ゲームを始めたはずの私は、なぜか異世界で勇者《最弱職》になりました

R.K.

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一章 異世界で勇者《最弱職》になりました

みんなで冒険に行きませんか?7(前編)

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「ねえ、マリア。本当にこの辺だったの?似たところってだけで、ここじゃなかったんじゃないの?」
 
 あれから歩くこと数十分。
 近道である森に入った。いよいよ昆虫型モンスターが出てくるようなところに来てしまった。
 ちなみに、近道しても中央都市まで、3日は掛かるらしい。
 近道しないと5日ということなので、やむを得ず、近道することにした。
 
「そうかもしれないですね。その、妹のトラウマになっているので......」
 
 それなら、その方がいいよ!
 てか、出てくるな虫!
 いや、昆虫型モンスター!
 そんなとき、ガサガサという音が、茂みから聞こえてきた。
 
「やっとだわ!どんな昆虫型モンスターなのかしら!」
 
「いやー!出てこないでー!」
 
「あら、出てきてしまいましたね」
 
 なぜか、嬉しそうにそんなことを言うマリア。
 もちろん私は絶叫してる。
 ちなみに、ミリアは気絶していた。
 よかった。一人だけ仲間がいた。
 ガサガサ、ガサガサ、茂みからそんな音をたてながら飛び出してきたのは、
 
「て、なんだ。スライムね。やってもいい?」
 
「残念ですね。あら、ミリアは気絶してしまったんですね」
 
 どうして残念そうなのかわからないけど、ミリアが気絶してるのに、なんでそんなに冷静なの?
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