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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました
中央都市へ行くわよ!35(前編)
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「私はもちろん無理よ!」
「すいません。私も力にはなれません」
「えっと、無理!」
各々が、うさちゃんのその質問に対しての答えを言う。
結果、とりあえずできる人はいない、と。
こうなったらやっぱり、
「ハンディー、やってきて?」
「はっ?普通にいやなんだ─」
「やってきなさいよ!」
「ひっ!えっとその、いや、なんというか─」
マギアの言葉に、ハンディーが怯えたようにそう返す。
そして、そんなハンディーに止めをさすように、
「退治してきてください!」
マリアに可愛くお願いされていた。
こうなっては、ハンディーも断れないでしょ。
けど、もしものことを考えて、私はこう言った。
「ねえ、ハンディー。もし、幽霊を退治してこなかったらどうなるのか、わかるよね?」
ハンディーは、私の不気味なほどの低いトーンの声に一度驚いた反応を見せると、その言葉の意味を理解したのか、
「わ、わかった.....」
素直にそう言った。
と、なんだか、マギアがなにかを言いたそうにこっちをチラチラと見ては視線をそらしてる。
そんな、マギアの不自然な様子に、少し戸惑いながらも、
「えっと、マギア。その、なにか言いたいことでもあるの?」
私は聞いてあげることにした。
マギアにしては珍しく肩をビクッとさせてから、言いづらいことなのか、ゆっくり話し始めた。
「その、さっきのシズの声で罵倒されたいなって思ったのよ。その、シズ─」
「やだ!」
「まだ何かは言ってないでしょ!せめて最後まで聞きなさいよ!」
「すいません。私も力にはなれません」
「えっと、無理!」
各々が、うさちゃんのその質問に対しての答えを言う。
結果、とりあえずできる人はいない、と。
こうなったらやっぱり、
「ハンディー、やってきて?」
「はっ?普通にいやなんだ─」
「やってきなさいよ!」
「ひっ!えっとその、いや、なんというか─」
マギアの言葉に、ハンディーが怯えたようにそう返す。
そして、そんなハンディーに止めをさすように、
「退治してきてください!」
マリアに可愛くお願いされていた。
こうなっては、ハンディーも断れないでしょ。
けど、もしものことを考えて、私はこう言った。
「ねえ、ハンディー。もし、幽霊を退治してこなかったらどうなるのか、わかるよね?」
ハンディーは、私の不気味なほどの低いトーンの声に一度驚いた反応を見せると、その言葉の意味を理解したのか、
「わ、わかった.....」
素直にそう言った。
と、なんだか、マギアがなにかを言いたそうにこっちをチラチラと見ては視線をそらしてる。
そんな、マギアの不自然な様子に、少し戸惑いながらも、
「えっと、マギア。その、なにか言いたいことでもあるの?」
私は聞いてあげることにした。
マギアにしては珍しく肩をビクッとさせてから、言いづらいことなのか、ゆっくり話し始めた。
「その、さっきのシズの声で罵倒されたいなって思ったのよ。その、シズ─」
「やだ!」
「まだ何かは言ってないでしょ!せめて最後まで聞きなさいよ!」
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