ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

みんなで冒険に行きませんか?9(後編)

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「シズさん、そうなんですか?」

「えっ?ちょっ、ちょっと待ってね」

 私は、一番載ってる可能性の高い、冒険者カードを見てみる。
 と、そこにはスキル一覧なるものがあった。
 数々のスキルが載っていて、それに対応してるレベルが隣に載っている。
 なるほど、確かにこのスライム役に立つかもしれない。

「シズさん、どうでしたか?」

「あっ!うん、スライムの言ってた通りだったよ。レベルごとにスキルがもらえると思う」

「どうだ?スライムだって、役に立つだろ?まあ、これだけ長く生きていれば、知ってることだって、たくさんあるわけだ。だからさ、ペットでもなんでもいいから、一緒に連れてってくれ」

 う~ん。
 このよくわからないスライムが言ってることも、一理あるし。

「シズ、それで結局どうするつもなの?」

「実際、役に立ちそうだし、連れてってあげよう──」

「その、連れてくのは別に構わないんですが、中央都市は確か、はずですよ?」

 なるほど、ここに置いて行こう。
 他の人間が拾ってくれることを信じて、私たちは先に行こう。

「よし、それじゃマギア。そのスライムは無視して先に行こう」

「えっ?殺さなくていいの?」

「見なかったことにする」
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