13 / 30
穢された白魔術師は服従という甘美を知る
しおりを挟む白濁にまみれてぐちゃぐちゃになった自分の姿に、エルレイルは悲しみに胸を押しつぶされた。
鏡を見ていられず顔を背けて、こらえきれない嗚咽をもらす。
「ひ、ぐ、うう……」
口元を押さえて気持ち悪さに何度もえづいた。
胸中には疑問と憎悪の言葉が渦巻いている。
何故、どうして、清い身である白魔術師の私が、こんな目に。
あんな辱めを受けなければならない……すべて、あの男のせいだ……!
「おやおや、凌辱されて泣く事しかできないとは、女々しいヤツだ、それでも男か、ん?」
「……トルステン」
わざわざ巨大な鏡を目の前に出現させて、姿を見るように強要されたのを思い返し、唇を血が滲むほど噛みしめた。
きっとすごい形相で睨みつけている筈なのに、呪術師は口笛を吹いて手を叩く。完全にバカにされて面白がられている。
「流石王子の従者だけあって、意志が強いな~まだ完全に堕ちないとは!」
「……貴方まさか」
「お前をなぶって確信したさ! お前は、王子の従者の白魔術師であるとな! 王子の居場所をはく気にはまだならないみたいだなあ」
「当然です!」
「そうこなくてはなあ~ひひひっ」
蹲っているエルレイルの傍で屈んで、顔を覗き込んでくる。
じっくりと観察するかのように見つめられて、何故か心臓が激しく脈打ち困惑した。
――私、どうして?
「まあいいさ。俺はお前が手に入るならそれで」
「ど、どういう意味です?」
「王子にも聖剣にも興味などない! 想像通りの美しさと気高しさだ……俺に完全に服従させて快楽漬けにしてやろう!」
「ま、まだなにを!?」
これ以上自分をどうするつもりなのだ!
エルレイルは残された力を振り絞り、白魔術を行使しようと内心で呪文を唱えるが、少しも反応しない。
回復が間に合っていないと実感して歯がみする。
「口をおおきくあけろ」
「……な、むぐうう!?」
じゅぼおっ♡
容赦なく口の中に突っ込まれた肉槍に、エルレイルは息苦しさにうめくが、頭を両手で押さえつけられて、抽挿されると、体力を消耗しきったせいで反抗はできなかった。
「むごおおっ♡ おぶぼおおっ♡」
「三発くらい出して飲ませてやろう! 流石のお前も正気を保てまい!」
「むごおむごご!」
――媚薬効果のあるザーメンを、今度は口から直接飲まされる!!
今度こそ、頭がおかしくなってしまう!!
恐怖と絶望に打ちのめされそうになりながらも、必死で内心で呪文を唱える。
――たのむ、おねがい、わたし、わたしのちからあ!!
どんどん口の中の肉槍が膨らんでいく。
「むごむごおお」
――い、いのちとひきかえでかまわない! だから、だからああ――!
ぶしゅうう!! どぶぶぶぶ!!
想い虚しくザーメンの濁流が口腔内に注がれ、喉奥を叩きつけた。
「ぶぼおおおおおお~っ♡」
がくがくと四肢が揺れて、強制的に汚濁を喉を通されて胃まで下される。
熱くてクサイその雄汁を、どんどん注がれてひたすら飲まされた。
「むぐう、むごお、うぐぐぐっ♡」
「ひひひ、ヒヒヒヒ!」
ごきゅごきゅごきゅごきゅ……♡
熱い白濁を飲まされる間、男の声がどこか遠くで聞こえた。
ようやく解放されて床に倒れると、口と鼻から流れ出るザーメンの感触に四肢がぴくぴくと震える。
「ぶげえ……っ♡」
もう何も考えられない。
まるで別世界にいると錯覚してしまう。
自分を見下ろす男の歪んだ笑顔を、恍惚とした気分で見つめる。
頬に手を添えられて、腰を抱かれて起こされた。
優しい手つきで背中や頭を撫でられて、心地よさに頬をその胸元にすり寄せると、鼓動が伝わってきて何故か安心感を抱く。
――わたし、は、どうして……。
「よしよし。やっと大人しくなったな」
「ん、んくっ♡」
「さあ、俺の物としてふさわしい姿にならなければ……早速準備に入ろう」
それから風呂場に連れて行かれて、丁寧に全身を綺麗にされて、用意された衣装に着替えさせられる。
白い薄地のローブで、肌が透けて見えており、首輪をされた。首輪から繋がる鎖を引っ張られ、衣服から入り込む細い触手が、体中に巻き付いた。
「このまま連れ回して石像にしてやる。あいつの隣に並べてやろう」
恐ろしい企みは確かに聞こえていたのに、どうしても嫌悪感を抱けず、とうとう自分の頭はおかしくなってしまったのかと嘆いた。
――もう、元の自分には戻れない……。
こうしてエルレイルは、卑猥な格好で街を歩き回る事となった。
0
お気に入りに追加
282
あなたにおすすめの小説


【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる