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12.戦う為に(3)
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アレンとサシャはリバーの研究室に来ていた。
「まず、1stとはどうやって出来たのか。…それは、人の魂を食べて成長する何かだと言われている。その何かは人の体で成長し、一定以上育ったとき開花する。」
リバーは先生のようにこちらの様子を確認しながら話続ける。
「人を糧にして生まれた1stは人とは違い強靭な肉体や理性の喪失等の違いがあるが、俺達4班による科学研究により1つ人間と化け物の違いがあることを見つけた。…それが魔素の有無だ。魔素は人間には毒と言われているのはわかるよな。」
アレンとサシャが頷く。
「この魔素により身体的な強化を可能にしているとわかった。そして、2ndになればその濃度は遥かに濃くなっている。それがより硬く強靭な体を作っているというわけだ。その硬さは身をもってわかってると思うが…まぁ普通の武器じゃ倒すのは難しい。だから、それに対抗出来る武器…それがアレンの持っていた武器だ。俺達はこれを対化け物用戦闘武器[アクレト]と呼んでいる。」
「しかし、その武器は数が少なく、扱える人も少ないのが現状だ。」
「扱える人が少ない原因はなんですか?」
「あぁ、それなんだが、それは武器構成している物質、アマダイトという物質が主な原因になっている。」
「聞いた事ないですね。」
アレンはサシャに同意を求める。
サシャも頷いた。
「それもそのはずさ。アマダイトはこの武器にしか使われない。」
アレンとサシャが納得がいかない様子だと気付いたのか、リバーは落ち着いた様子で続ける。
「理由として、アマダイトはどうやって出来た石なのかわからない。そして、何処にあるのかもわからない。わかることは、化け物に効果があること。そして、アマダイトには意志があるということだ。」
アレンは1つ疑問が湧いた。
「待ってください!じゃあ、僕が持つこの剣は先生から頂いたものです。アマダイトに認められるような事は記憶にありません。」
リバーは小さく反応したが、すぐに思考を巡らす。
「…なら、先生を認めていたアマダイトがアレンも認めたということになる。しかし、アマダイトが同時に二人を認めるなんて聞いたことない。」
リバーが再度沈黙し、時間が流れる。
「…とりあえず、アレンくんの状況は特例だと思う。それで、話を戻すがアマダイトとそれに認めらた適正者を探す事もこれから必要になってくる。」
「…じゃあ、これからは化け物の討伐及び適正者の捜索が主な任務ということですね。」
「そう。まあ、でもなんだ、一応適正者を探すのはそう難しい事でもない。それに、サシャやレオンも適正者だしな。」
サシャはアレンと目が合うとこくりと頷いた。
「それに、レオンの場合はアマダイトはみつかっている。」
「じゃあ、何でレオンはアレクトを作らないのですか?」
リバーの表情が少し暗くなる。
「言ったろ、アマダイトには意志があるって。つまり、レオンは適正者の資格を持っているだけで認められてないのさ。」
「なら、認められればいいだけですね。」
「…あぁ、だが認められる方法はわかってない。だから、レオンは普通の武器で戦ってたんだ。」
アレンはレオンと共に倒した2ndとの戦闘を思い出す。
「…確かに、2ndは僕の攻撃を優先して避けつつ、レオンの攻撃にはあまり回避行動を行わなかったです。それに、2ndとの戦闘ではレオンの斬撃はかすり傷程度で深い傷はほとんど無かった。」
リバーはアレンの顔を見つめながら何か言いたそうな顔をした。
その時、突然1人の男性が入ってきた。息を荒げながらリバー班長と呼んでいる。
「どうした?今、色々説明している所なんだが。」
「それが、レオンが体の傷がまだ完治していないのに1stの討伐にむかっていって。」
「別にレオンなら少しの傷があっても問題なく倒せるだろ。」
「それが、レオンの武器は部屋に置かれたままなんです!」
「はぁ?てことは、レオンはどうやって1stを倒すつもり、…まさか!」
「はい!保管していたはずのレオンのアマダイトがなくなっていました!」
リバーはアレンとサシャの方をむく。先ほどとは違い、真剣な表情をしている。
「アレン、サシャすまないが緊急事態だ。すぐ現場に向かってレオンの保護、1stの討伐を頼む!」
「わかりました」
アレンとサシャは頷き、急いでその場を後にした。
ーーーーー
「よくもまあ、集まったもんだなぁ。」
レオンは独り言を呟く。多くの1stに囲まれていた。
「わりぃが、これは俺のストレス発散だ。」
レオンは自分の指の関節をならした。
「かかってこいや、ぶっ倒してやるよ!」
「まず、1stとはどうやって出来たのか。…それは、人の魂を食べて成長する何かだと言われている。その何かは人の体で成長し、一定以上育ったとき開花する。」
リバーは先生のようにこちらの様子を確認しながら話続ける。
「人を糧にして生まれた1stは人とは違い強靭な肉体や理性の喪失等の違いがあるが、俺達4班による科学研究により1つ人間と化け物の違いがあることを見つけた。…それが魔素の有無だ。魔素は人間には毒と言われているのはわかるよな。」
アレンとサシャが頷く。
「この魔素により身体的な強化を可能にしているとわかった。そして、2ndになればその濃度は遥かに濃くなっている。それがより硬く強靭な体を作っているというわけだ。その硬さは身をもってわかってると思うが…まぁ普通の武器じゃ倒すのは難しい。だから、それに対抗出来る武器…それがアレンの持っていた武器だ。俺達はこれを対化け物用戦闘武器[アクレト]と呼んでいる。」
「しかし、その武器は数が少なく、扱える人も少ないのが現状だ。」
「扱える人が少ない原因はなんですか?」
「あぁ、それなんだが、それは武器構成している物質、アマダイトという物質が主な原因になっている。」
「聞いた事ないですね。」
アレンはサシャに同意を求める。
サシャも頷いた。
「それもそのはずさ。アマダイトはこの武器にしか使われない。」
アレンとサシャが納得がいかない様子だと気付いたのか、リバーは落ち着いた様子で続ける。
「理由として、アマダイトはどうやって出来た石なのかわからない。そして、何処にあるのかもわからない。わかることは、化け物に効果があること。そして、アマダイトには意志があるということだ。」
アレンは1つ疑問が湧いた。
「待ってください!じゃあ、僕が持つこの剣は先生から頂いたものです。アマダイトに認められるような事は記憶にありません。」
リバーは小さく反応したが、すぐに思考を巡らす。
「…なら、先生を認めていたアマダイトがアレンも認めたということになる。しかし、アマダイトが同時に二人を認めるなんて聞いたことない。」
リバーが再度沈黙し、時間が流れる。
「…とりあえず、アレンくんの状況は特例だと思う。それで、話を戻すがアマダイトとそれに認めらた適正者を探す事もこれから必要になってくる。」
「…じゃあ、これからは化け物の討伐及び適正者の捜索が主な任務ということですね。」
「そう。まあ、でもなんだ、一応適正者を探すのはそう難しい事でもない。それに、サシャやレオンも適正者だしな。」
サシャはアレンと目が合うとこくりと頷いた。
「それに、レオンの場合はアマダイトはみつかっている。」
「じゃあ、何でレオンはアレクトを作らないのですか?」
リバーの表情が少し暗くなる。
「言ったろ、アマダイトには意志があるって。つまり、レオンは適正者の資格を持っているだけで認められてないのさ。」
「なら、認められればいいだけですね。」
「…あぁ、だが認められる方法はわかってない。だから、レオンは普通の武器で戦ってたんだ。」
アレンはレオンと共に倒した2ndとの戦闘を思い出す。
「…確かに、2ndは僕の攻撃を優先して避けつつ、レオンの攻撃にはあまり回避行動を行わなかったです。それに、2ndとの戦闘ではレオンの斬撃はかすり傷程度で深い傷はほとんど無かった。」
リバーはアレンの顔を見つめながら何か言いたそうな顔をした。
その時、突然1人の男性が入ってきた。息を荒げながらリバー班長と呼んでいる。
「どうした?今、色々説明している所なんだが。」
「それが、レオンが体の傷がまだ完治していないのに1stの討伐にむかっていって。」
「別にレオンなら少しの傷があっても問題なく倒せるだろ。」
「それが、レオンの武器は部屋に置かれたままなんです!」
「はぁ?てことは、レオンはどうやって1stを倒すつもり、…まさか!」
「はい!保管していたはずのレオンのアマダイトがなくなっていました!」
リバーはアレンとサシャの方をむく。先ほどとは違い、真剣な表情をしている。
「アレン、サシャすまないが緊急事態だ。すぐ現場に向かってレオンの保護、1stの討伐を頼む!」
「わかりました」
アレンとサシャは頷き、急いでその場を後にした。
ーーーーー
「よくもまあ、集まったもんだなぁ。」
レオンは独り言を呟く。多くの1stに囲まれていた。
「わりぃが、これは俺のストレス発散だ。」
レオンは自分の指の関節をならした。
「かかってこいや、ぶっ倒してやるよ!」
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