議ね」

さわさわと耳も触る…

ふるふると震えながら…アラストは耐えてる。

「おい、ティア…そこまでにしておいてやれ…」

「ん?イオ~なんで?」

「エルフにとって…耳は獣人の尻尾とかと同じだ…」

「え?!そうなの?ごめんね」

「いえ…大丈夫です」

みんなよく耐えたなという目をアラストに向ける。

「あ!!そうだ!セド!!」

「ん?なんです?私の愛しいティア」
チュッ

「ふふっ、あのね、セドの竜の姿がみたいの!!!」

「え!?今ですか?」

「今ならもこもこの上着着てるし空を飛んでも寒くないでしょ?」


今度はセドナにみんなが頑張れよの視線を向ける…。

「分かりました…では少し離れてくださいね」

みんなセドナから離れる…

ぶわぁぁぁぁと風が舞い、光るとそこに
エメラルドグリーンの大きく、美しい
竜がいた。

「うわぁぁぁぁ、綺麗~!!!素敵、セド貴方エメラルドグリーンなのね、素敵ね」

ティアナは正面の顔の方に行き、背伸びをしてセドにチュッとキスをした。

セドナは竜に竜化した自分にキスをされるとは思わなくて目を見開き、涙がポロポロと
流れる。

「あら…なんで涙が…」

そして…またそれを滅菌瓶にとる…ティアナ…

固まるまわり…しかし…イオだけは…またかという顔である。

鑑定

エメラルドグリーン種の奇跡の涙

これを一口飲むと竜人と同じく、長命になる。また、永遠に老けない。


「えーーーーーーーーーーーー?!なにこれ…」


「ティアナ…今度はなんだ?」
イオが恐る恐る聞く…


「ここでは…言えない。後で結界をして話す」

まだポロポロと泣いているセドナの涙を
ひらすら瓶に移していく…ティアナ。
ようやく泣き止んだ時には瓶は10本くらいになっていた。
一口でいいって…これ婚約者全員にのませられるんじゃない?…カリンにも…

とりあえず全て空間にしまい、パーカーのフードを被り、セドナに跨がった。

「ティア、ちゃんと捕まっていてくださいね!」

「分かったセド!」

ぶわぁぁぁぁと風が舞い、空に。

「わぁぁ、星が綺麗ね」

「ティアには負けますよ」クスクス

「ふふ、セド愛してるわよ」ぎゅっ

「私も愛しています」

「私の番のセドナ貴方と共に生きるわ」

「ティアナ…私の番のティアナ、貴女と共に生きます」

二人は、二人しかいない空を満喫して
久しぶりにゆっくり話して穏やか時を過ごせたのだった。











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