ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

中央都市へ行くわよ！22

「ねえ、ハンディー。ちゃんと説明してくれなきゃわからないよ？」

「いや、ウィンソウ家だぞ？あの、ウィンソウ家なんだぞ？」

「なにいってるのかわからないわよ！ウィンソウ家なんて知らないわよ？それに、シズが説明してといってるのだから、するのが当たり前でしょ？断るなんて、万死に値するわ！」

　いや、なんでそうも殺そうとするのさ。
　物騒にもほどがある。
　私もいい加減どうにかしなきゃいけないようなきがして、「殺すなんてだめだよ？痛めつけるぞ！ぐらいにしなきゃ」そう言っておいた。
　マギアは「わかったわ」と納得してくれたようで、これで安心だ。
　なお、ハンディーは「そもそもそういうことをさせるなよ！」と、言っているが多分気のせいだと思う。気のせいということにしよう。

「とにかく！ウィンソウ家ってのは、昔、魔王を倒すために作られた勇者パーティーの一人で、最強の魔剣使いだ！」

　そう言われても、マギアですらピンときてない。
　それどころか、うさちゃんには「なに言ってるの？」という目で見られてる始末。
　これは、ハンディーの言ってることの方が疑わしい状況。

「とりあえず、謝ろっか、ハンディー」

　私は、話をややこしくしたハンディーに、諭すようにそう言った。