ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

中央都市へ行くわよ!24(後編)

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「ねえ、うさちゃん。その、一つだけ、訊いてもいい?」

「なんでもいいよ?あっ!でも、体重とか年齢とかの、乙女のヒ・ミ・ツ、に関わることはだめだよ?」

 質問する前から、そんな口もとに指を当てて、「ヒ・ミ・ツ」なんてやってる仕草がかわいすぎて、一瞬私の思考が止まりかける。
 訊こうと思ってたことを思い出し、なんとか私の意識が戻ってくる。
 これは、目の毒だなとか思いながら、今度こそ質問する。

「ねえ、その先代の持ち主のウィンソウさん?て、どんな人だったのか教えてもらってもいい?」

「......」

 えっ?うそ。地雷ふんだ?まさかのこの質問、アウトのやつだったの?
 今まで楽しそうに話してたうさちゃんが、急に黙ったことに、思わず私は動揺してしまう。

「う、うさちゃん...?」

「いい、よ。その、あまり思い出したくないけど......」

 どうするか迷ってただけだったらしい。
 話してくれるということなので、私は少しホッとする。
 それだけ酷いことでもされたのかな?
 と、昔のうさちゃんのことが心配になる。

「えっと、まず先代は変態だね。あり得ないぐらいの変態だね。すきあれば私のセクハラをされたから。そもそも、普通の人は周りに幽霊がいるところに結界はって、他の人が来れないようにとかしないし」

 うさちゃんの話を聞いてると、なんかただの変態としか思えなくなってきた。
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