転生お姫様の困ったお家事情

meimei

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両陛下との謁見

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「両陛下、ララマリーア姫様がお越しになりました」

「通してくれ」

「ララちゃん、今度はどうしたのかしらね」

ガチャ

「姫様のお越しでいらっしゃいます」

ドア係が開ける。


スタスタ スタスタとララ、ソレナル
ミリア、カハランが両陛下の側まで行く。

そして、全員頭を下げて膝をついた。

「両陛下におかれましては、お時間を頂きありがとう存じます」

「そんな挨拶はいいさ、今は親子の時間だろ?」ニコッ

「ええ、そうよ、かしこまった場ではないのだから~」

「ありがとうございます」ニコッ
全員立ち上がる。

ここは、両陛下の応接室

「そこのソファーに全員腰をかけなさい」

「「「「はい」」」」


「さて、ではなんの話かな?」

「姫様、私からお話しても?」

「ええ、ありがとうミリア」

「こちらの竜人達なのですが、先日姫様とわたくしの休日に友人として街に買い物にでたのです、その時に高級奴隷商に立ち寄り、先に姫様がこの竜人を購入し、わたくしはその時は獣人を2名購入して帰宅致しました」

「ああ、その話は耳にしている、キメラがララのお子を孕んだのだろ?」

「初孫楽しみよね~」キャッキャ

「コホン、で?話の続きは?」

「はい、それで姫様がその日のうちに番契約を結び、番契約を結ぶと竜人のような長命になることを初めて知りました」

「長命??どのくらい長くなるのだ?」

「1500年から3000年生きるそうです」

「なっ!?」

「まぁ…」

「それで、姫様から私にも竜人の番を作って欲しいと言われまして、私も姫様と共に同じ時を過ごしたく、竜人を新たに迎え番にしたのです」

「なるほど、それはララが孤独にならずすむ、ミリアありがとう」

「さすがミリアだわ」

「いえ、私も姫様の側におりたいので。そして、姫様がもしかしてこの竜人たちが知り合いかもしれないとおっしゃられて、合わせたのですが…」

「が?」

「竜人は、そもそも奴隷になれないそうで、魔法の奴隷紋の効果が無効なのだそうです
、楽に暮らしたい者や飽きるまでの暇つぶしや、身を隠したい者が奴隷にまぎれるそうなのです」

「なるほど…」

「それでも私達は番になっておりますので、事実この者達の妻なわけです。奴隷でもないので」

「なるほど…」

「姫様の竜人は…その…竜王国の第2王子でした…。そして、私の夫は…その第2王子の侍従で王子を奴隷商に潜伏しながら探していたそうです」

「なっ!!!」ガタン

「あら、まぁ」

そこでようやく…

「お初にお目にかかります、竜王国第2王子ソレナル.ド.ドラッヘと申します。御前を拝見できて光栄でございます」
立って紳士の礼をする。

わぁ…かっこいい……
ソレナルって…優しいし、品があるし、
包容力もあって…素敵よね…。
この人とずっと一緒にいられるなんて幸せ
ララはぽ~っとソレナルに見惚れる。

「あら、ララちゃんはソレナル様に夢中そうね~」クスクス

「竜王国か、アレナルはお元気かい?」

「父上をご存知なのですか??」

ソレナルが驚いた顔をしている。

「アレナルとは旧知の仲でね、昔は一緒に冒険とかしたものさ」クスクス

「わたくしも良く知っているわよ」ニコッ

「まさか、奴隷として隠れているなんてな、アレナルが知ったら驚くだろうな。どこの家も子供には振り回される運命らしい 」

「そうね~」

「所でクリスちゃんはどうするの?」

「…………」

「あの子ね、貴女が生まれて貴女に会ってから貴女の婚約者になるために本当に血の滲むような努力をしてきたのよ…」

「………………」


「婚約者である、貴女の兄たちの当たりにも耐えてね。だから今は貴女の兄たちもクリスを認めているのよ」

「………………」

「あの子が致してしまった事は最低だとは思うけれど、あの子は人一倍貴女を愛して来たからこその…嫉妬だったのね…」

「………………それで許せと?」

「貴女次第よ?あの子は次の日には、自分は最低な事をしてしまった。婚約者から外して欲しいと自ら言いに来たのよ。青白い顔でね…保留にはしているのだけど」

「はあ??そんなことをお母様達に言いに行く前に普通私に言うことがありますよね?」

「そうね…」

「なんなのクリス、自分が悲劇のヒロインみたいじゃない!!傷ついたのはこっちなのよ!!」

「そうね~でララちゃんどうするの?」

「……謝らせてきます。クリスは王配のままで、クリス亡き後、ソレナルを王配にし、長い時を共に生きます」

「それが貴女の答えなのね」ニコッ

「はい!」

「それならアレナルにも文を出さないとな~久しぶりにアレナルにも会いたいな」

「そうね、会いたいわね」

「で、そこのミリアの夫はソレナル王子の専属侍従なんだろ?」

「はい」

「なら、姫とソレナル王子は既に番で夫だ、これからもソレナル王子に仕えるといい」

「承知致しました、お役目承りました」

カハランは礼をとる。

「では、お父様お母様わたくしはこれからクリスに説教致してまいりますゆえ、これにて失礼致します」

「はい、いってらっしゃい」

「あまり虐めないのよ?あの子ああ見えて繊細なんだから」

「分かりました…」

「では、失礼致します」

パタン

「ソレナル、先に部屋に戻っててくれる?」

「分かった」チュッ
ソレナルがララの唇にキスを落とす

「ソレナル殿下はもう夫なので、お部屋どうなさいます?」

「んーーーでも一緒にいたい…」

「番は側にいたいな…」

「でも、姫様のお部屋には他の婚約者のお兄様たちも見えられますし…」

「……………」

「今日は、ラナイ様がいらっしゃるんですよね…」

「そうね…」

「なら、夫婦用の二続きのお部屋に移動しましょう。それで婚約者が来る日はつながる扉の鍵は閉めておきます、どうですか?」

「いいわね、でもあの子達はどうするの?」

「…ソレナル様…どうなさいます?」

「夫婦の部屋の隣に部屋を設けたらどうだろうか?」

「そうですね、ではそのように致しますね」

「ありがとうミリア」

「では、姫様がクリス様にお説教をしている間にソレナル様にもお手伝い頂いてお引越しを致します」

「了解」

「ではお願いね」

スタスタとクリスの元に向う。
正直まだ怒りはおさまらない。
けれど…お母様のあの話を聞いて少し心が揺れたのも事実。
まったく…しょうがない人ね!!!

トントン

「ハイ……」

閉められないように淑女としてはあり得ないけど、足をドアの間に挟んだ。

「クリス、中に入れてくださる?」

「!?ララ…」

「入れてと言っているのよ」ギロッ

「はい…どうぞ…」

ララはソファーに座る。

「貴方ね!お父様とお母様に婚約を解消うんぬん前にわたくしに言うことはないわけ!!!!」

「それは……」

「大体なんで、初めての初夜をわざわざランゼルを連れてきたのよ!!!」

「嫉妬でおかしくなっていたので…その…ランゼルに暴走を留めてもらおうと…」

「はぁ??貴方って馬鹿なのね!」

「………すまない…」

「奴隷を持つのは少子化で女性の特権なのよ!!嫉妬なんてするのはおやめなさい!」

「そうだよな……」

「そんなにわたくしの事が好きで独占したいの?王配に選んだのに…」

「愛しているんだ……本当は俺だけのララでいてほしいんだ…」

あらまぁ……、なんだかクリスが可愛く見えた。
ララはそっとクリスの頭を撫でた。

「ララ…?」
不思議そうな目でララを見つめる。

「わたくしに何か言うことはないの?」クスクス

「あんな事をしてしまってごめん」

「しょうがない人ね、今回は許します」ニコッ

ガバッと抱きつく

「まぁ、クリス苦しいわ」クスクス

「もう駄目かと思っていたんだ…」グスグス

ララはトントンと背中を優しく叩いてあげる。

「大きな子供みたいね、貴方は王配のままよ、あと奴隷だったソレイユという竜人はそもそも竜人は奴隷契約を結べないらしいの、魔法が無効化するのですて」

「へぇ」

「でね、私もミリアもそれぞれ、竜人と番契約を結んでいて、立場は共に夫なのだけれど、竜人と番になると長命になるのよ。それも1500年から3000年生きるらしいの」

「!?3000年!!!」

「ええ、それでミリアも私と共に生きるために竜人と番ってくれたのよ」

「なるほど」

「でね、まだ続きがあるのよ」

「うん」

「私の番の方の竜人は竜王国の第2王子だったの…王位継承権争いから逃れるために隠れていたらしいのよ」

「はぁぁぁ?王子殿下!?」

「そうなの、しかもお父様とお母様と竜王国王陛下は旧知の仲らしくてね」

「うん」

「王配をどうする?という話からわたくしはこのままクリスを王配として、クリス亡き後はソレイユを王配に据えるわ。長い時を刻むから」

「そうか、では私の命がある限りはララの隣は俺が守る」

チュッ

「ええ」ニコッ

「本当にごめん」

「もういいのよ」ニコッ

「ソレイユ殿下はもう夫なのだろ?部屋はどうするんだ?」

「2つ部屋続きにしたの。で、婚約者が来たときは繋がる扉の鍵をしめることに」

「そうか」

「奴隷達はさらに隣の部屋にしたわ」

「うん」

「貴方と結婚式を無事に終えたら貴方とも
2つ続きの部屋にしましょうね」

「ああ、楽しみだな」

「そうね」ニコッ

「今日はゆっくりできるのか?」

「ごめんなさい…ラナイ兄様が来るみたいなの…」

「そうか…なら明日は俺に時間をくれないか?たまには街に一緒にでかけないか?」

「いいわね!!デートね!行くわ」

「クスクス、良かった、なら明日部屋に迎えに行くよ」

「うん!!部屋も引っ越したから、後でミリアに聞いてくれる?」

「ああ、分かった」

唇にキスを落とす

「んっ、んっふぁんあん」

クリスの舌がララの口の中をかけまわる。
くちゅ、くちゅ

「ふぁん、クリスぅ」

「そんな目をしてもラナイ様が来るんだろ?」クスクス

「もぉ…意地悪ね」

「ははっ、さっ送っていくよ、送っていけばミリアに聞かなくても場所も覚えられる」

「そうねありがとう」

クリスはララを横抱きに抱き上げてララの新しい部屋に向う。


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