ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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二章 ダンジョン探索は冒険者のロマンでしょ?

喫茶店に行ったはずの私は、なぜか現魔王と会いました3

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「えっと、私が知ってることは少ないですよ?中央都市に向かってる途中で竜に遭遇して、竜の尻尾でなぎ払われて、死にかけてたんです」

「ええ、それは知ってます。そして、はレベル1だったということも。でも、竜に尻尾でなぎ払われて、あなたはなんで死ななかったんですか?」

「それは──」

 私は、そこで言葉を失う。
 だって、私もそう思うから。
 あの痛みは、死ぬのが普通で、生きていること自体、おかしな話だ。
 死んだ人間をことができるなら別だけど......。

「わかりません」

 私は素直にそう言った。
 それが事実だから。

「そうですか。では、そういうことにします。それと、気になっていたのですが、こちらの方は?」

 そして、今度はうさちゃんの方を指す。

「あっ、この子はうさちゃ──」

「いつもかわいいふわふわ兎といったらこの私っ...!シズちゃんのメイド兎こと、うさちゃんですっ!」

 私が言う前に、自分で言ってくれた。
 てか、毎回言ってることが変わってるんだけど......。
 てかっ!相手は姫だぞ?
 お姫様だぞー!

「えっ?なに?無視しないでよ!ね!お願い、無視しないで!ぐすん」

 あっ、そういえばそうだった。
 久しぶりのうさちゃんの涙に、私は光るものをみたのだった。
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