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1章 アンジェラス1は転生する
24話 殺す覚悟と殺される覚悟
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魔法でフェンリルを私の頭に乗るくらいに縮めて、洞窟内であるにも関わらず芝生の景色が見える場所に、幻惑魔法の解除を施す。
すると、ジジ、ジジジ、と景色が歪み、気分が悪くなるほど魔素の多い洞窟内へと戻った。
『久ジブリダ、コノ洞窟ヲ見ノハ。』
「魔石は、綺麗だね。」
不思議とフェンリルを頭に乗せているからか、気分は悪くなかった。
「私の頭から動かないでね。」
『承知シタ。』
恐らくフェンリルも理由を理解しているのか、四の五の言わずに頷いてくれる。
「それで、出口は何処?」
『真ッ直グ進メバ、分カレ道ガアル。ソコヲ右二行クト良イ。』
「分かったよ。」
特に何ら変わりない凸凹した道を歩いていく。
魔物が現れることもなく、フェンリルと私以外の気配が全く無い。
「あ、もしかしてアソコ?」
暫く進むと、白い光が見えて来た。
『イヤ、アレハ……』
フェンリルの声色が低くなる。
「どうしたの?」
『逃ゲロ。』
「へ?」
突然、頭が重くなったかと思えば洞窟内を走れるくらいの大きさになって、背中に私を担ぐや否やフェンリルが全速力で走り出した。
「ちょ、どうしたの!?」
『静カニセンカ、見ツカルゾ。』
かなり切羽詰まった顔で、走っていることから、今、後ろから折って来ている気配は、私たちの敵と見て間違いないだろう。
正確にはフェンリルの敵なのだろうが。
岩陰に隠れ、数人の気配が過ぎ去るのを待つ。
「さっきの、人たちだよね?」
『我ヲ、懐柔シニ来ル人共ダ。』
「懐柔?芝生へも辿り着けないのに?」
『コノ洞窟ハ、我ノ魔力デ作ラレテイルノダ。毎回、探知機デ最モ濃イ場所ーー芝生ノ前デ魔力ヲ吸イ取ッテオルノダ。イズレ魔力ガ尽キレバ、見ツカルカラナ。』
「封印したのは人なのに、人がその封印を解くんだね。」
『人ハ、イツノ時代モ愚カダ。ダカラ、賢者ガ死ンダ事ヲ、イイコトニ懐柔シヨウト試ミタノダロウ。』
フェンリルという通り、人間は愚かだと思う。
同じ種族で戦争を起こすほど、馬鹿なものもない。
『ダカラ、貴様ノ事ガ理解出来ン。』
「私の事?」
『人デアルニモ関ワラズ、何故入ッテ来レタノダ。』
「気分が悪かったから、出口だと思って足を踏み入れただけだよ。」
『仮ニ、運ガ良カッタダケダトシテモ、貴様ヲ見タ時、何故カ人ト話シテイル様ニハ思エナカッタ。肉体ハ確カニ、人ノ物デアルハズダ。』
「……流石だね。」
やっぱり、フェンリルほどの生物になると違和感に気づくのだろう。
肉体がどんなに人間であろうとも、アンジェラスとして生きてきた違いが。
「私は人であって、人ではない中途半端な者だよ。肉体は人だけど魂や心は他の種族として生きている。だから、肉体の脆さ以外は人間とは比べ物にならないよ。」
その理由を聞かれたところで、答える気は無い。
だが、フェンリルは対して興味がないのか岩陰から出て、私を背中に乗せたまま走り出した。
『取リ敢エズ、洞窟ヲ抜ケル。人ハ小賢シイカラナ。』
「ふぅん。」
人間の考える事なんて、たいして注意したこともないが、フェンリルからすると小賢しいと思えるようだ。
「因みに後どのくらい走るの?」
『一刻程ダロウ。』
「うん。」
今のところ、人間の気配はかなり離れた場所にある。
気づかれる心配は、比較的低いと言えよう。
同じ景色でも、速さが違えば多少は変わってくるもので魔石がキラキラ光って見える。
「ねぇ、フェンリーー『ドケ!!』」
突然振り落とされ、地面に顔面から直撃する。
「いっ!」
鼻はぎりぎり折れていないが、かなり痛い。
フェンリルに文句の一つでも言ってやろうかと振り向く。けれど、何もなかった。
魔石や岩があるだけで先程までいたフェンリルが居なくなっていたのだ。
確か、フェンリルが、私を背中から振り下ろす時、何故か物凄く焦った表情をしていた。
「助けられたのかな……?」
一つの可能性が頭をよぎる。
出会ったばかりの人間を助けるなんて、なんて綺麗な心の持ち主なのだろうか。
私だったら観察対象の人間ならばまだしも、わざわざ自分が犠牲になってまで助けようとは思えない。
「借りが一つできちゃったな……」
その借りを返すためにも、此処は助けてやるべきなのだろう。
最も、100年そばにいてくれると約束した相手を見捨てる気など更々無いが。
「えーと、まずやることはっと……」
タンッと足で地面を叩く。
すると、音が地面を伝って何処に何が有り、どういう構造をしているのか全てを教えてくれる。
「これは急がないとヤバいね。」
フェンリルが複数人の人間から囲まれている。しかも暴れていないことから、懐柔でもされて居るのだろう。
早速、身体強化を足に集中して掛け、目的地まで、休むことなく駆ける。
風が棘のような速さで顔に突っ掛かり少し痛いが、我慢だ我慢。
走り続けて数秒、やっと複数人の背中が見えて来た。
「見つけた!!」
足に力を込めて、走り続けて来た威力も上乗せして、一人の背中に飛び蹴りした。
「グヘッ!!」
見事にクリティカルヒットして、骨でも折れたのか、のたうち回る人間が一人。
「だ、誰だ!!」
顔を青ざめさせ、残りの人間が武器を構える。
「フェンリルを解放してくれない?」
「他国の刺客か!?これは俺たちが見つけたんだ!!他国には渡さない!!」
「他国も何も、ただフェンリルを解放してほしいだけなんだけど……あと、フェンリルは物じゃ無いよ。」
あまり話が噛み合っていない。
ただ、解放してほしいだけなのに私もフェンリルを物として見ている前提で、会話されている。
「クソッ……殺すぞ!!」
「「「「おう!」」」」
リーダー格の男が、声を張り上げると魔法使い以外が襲い掛かって来た。
その間にも、魔法使いの仕業でフェンリルは青く光る鎖で縛られ虫の息である。
「フェンリルが、可哀想だよ……」
これから旅をしていく仲間が、死にそうなら早く助けてあげないと。
「殺しても、文句言わないでね?」
武器を持って良い者は、殺される覚悟のある者だけ。
それは、人間に関わらず全ての種族の武者が心に刻む言葉で私も世界の意志様から何度も教え込まれた事の一つである。
「お前の方こそ、複数人で狡いとか言い訳するなよ!!」
男の言う通り、狭い通路で一人対五人では中々に不利な状況だ。
だが、戦闘において人数は関係ない。
一騎討ちなどの、試合ならば話は別なのが何のルールも無いのなら、ズルでも何でもない。
少し、ズル賢いなどの言葉を負け惜しみで言われるだけである。
「心配しなくても、私は死なないから問題ないよ。」
海色のキューブを取り出し、呟いた。
「全てを、飲み込んで。」
そう告げると同時に、私と男達の間に見えない障壁が出来上がった。
「貴方達は、私が手を下す程でもないから、この子が相手をしてあげるよ。ね?」
【オイシイ、ゴハン】
「フェンリル以外は、食べても良いよ。」
【ゴハン】
「は、早く倒すぞお前ら!!」
男達が焦り、風の障壁を壊そうと武器を振るう間にも、キューブは変形し続け、ついには一振りの剣へと姿を変えた。
「行っておいで。」
私がそう言った途端、宝石の様に煌く海色の剣が風の障壁を切り裂いた。
「「「っ!?」」」
男達が驚くのもほんの数秒。
その間に、剣は魔法使いを含めた全員を刃に突き刺して、串刺し状態にしていた。
【骨、ノコス?】
「残さないでも良いよ。」
偶に見せしめとして、骨を残す事もあるけれど、今回はいらない。
【食ベル】
剣が人の血を浴び変色し、色が濃くなるにつれて人間達の顔が痩せこけていく。
まだ意識のある彼らは、縋る様な目で見てくるけれど、久しぶりの食事で嬉しそうなキューブの邪魔をする気は一切ない。
「命乞いほど、見苦しいものもないよ。」
その言葉と同時に、男達は骨までも剣に吸い込まれた。
すると、ジジ、ジジジ、と景色が歪み、気分が悪くなるほど魔素の多い洞窟内へと戻った。
『久ジブリダ、コノ洞窟ヲ見ノハ。』
「魔石は、綺麗だね。」
不思議とフェンリルを頭に乗せているからか、気分は悪くなかった。
「私の頭から動かないでね。」
『承知シタ。』
恐らくフェンリルも理由を理解しているのか、四の五の言わずに頷いてくれる。
「それで、出口は何処?」
『真ッ直グ進メバ、分カレ道ガアル。ソコヲ右二行クト良イ。』
「分かったよ。」
特に何ら変わりない凸凹した道を歩いていく。
魔物が現れることもなく、フェンリルと私以外の気配が全く無い。
「あ、もしかしてアソコ?」
暫く進むと、白い光が見えて来た。
『イヤ、アレハ……』
フェンリルの声色が低くなる。
「どうしたの?」
『逃ゲロ。』
「へ?」
突然、頭が重くなったかと思えば洞窟内を走れるくらいの大きさになって、背中に私を担ぐや否やフェンリルが全速力で走り出した。
「ちょ、どうしたの!?」
『静カニセンカ、見ツカルゾ。』
かなり切羽詰まった顔で、走っていることから、今、後ろから折って来ている気配は、私たちの敵と見て間違いないだろう。
正確にはフェンリルの敵なのだろうが。
岩陰に隠れ、数人の気配が過ぎ去るのを待つ。
「さっきの、人たちだよね?」
『我ヲ、懐柔シニ来ル人共ダ。』
「懐柔?芝生へも辿り着けないのに?」
『コノ洞窟ハ、我ノ魔力デ作ラレテイルノダ。毎回、探知機デ最モ濃イ場所ーー芝生ノ前デ魔力ヲ吸イ取ッテオルノダ。イズレ魔力ガ尽キレバ、見ツカルカラナ。』
「封印したのは人なのに、人がその封印を解くんだね。」
『人ハ、イツノ時代モ愚カダ。ダカラ、賢者ガ死ンダ事ヲ、イイコトニ懐柔シヨウト試ミタノダロウ。』
フェンリルという通り、人間は愚かだと思う。
同じ種族で戦争を起こすほど、馬鹿なものもない。
『ダカラ、貴様ノ事ガ理解出来ン。』
「私の事?」
『人デアルニモ関ワラズ、何故入ッテ来レタノダ。』
「気分が悪かったから、出口だと思って足を踏み入れただけだよ。」
『仮ニ、運ガ良カッタダケダトシテモ、貴様ヲ見タ時、何故カ人ト話シテイル様ニハ思エナカッタ。肉体ハ確カニ、人ノ物デアルハズダ。』
「……流石だね。」
やっぱり、フェンリルほどの生物になると違和感に気づくのだろう。
肉体がどんなに人間であろうとも、アンジェラスとして生きてきた違いが。
「私は人であって、人ではない中途半端な者だよ。肉体は人だけど魂や心は他の種族として生きている。だから、肉体の脆さ以外は人間とは比べ物にならないよ。」
その理由を聞かれたところで、答える気は無い。
だが、フェンリルは対して興味がないのか岩陰から出て、私を背中に乗せたまま走り出した。
『取リ敢エズ、洞窟ヲ抜ケル。人ハ小賢シイカラナ。』
「ふぅん。」
人間の考える事なんて、たいして注意したこともないが、フェンリルからすると小賢しいと思えるようだ。
「因みに後どのくらい走るの?」
『一刻程ダロウ。』
「うん。」
今のところ、人間の気配はかなり離れた場所にある。
気づかれる心配は、比較的低いと言えよう。
同じ景色でも、速さが違えば多少は変わってくるもので魔石がキラキラ光って見える。
「ねぇ、フェンリーー『ドケ!!』」
突然振り落とされ、地面に顔面から直撃する。
「いっ!」
鼻はぎりぎり折れていないが、かなり痛い。
フェンリルに文句の一つでも言ってやろうかと振り向く。けれど、何もなかった。
魔石や岩があるだけで先程までいたフェンリルが居なくなっていたのだ。
確か、フェンリルが、私を背中から振り下ろす時、何故か物凄く焦った表情をしていた。
「助けられたのかな……?」
一つの可能性が頭をよぎる。
出会ったばかりの人間を助けるなんて、なんて綺麗な心の持ち主なのだろうか。
私だったら観察対象の人間ならばまだしも、わざわざ自分が犠牲になってまで助けようとは思えない。
「借りが一つできちゃったな……」
その借りを返すためにも、此処は助けてやるべきなのだろう。
最も、100年そばにいてくれると約束した相手を見捨てる気など更々無いが。
「えーと、まずやることはっと……」
タンッと足で地面を叩く。
すると、音が地面を伝って何処に何が有り、どういう構造をしているのか全てを教えてくれる。
「これは急がないとヤバいね。」
フェンリルが複数人の人間から囲まれている。しかも暴れていないことから、懐柔でもされて居るのだろう。
早速、身体強化を足に集中して掛け、目的地まで、休むことなく駆ける。
風が棘のような速さで顔に突っ掛かり少し痛いが、我慢だ我慢。
走り続けて数秒、やっと複数人の背中が見えて来た。
「見つけた!!」
足に力を込めて、走り続けて来た威力も上乗せして、一人の背中に飛び蹴りした。
「グヘッ!!」
見事にクリティカルヒットして、骨でも折れたのか、のたうち回る人間が一人。
「だ、誰だ!!」
顔を青ざめさせ、残りの人間が武器を構える。
「フェンリルを解放してくれない?」
「他国の刺客か!?これは俺たちが見つけたんだ!!他国には渡さない!!」
「他国も何も、ただフェンリルを解放してほしいだけなんだけど……あと、フェンリルは物じゃ無いよ。」
あまり話が噛み合っていない。
ただ、解放してほしいだけなのに私もフェンリルを物として見ている前提で、会話されている。
「クソッ……殺すぞ!!」
「「「「おう!」」」」
リーダー格の男が、声を張り上げると魔法使い以外が襲い掛かって来た。
その間にも、魔法使いの仕業でフェンリルは青く光る鎖で縛られ虫の息である。
「フェンリルが、可哀想だよ……」
これから旅をしていく仲間が、死にそうなら早く助けてあげないと。
「殺しても、文句言わないでね?」
武器を持って良い者は、殺される覚悟のある者だけ。
それは、人間に関わらず全ての種族の武者が心に刻む言葉で私も世界の意志様から何度も教え込まれた事の一つである。
「お前の方こそ、複数人で狡いとか言い訳するなよ!!」
男の言う通り、狭い通路で一人対五人では中々に不利な状況だ。
だが、戦闘において人数は関係ない。
一騎討ちなどの、試合ならば話は別なのが何のルールも無いのなら、ズルでも何でもない。
少し、ズル賢いなどの言葉を負け惜しみで言われるだけである。
「心配しなくても、私は死なないから問題ないよ。」
海色のキューブを取り出し、呟いた。
「全てを、飲み込んで。」
そう告げると同時に、私と男達の間に見えない障壁が出来上がった。
「貴方達は、私が手を下す程でもないから、この子が相手をしてあげるよ。ね?」
【オイシイ、ゴハン】
「フェンリル以外は、食べても良いよ。」
【ゴハン】
「は、早く倒すぞお前ら!!」
男達が焦り、風の障壁を壊そうと武器を振るう間にも、キューブは変形し続け、ついには一振りの剣へと姿を変えた。
「行っておいで。」
私がそう言った途端、宝石の様に煌く海色の剣が風の障壁を切り裂いた。
「「「っ!?」」」
男達が驚くのもほんの数秒。
その間に、剣は魔法使いを含めた全員を刃に突き刺して、串刺し状態にしていた。
【骨、ノコス?】
「残さないでも良いよ。」
偶に見せしめとして、骨を残す事もあるけれど、今回はいらない。
【食ベル】
剣が人の血を浴び変色し、色が濃くなるにつれて人間達の顔が痩せこけていく。
まだ意識のある彼らは、縋る様な目で見てくるけれど、久しぶりの食事で嬉しそうなキューブの邪魔をする気は一切ない。
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