転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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街歩き

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「お嬢様着きました」サイフォンが開けてくれる。
下りようとしたらつまずいてサイフォンの手に添えてたティアナの手が離れそうになったがサイフォンがティアナを受け止める形で抱きしめた。

「ふぁぁ、びっくりしたぁ、サイフォンありがとう」

「いえ、お怪我がなくてなによりです」

「ティア、大丈夫か?」イオが心配そうに聞いてきた。

「うん、サイフォンが助けてくれたから大丈夫」

「ティア、迷子にならないように勝手にあっちこっちと行かないでくださいね」

「セド…過保護すぎじゃないかしら…」

「あなたは、勝手に転移をするという前科がありますからね」

「ハハッ、そのおかげでティアと出会えたけどな」

「そんでもって、シオンの事があったから私とティアの婚約も叔父上が認めてくれたのでしたね」

「ふふ、懐かしいわね~」

「とにかくトラブルメーカーのお前は俺達に守られとくようにってことだな」
イオが頭を撫でる

「やだよ、私そんなに弱くないし、魔法ももっと極めたいしね」

「……まっ、そういうやつだよな」苦笑

ポン
ポン
ポン

「「「ティア!なんかたべさせて!!」」」

「あら、シトリン、トパーズ、スピネル」

「僕もいるぴょ」

「ふふ、ペリドットもね。何を食べたいの?買って帰ってあげるわよ」

「わぁーい!!うんと甘いやつぴょ」

「「肉だな」」

「魚にゃん」

「なるほどね、分かったわ色々チョイスして買って帰るわ」

「「「「ありがとう~ティア」」」」
ポン
ポン
ポン
私の契約獣は、みんな食いしん坊ね
ふふっ、可愛いけど。

錬金のお店で新たな植物や道具を色々買って、魔導書で数冊本を選び、マゼラさんのお店に行くと、婚約者4人からそれぞれプレゼントを買いたいと言われブローチ、指輪、ピアスネックレス。選びきれないので、今回はそれぞれに選んで貰っている。
んー、暇なだなぁ。ついふらっと一人でお店を出てしまった。

それを見ていたサイフォンが慌てて着いてくる。そう言えばサイフォンも何か買ってたな~珍しい。誰かにあげるのかなと思ったら胸の奥がなぜかチクッとした。

街の端の方にふらっと歩いていくと、
ガヤガヤと人が集まってる場所があったが
しばらくするとすーっと人が掃けたようにいなくなっていた。

「あー、やっぱりこいつだけ売れないか…。高く仕入れたのに失敗だったかなぁ」
商人らしき男が頭をガシガシとかいている。

何を売ってるかしら??
一つだけ売れないのならかってあげようかしら。
ふらふらとサイフォンの呼びかけも聞こえずティアナはその商人の所に行ってしまった。

ティアナが行くと、檻みたいなものに入れられた少年が目についた。
え…これって…奴隷なの?!
この世界奴隷制度があるの!?
それは、咲良にとっても、ティアナにとってもカルチャーショックな光景だった…。

「おや、可愛いお客さんだね」
恰幅のいい商人のおじさんがティアナに気が付いて話しかけてきた。

「こいつが気になるのかい?」

「え?ええ」

よく見ると、少年は目をつぶったままだけど
綺麗な顔立ちをしていた。背中には白い羽がついている。耳がとがっているからエルフなのかしら?でも羽??

「こいつは、目は両目とも見えない。エルフと鳥族とのハーフのようだな。年は16。奴隷紋はついてるぞ」

「なんで目が見えないの?」

「なんだろうね、分からないんだ。この目のせいなのか全く売れないんだよ。このままだと鉱山に破棄になるかもなぁ全く大損だ」
商人のおじさんがブツブツと文句を言っていた。

なぜか、ティアナはその奴隷が気になっていた。頭に選べと言われているような感覚がしたのだ。

「おじさん、私この子を買うわ。おいくらかしら?」

「お嬢様!!!なりません!!」
サイフォンは止めてくるけど、ティアナはそれを無視した。
買わない訳にはいかないと、頭で何かがいっているような気がしているからだ。

「こいつか?金貨4枚だ」

「では、はいこれ」ティアナはおじさんに
金貨4枚を渡した。ティアナはあんこの収益が毎月振り込まれる。それは貴族でも数十年遊んで暮らせるくらいの金額だった。

「お前さん…その年ですごい金持ちなんだな、どこかのお嬢様かい?」

「おい、失礼を言うな!この方は…」

サイフォンをティアナは静止する。

「サイフォン?余計なおしゃべりは必要ないのよ?」にっこり笑顔を造っているが目が笑ってない。こんなティアナを見たのは初めてだった。
「はい、すみません」圧倒されたサイフォンは一歩後ろに下がる。

「じゃぁ、この紙にサインをしてくれ」
譲渡契約みたいな紙にサインをして、
控えを受け取るとその子を渡される。

「貴方名前はあるの?」

「いえ…、頭にモヤがかかっていて思い出せないのです」

「んー。帰ったら少し診てみるわね」

サイフォンに彼を頼んでマゼラの店に戻る

「ティア!どこにいっていたんだい?」

「レオルごめんなさい、少しふらふらしていたの」

「なぁ…なんか俺嫌な予感がするんだが」

「イオ、その勘は野生の勘なの?」クスリ

「あー、やっぱりか…」
イオが天を仰ぐ

「イオ、何があったんですか?」

あら、セドいつの間にかイオ呼びね

「セド、ティアがまた何かやらかしたぽい」

「………。聞きたくないけど聞かなくちゃならなそうだな」

「ああ、シオン」
あらイオ、シオンも呼びすて

「何をしたの?」

「レオルそれは帰ってから聞こう」

「「「「はぁ…」」」」
4人は盛大なため息をついた。

「サイフォンは何をしてたんだよ…止めろよな」

「サイフォンに暴走ティアを止められる気がしない」

「「「激しく同意」」」

「ちょっと!!イオいいすぎよ!!」

もぉー!!!
皆に頼まれた肉と魚と甘いものを色々チョイスして、馬車に乗ると、買ったその子が隅みに座っていた。
それを見た4人は開いた口が塞がらないようだった……。

皆無言で馬車に乗り、とりあえず屋敷に戻ったら、サイフォンから連絡がいったのであろう、ルイが屋敷のドアの前で待ち構えていた。

「ティアナ、この子はなにかな?」
ギクッ

「見ての通り、エルフと鳥族とのハーフみたいなの」

「いや、そういう事ではない、この子はなんだ?」
お父様が珍しく厳しい目をしている。

「一人だけ…檻にいたの。それで、あの」

「奴隷ということだろう?ティアナは奴隷が欲しかったのかい?」

「ち、ちがうの!!あの、頭になんかこの子を買わないといけないと。この子を手放してはならないと言われているような感覚がして…」

そのことを聞くと、ルイの表情とイオの表情がいっきにかわった。

「創世神様の導きか…」ルイが呟き

「創世神様だな…」イオも同じように呟いた。

「ごめんなさい、けして奴隷が欲しかったわけではないの…」ティアナは目から涙をポロポロと流した。

「ティアナ別に怒っていないよ。創世神様の導きならば理由があるはずだ。この国では奴隷は認められていないんだが。なんでか最近隠れて売られているらしいんだ。まさか我が領でそんなことがされていたとは。許し難い」

「ティア、鑑定をしてみて」

「うん」
イオに言われ鑑定をしてみる。

名前******
16さい
穢れがついている。
見た目は偽装

創世神が選んだティアナの婚約者

………………。


「あの…」

「判ったのか?」

「言いづらい…けど聞きたいよね?」

「ティアナ、早く話しなさい」

「名前はわかんないけど。年は16。穢れがついていて、見た目は偽装。創世神様が選んだティアナの婚約者と出たわ」

「やっぱりか」

「やっぱりですね」

「こうなるとあまり驚かないな」

「少し慣れてきたよな」

「………………。ティアナ穢れははらえるのか?」

「はい、やってみます。エンジェルフィーリング」
パァァァとその少年の体が光り、先程までとは全然違う姿になった…。そして、奴隷紋も綺麗に消えていた。

え、これって…

ポン

「あー!!!ラファエロの息子のエランジェル!!」

「え、シトリン知り合いなの?」

「うん、知ってる、大天使ラファエロの一人息子。なんでここにいるの?」


「「「「今度は天使かよ」」」」

「ゔっ、私は今までなにを……」

「エランジェル久しぶり、どーして地上にいるんだ?」シトリンが話しかける

「ああ、お前か、今はなんていう名前なんだ?」

「シトリンだ、なんであんな格好で穢れがついてた?」

「それが、父上に愛し子の婚約者に選ばれたと言われて、見た目を偽装し地上におりたんだが、いつの間にか目が見えなくなり、奴隷商人に売られていたようだ。」

「お前ドジすぎるぞ」

「ああ…面目ない」

「天使なの??私の婚約者なの??」
ティアナがおそるおそる話しかける

「これは、愛し子様、私は創世神様より選ばれた貴女の婚約者でございます。これから宜しくお願い致します」

「え、ええ宜しくね?」

「…………。とりあえず屋敷に入ろうか」

「「「「はい」」」」

ぞろぞろと屋敷に入る。心なしかみんな顔色が良くない。

「名前はエランジェルというの?」

「ええ、そうです」

薄い金髪の長髪に瞳は銀色。
背中には白い美しい羽が生えている

「綺麗な人ね…。いえ、人ではないわね…。」

「見た目はこうですが、人とかわりませんよクスリ」

「そ、そうかしら?」

なわけあるか!!!と
ティアナとエランジェル以外の者は全員心の中で盛大なツッコミをいれていた。
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