ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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二章 ダンジョン探索は冒険者のロマンでしょ?

ダンジョン探索に行きたいの! 4

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 それから、一週間経った。
 それまでの間も、簡単な採取クエストを請けて、そのクエストをこなしていた。

「それじゃ、そろそろ行こう!」

 いつもと違ってアクティブな私に、一名がどこか引き気味の様子。
 それに対し、私は顔を少し引き釣かせる。いや、私が悪いんだけど……!
 というのも、いつもの私ならこんなことを言い出さないどころか、積極的に反対するはずだから。
 あのときは、とりあえず納得? してくれたみたいだけど、若干一名、納得してないやつもいる。

「それで、シズクさん。ダンジョンに行きたい本当の理由はなんですか?」

 ほら、思った通りマリアが聞いてきた。
 それも、他三人が先に進んでる状態で。
 ちなみに、うさちゃんは召喚不可として、自分の世界に引きこもってる。

「はあ、絶対に内緒だからね?」

「わかってますよ。私とシズクさんの仲じゃないですか~」

 いや、私としてはあなたが一番信じられないんだよ。

「絶対に! わらわないでよ?」

「はいはい。わかってます」

 私はもう諦めて、言うことを決意する。

「その、私って、一応レベルが上がったわけじゃん?」

「そうですね」

「それで、その、スキルを少し使えるようになったんだよ」

「そのスキルを使ってみたいというわけですか」

 なんだろう、この空気。
 こうなるなら──

「せめて笑ってよ!」

「笑わないでよ、と言ったじゃないですか」

 そんなこと言わなきゃよかった!
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