ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

二章 ダンジョン探索は冒険者のロマンでしょ？

喫茶店に行ったはずの私は、なぜか現魔王と会いました19（後編）

「えっと、謝ったら......？」

　マギアはおずおずとそう答える。
　ふ～ん、そっか......。マギアはそうなんだ。

　私の中で、マギアへの好感度がちょっぴり下がった。

「ねえ、マギア。マギアの私への思いはそんなものなの......？本当に申し訳ないと思ってるのに、そんなことで済ませちゃうの......？」

「......っ！そうね。私の思いはそんなもんじゃないわ！」

　軽いメンヘラ混じりの私の言葉を聞いたマギアは、なんか明るい表情を浮かべている。

　私は、そんなマギアの様子に、少し疑問を感じながら、どうするのかを待っていると、

「シズ。本当にさっきは申し訳ないことをしたわ。だから、私はシズの奴隷になるわ！そして、私のことをサンドバッグにでも、椅子にでも、なんでも好きにしてちょうだい！」

　重いどころか、完全に歪んだ性癖をさらけ出すマギア。
　てか、なんで奴隷になることを嬉しがってるんだよ。

　私はマギアのその様子に、少し引いていると、どっかにいっていたらしいハンディーが帰ってきた。
　たぶん、巻き込まれないよう、コソコソ逃げ出していたのだろう。

　絶妙なタイミングで戻ってきたところから、狙ってきたのだろうが、少し早かった。

「ハンディー、好き」