ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

みんなで冒険に行きませんか?12(前編)

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「ねぇ、シズ。このスライムは、なんて呼ぶの?」

「スライム?」

「こら!それは、種族名だ!ちゃんと、他に名前をつけろ!」

 名前はないらしい。
 それなら、私がこのスライムニートにピッタリな名前を考えて、付けてあげようじゃないか。

「それじゃ、とかどう?」

「ハンディ?よくわからないけど、なんかしっくりくるな......。よし、気に入った!それじゃ、今日から俺の名前はハンディーだ」

 それはよかった。
 ピッタリな名前だと思うよ。

「ハンディー、ですか。魔物なんかにはもったいない気がしますが......」

「私としては、なんでもいいわよ?それに、シズが決めたことなわけだし」


「あのあの、私はとってもいいと思います」

 なんでその名前になったのかということに、今度は気づいた人はいなかった。
 まあ、この世界の言葉じゃないだろうしね。

「それじゃ、ハンディー。テントを立ててもらえる?」

「はっ?テント?俺はスライムだぞ?ただのスライムだぞ?」

ではないでしょ?」

「確かに、名前あるしな。じゃ、名前のあるスライムだぞ?できると思ってるのか?」

、できるんでしょ?」

 私は覚えてるよ、あのとき言った言葉。
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