ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

中央都市へ行くわよ!47

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 意識が朦朧とする。
 どうして、私はこんなことに......。

 て、ああ、私はあのとき竜に......。
 体のあちこちが痛く、傷つき、意識があることすら、生きていることすら、奇跡に思える。

 あのあと、私は見事に着地を失敗し、盛大に頭を打ちつけ、転がった。
 そりゃ、着地が成功するはずがないけど......。

 ああ、お母さんの言いつけ守って、勉強すればよかったな......。
 今になって、そんな後悔をする。

 きっと、このままだったら私は死ぬと思う。
 いや、間違いなく、死ぬ。
 HPのゲージがあるわけじゃないけど、なんとなくわかる。
 今までやってきたVRMMORPGゲームでの、即死のときの感覚の何百倍も痛い。
 それに、レベル1のあのステータスでは、竜の薙ぎ払いを耐えきることなんてできやしない。

 そこで、私はうさちゃんのことを思い出す。
 うさちゃんだけでも助けなきゃ、そう思って、私は視界の右上を確認する。
 けど、そこにはなにも、表示されていなかった。

 そこで、私は気づいた。
 吹っ飛ばされたことによって、私が身につけていたメガネが、どこかにいってしまったことに。
 私はなにもかもが、どうでもよくなってくる感覚を覚える。

 そんなとき、走馬灯のように思い浮かんだのはマギアの笑ってる顔だった。
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