上 下
4 / 30

淫楽に沈む聖騎士の矜持

しおりを挟む


 性交に耐える……つまり、このオークと交わるという意味か。
 ヴェルターは巨体のオークを見つめ、腕を組んで頷いた。

「承知した」
「話が早い」
「どうすればいいんだ」
「なあに。貴様が正気を保ったまま我を満足させれば、貴様の勝ちだ。身を委ねればいい」
「卑怯な真似は許さんぞ!?」
「わかっている。だが、突っ込んで裂けて死なれても興ざめだ……貴様の肉体が我のイチモツを受け入れられるように、術をかけさせてもらおう」
「!」

 下腹にゲオルクの分厚い手の平が伸ばされ、さすられた途端、腹の中心から熱が広がっていく。
 同時に後孔が痺れて奥が疼いた。腹もすうっとする。
 たまらず腹をおさえていると、盛大に嗤われて唇を噛む。

「な、なにを?」
「なあに。気分が悪くならんように処理をしてやっただけだ、それ始めるぞ」
「――っ」

 ヴェルターとゲオルクのやり取りに周囲も注目しており、性交をやめていた。
 犯されていた男達はぼんやりと宙を見つめていたり、ヴェルターを見て微笑んでいる。
 もう心が壊れてしまっているのだろうか。
 
 ――だが、私は戦でどんな痛みにも耐えてきた。オークのものとはいえ、イチモツを腹の中にイれられたくらいで、正気は失わん!

 ヴェルターは意を決して自らズボンを脱ぎ捨てた。
 それを見てゲオルグが口笛を吹く。

「なかなか潔いな……」
「約束は守ってもらうぞ」
「当然だ。勇敢な人間のオスよ」

 不適に笑ったゲオルグは下半身の前をさらけ出すと、見せつけるように突き上げた。
 その天をつくような巨根に胃液がこみ上げてくる。
 黒い肉塊が目に焼きついて視線を逸らせない。
 ぶるんと震わせて「まずは嘗めてもらおうか」と挑発してきた。
 ヴェルターは目を見開く。こんな長くて太い肉棒を口の中にいれるなんて、喉を塞がれて呼吸が止まる想像をしてしまう。
 
 ――い、いかん! 怯んでいる場合ではない!

 騎士が醜い獣の性器に負けるなどという事は、あってはならない。
 王子と共に人々を救うと決意したのだ。
 その場にしゃがみこみ、自分の腕の二倍の太さがある亀頭に唾を飲む。どうしてもまじまじと観察してしまう。
 幹も太くて長く、ぷっくりと膨れた睾丸も脈打つように震えている。
 何より、鼻をつく強い雄のニオイにめまいさえした。
 一瞬、なぜこんな汚い物を口の中にいれなければならないのか、と考えてしまい――頭を振る。
 
「どうした? 怖じ気ついたか?」
「な、なんの! 私は騎士だ! オークなんぞに怯えるものか!」
「ほう? 騎士か……気品のある雰囲気から感じるが、聖騎士か?」
「どうでもいいだろう! もう黙れ!」

 頭を撫でる無骨な手の平が不快で仕方ない。
 両手で肉棒を掴み、舌を突き出すと、手の平に伝わってくる脈動に一瞬躊躇うが、思い切ってばくっと先端を口の中にいれた。
 ごつごつした肉棒の感触と、鼻腔に広がる獣のニオイに視界がぐにゃりと歪んだ。
 全身に電流が走ったかのようだ。

「んぶぶうう!?」

 ――な、な……んだこれは……?

 オークの無骨な手が、褒めているように優しく頭を撫でてくる。
 撫でられるだけでも身体が小刻みに反応してしまい、戸惑った。
 
 ――俺の、からだどうしてしまったんだ?

「うまそうに咥えて偉いぞ……さて、きちんとしゃぶらないと、貴様がつらいぞ、ん?」
「おぼえっ……っ」

 たった一度腰を大きく突き上げられただけで、喉奥にあたり生理的な涙がこぼれた。
 今すぐにこのおぞましい肉の塊を吐き出してしまいたい。
 無意識に後退する身体を、頭を押さえつけられて阻止される。
 息が苦しくて視界が滲む。

「うぶっぶぼっ」
「ここまできて逃げれると思うのか? ン? 聖騎士よ」
「んぐう」

 ――い、いやだ……いっかい、はきだし……!

 急激に恐怖心に襲われて両手を肉棒からはなし、ゲオルグの太ももや腹を押すがびくともせず、絶望的な気持ちになる。
 逃げられない……逃げるつもりなどなかったはずなのに、今は異物をくわえさせられている事実に、本能が拒絶反応を起こしていた。

「へたくそなオスだ。しかたない、好き勝手に口を使わせてもらう、ぞ!」

 宣言した瞬間、ヴェルターの頭を両手で押さえつけ、前後に揺れ動かされ、舌と口腔内の肉壁と喉奥を性処理道具に変えられる。

 じゅぶぶっ、ぐぶぶっ、じゅっぼっ、じゅっぼっ――

「おぼおっ! ぶごおおっ……ぶげえっ……ぶぼおお~!」

 食事や飲み物を味わう為の身体の器官が、汚らしいオークの肉槍に蹂躙される――そのおぞましい感覚に意識が嫌悪感に飛びかけた。
 どうにか逃れる隙を作ろうと両手で拳を作るが、もはや殴りつける力もわいてこない。

「がははははっ! どうした! 誇り高い聖騎士が、オークのチンポ口に突っ込まれただけでもう降参かあ?」

 ゲオルグが獣らしい嗤い声を上げて、さらに頭を突き動かす腕に力を込めて早める。

 がぼっ、ぐぼっ、ぶぼっ、どぼっ――

「んぶぼっ! ぶぼっ! あぼおっ、ぶほお……!」

 ――じぬう~、しぬ、しぬううう~!!

 あっという間に主導権をオークに握られ、されるがまま性処理道具として口の中を使われる状況に、聖騎士としてのヴェルターの誇りは砕けそうになっていた。

 視界がぶれて、吐き気とめまいに襲われる最中、脳裏に戦で焼き払われた村が蘇る。
 それは、ある意味で騎士の本能ともいえた――戦意を復活させる為の儀式のようなものだった。

「ぐっげえええ~!」

 渾身の力を振り絞り、拳を振りあげて腹に命中させてやる。
 確かな痛みとうめき声が響き、ヴェルターは口の中にイチモツをくわえこみながら内心で自分をほめた。

 ――よ、よぐ、やった! こ、これで……。

「ふううう……」
「おぐ?」

 ゲオルグがちっとも痛がってもいない素振りを見せて、口の中の肉棒がさらに膨らむのを感じたが、もう遅かった。
 再び頭を強く押さえつけられ、口の中でオークのペニスが激しく脈打ち、ぶるぶると暴れ始める。

 ――射精される……!

 そう察した時、汚濁が放出された。

 どぶんっ! どびゅびゅびゅびゅっ! ぶびゅるるるるっ!

 うめき声をあげたゲオルグが熱くてクサイ雄汁を、ヴェルターの喉奥に叩きつけた。

「おげえ~!? おぶっおぶっ! おぶぶっ!」

 ヴェルターはあまりの噴出の勢いで四肢が揺れるのを感じる。
 頭を押さえつけられているせいで、鼻と口端からザーメンが流れ落ちても、白濁は喉を通り胃へと流し込まれていく。

 ――こ、こんにゃものお、のみたくないのにいい……!

 ごきゅごきゅごきゅごくん……ごきゅきゅ…!

「ふうう~よし、たっぷり飲んだな」
「ンンッ! ぷっばあああ……!」

 強引に口の中からイチモツを引っこ抜かれ、やっとまともに酸素が吸えたと安心したのも束の間……また頭を掴まれて口腔内にねじ込まれて、放出がとまらない濃厚ザーメンを飲まされる。

「あぶぼおっ!! んぼげええっ」
「グヒヒ……そろそろ、頃合いか?」
「おぶっおぶっ……おぶう♡」

 たっぷりとオークのザーメンを飲まされていたら、ふいにヴェルターは身体がふわりと浮いたような感覚になって、戸惑う。

 ――んふ? どおした、わたし……?

 変化はそれだけはない。飲まされていたザーメンが、いつの間にかとても美味に感じて、そのニオイさえも好きだと思っていたのだ。

 あり得ない。そう思っても、身体はオークのザーメンを飲み、悦びで快感に打ち震えているのが分かる。

 それに、舌でしゃぶるぶっといオークのチンポも心地よくて、おいしい。
 
 ヴェルターは両手でゲオルグのイチモツを優しく掴むと、積極的にしゃぶり舌で幹から亀頭に向けて嘗め上げ、腰を揺らす。
 自分の勃起した性器が、滑稽にぶるんぶるん揺れるもおかまいなしに、腰を振り続けた。

 ……はあ、なんだか、尻のなかも、うずく。

「どうだ我のザーメンは? うまいだろう?」
「はむうっ♡ お、いひい……」
「オークのザーメンは、他種族には強力な媚薬だからなあ、貴様にとってもたまらんだろう」
「ん、お、う? あ、あ……♡」

 ゲオルグの言葉が甘く脳内に響く。

 ――おいひい……♡ おーくの、ザーメン♡

 ――舌にねばっこくくっついて、とれない……♡

「おいひい……ちんぽ、おいひい……♡」

 ……自分が狂い始めていると感じているのに、体中を這い回る快感に抗えない。
 でも、もっとしゃぶりたい。この剛直をもっと味わいたい。

「うぶうっ♡ んぶううんっ♡ ぶうう~♡」

 ぢゅるぢゅるうっ、ぶぢゅるっ、じゅぼぼぼっ……っ!

 吹き出るザーメンを一滴残さずに吸い取って胃の中におさめて、下品な息を吐き出すと、頬を緩めてゲオルグを見上げた。

「よしよし、今度は尻の中をかわいがってやろうなあ」
「ふ、ふうん♡」

 節くれ立ったごつい手の平に頭をわしゃわしゃ撫でられると、嬉しくて甘えたような声を出して身をすり寄せてしまう。
 逞しい胸板に抱きつくと、腰を抱えて持ち上げられる。
 肩に腕をまわしてしがみつく体勢となり「早く挿れて」と上目遣いでおねだりした。

 秘部にこすりつけられる剛直が入り口を丁寧に解し、ゆっくりと肉壁に埋められ、奥へと進められる。
 圧迫感に四肢がびくんびくんと跳ねた。
   
「あ、あひっ……! あは、うう~♡」
「もう少しで奥にとどくぞ」
「あっ♡ あはっ♡」

 ずぷぷぷっ……ぶちゅっ……ずじゅううっ……

 ――あぁあ~♡ おくに……くるう……♡

 奥に到達した途端、抽挿を繰り返され、中の肉壁を引っ張られる感覚がして、たまらない快感がわきあがる。
 きっと雁首が引っかかっているのだろう。
 そう思うと余計に興奮してくる。

 きゅうきゅう肉棒をしめつけると、甘い痺れが背筋を這い上がり、熱い息が絞り出た。

「あふう~♡ ふうぅう~♡」
「もっとヨくしてやろう!」

 ごりゅごりゅっ! どずっ! どずっ!

「んほおおおっ♡ さけりゅううっ♡ からだがおかしく、なりゅうっ♡」

  
 どずっ! どずっ! どずっ! ごっ! ごっ!
 ドズンっ!!

 奥で一瞬動きが止まり、膨張するのを感じて口元を緩める。
 射精される……奥で……。

 それは明らかな期待だった。

「腹が満杯になるくらい注いでやろう」
「ほげっ♡」

 ドブンッ!! ぶりゅりゅりゅりゅっ♡ ぶびゅっ!!

「んぎゅうう~っ♡ んおおおおおおおおっ♡」
「イイ声だ! どうだ!? 我の種付けは!?」
「あぎぃいぃい~♡ いいいっ!! たねちゅけえ♡ いひいいい~♡ いぎゅううう!!」

 ぶしゃああああ~♡

 腹の奥まで熱い白濁を叩きつけられ、ゲオルグにしがみつきながら絶頂して、獣のように喘ぎ狂って射精する。

「こわれりゅこわれりゅうう~♡」
「ガハハハハハハッ! すっかりとけきった顔しおって!」

 がくがくと身体が揺れる程に勢いよくザーメンを注ぎ込まれ、とうとう意識が朦朧として、視界がぐるりと回った。

 誰かが自分を呼ぶ声がした気がするが……もう、限界だった。

 世界は暗闇に沈んだ。

 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...