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最終章 世界の理は変わらない

《幕間2》私の役割《ことわり》4(後編)

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 勇者が私の放った魔法の火の玉に触れた瞬間、火の玉は萎むようにきえていった。
 どんな手品をつかったらそんなことができるのか?
 少し興味はあるが、私の計画に差し障りがでては困るため、さっきまでの唱えてた魔法を発動させる。

「世界最古の火の鳥よ......!私に力を。不死鳥フェニックス

 私がそう言うと、隣には太陽ように真っ赤な火の鳥が現れる。
 これは、私の魔力とリンクして存在している。私の魔力が尽きれば消滅してしまう。
 だから、すぐに予定していた、勇者の奥にいるメンバーに行くよう指示を出す。
 私の魔法の集大成フェニックスは、萎むように火の玉を消した勢いでこっちに来る勇者を交わし、私の指示した場所に飛んでいく。
 さすがの勇者もそれに気づいたようで、

「みんな!避けて......!」

 パーティーメンバーにそう叫ぶ。
 私は少しでも魔力を温存するために、地に足をつける。
 勇者のパーティーメンバーのうち二人は避けることに成功した。
 しかし、残り一人が不死鳥フェニックスの餌食となった。
 そいつは、唯一の男子で荷物をしていた子だった。
 私の魔力が底をつき、それと同時に不死鳥フェニックスも消滅する。
 一緒にいたパーティーメンバーがすぐに男子に駆け寄ったが、もう死んでいるだろう。
 勇者がその子を確認しに行ったときには、私の魔力も少しは回復した。
 けれど、私にはもう、少しの間飛ぶ程度の魔力しか残っていなかった。
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