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6王子様が嫉妬でおかしくなっちゃいました。
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「あっあ……やあ……っ」
――お、おれえっ、ブライアンさまの口の中に精液ぶちまけちゃったあ!!
快感に痺れる身体はうまく動かせなくて、ブライアンが顔をあげて精液を含んで微笑むのを見ていた。
シンヤは信じられない光景に息を呑む。
「……き、きたない」
「ん……汚くない、美味しいよ」
ゴクン。
ブライアンの喉仏が上下するのをぼんやりと見つめる。
シンヤの心臓は爆音を奏でている。
瞳を閉じて唇を噛み締めた。
――な、なんなんだよ、もう~!! なんで、俺、男に精液飲まれてるんだ?
「シンヤ、脚を開きなさい」
「……っえ」
欲情したかすれた声で命令されると、思わず従ってしまう。
顔をもう少し上げて見たら、とんでもないモノが目に飛び込んできて絶叫した。
「うわああああああっ」
「シンヤ? 落ちつきなさい!」
そうは言われても、ブライアンが晒している男根があまりにも大きくて、凶器にしか見えなくて恐怖感に襲われてしまった。
脚を開けと命令したという事は、つまりソレをシンヤの中に突っ込むという事なのだろう。
――は、はいるわけがない!!
シンヤは悲鳴を上げて暴れまくり、あやうく寝台から転がり落ちそうになる。
「シンヤ! 危ない!」
「ひあっ!?」
咄嗟にブライアンに受け止められて事なきを得た。
シンヤは何が起きたのかわからず、ブライアンの腕の中で大人しくする。
やがて頭を撫でられて謝られた。
「すまない、シンヤ……つい、熱くなってしまった……さあ、身体を綺麗にしてあげよう」
「え、あ……は、はい……」
まるで猫を愛でるような手つきで全身を撫で回されて、シンヤはだんだんと眠くなり、ついには瞳を閉じた。
――ブライアン様……
シンヤは眠りに落ちた。
次に目を覚ますと、すっかり朝になっていた。
「んあ? って、朝ああ!!」
窓から差し込む日差しにシンヤは驚愕して寝台から転がり落ちる。
盛大に尻もちをついてしまい、痛みにしびれる尻を必死にさすった。
「ブライアン様は?」
自分の身体が綺麗になっているのを確認して、首飾りを首にかけると、庭に出てみるが、リューイがいるだけでブライアンの姿はない。
カイルはシンヤを起こさなかったので、命令されていたのだろう。
――まいったなあ。
「わふ」
リューイが甘えるように鳴いて顔を身体にすりよせてくる。
ふわふわの毛がくすぐったくて笑う。
「あははっやめろよ!」
久しぶりにリューイとじゃれあっていたら、ユリアムが迎えに現れて、かけよってきた。
「シンヤ! 今日は遅い目覚めだな? いつもの時間にやって来たが、カイルにまだ目を覚ましていないと言われたぞ」
「え……あ……!」
昨夜のブライアンとの出来事を思い出してしまい、顔を背ける。
頬が熱くて心臓がバクバクしていた。
――ど、どうしよ、ユリアム様にばれたくないのに!
普通の態度でいたいのに、これでは……と、焦ったが、案の定悟られてしまった。
「お、お前まさか! ブライアンとヤッたな!?」
「え! い、いや、正確には未遂っていうか!?」
「いえ! どこまでしたのかを! 僕がお前の初めてをいただくんだぞ!」
「うぐえ」
ユリアムは王子らしからぬ口調で怒り、シンヤの胸ぐらを掴んで混乱している。
嫉妬に狂うユリアムをどうやったら止められるか、まるでわからない。
「ほ、ほんとに最後まで、やってないんですうう」
「だから! どこまでした!?」
「の、のまれました!」
「はあ?」
「だから! 俺のアレを飲まれました!」
ヤケになってそう叫んだら、ユリアムが動きを止めた。
シンヤは胸ぐらから手を離されて、またもや尻もちをつく羽目になった。
「いて」
「わふう」
「リューイ、大丈夫」
「……ならば、飲ませろ」
「は?」
「僕にも! お前のを飲ませろ!」
「ひい!?」
悪魔のような形相で襲いかかるユリアムを、仕事に追われていたカイルが止めに来てくれるまで、シンヤはリューイに盾になってもらいながら逃げまくる事態になったのだった。
――あああっ昨日の事は、もうっぜんぶなかったことにならないかなぁあ!!
――お、おれえっ、ブライアンさまの口の中に精液ぶちまけちゃったあ!!
快感に痺れる身体はうまく動かせなくて、ブライアンが顔をあげて精液を含んで微笑むのを見ていた。
シンヤは信じられない光景に息を呑む。
「……き、きたない」
「ん……汚くない、美味しいよ」
ゴクン。
ブライアンの喉仏が上下するのをぼんやりと見つめる。
シンヤの心臓は爆音を奏でている。
瞳を閉じて唇を噛み締めた。
――な、なんなんだよ、もう~!! なんで、俺、男に精液飲まれてるんだ?
「シンヤ、脚を開きなさい」
「……っえ」
欲情したかすれた声で命令されると、思わず従ってしまう。
顔をもう少し上げて見たら、とんでもないモノが目に飛び込んできて絶叫した。
「うわああああああっ」
「シンヤ? 落ちつきなさい!」
そうは言われても、ブライアンが晒している男根があまりにも大きくて、凶器にしか見えなくて恐怖感に襲われてしまった。
脚を開けと命令したという事は、つまりソレをシンヤの中に突っ込むという事なのだろう。
――は、はいるわけがない!!
シンヤは悲鳴を上げて暴れまくり、あやうく寝台から転がり落ちそうになる。
「シンヤ! 危ない!」
「ひあっ!?」
咄嗟にブライアンに受け止められて事なきを得た。
シンヤは何が起きたのかわからず、ブライアンの腕の中で大人しくする。
やがて頭を撫でられて謝られた。
「すまない、シンヤ……つい、熱くなってしまった……さあ、身体を綺麗にしてあげよう」
「え、あ……は、はい……」
まるで猫を愛でるような手つきで全身を撫で回されて、シンヤはだんだんと眠くなり、ついには瞳を閉じた。
――ブライアン様……
シンヤは眠りに落ちた。
次に目を覚ますと、すっかり朝になっていた。
「んあ? って、朝ああ!!」
窓から差し込む日差しにシンヤは驚愕して寝台から転がり落ちる。
盛大に尻もちをついてしまい、痛みにしびれる尻を必死にさすった。
「ブライアン様は?」
自分の身体が綺麗になっているのを確認して、首飾りを首にかけると、庭に出てみるが、リューイがいるだけでブライアンの姿はない。
カイルはシンヤを起こさなかったので、命令されていたのだろう。
――まいったなあ。
「わふ」
リューイが甘えるように鳴いて顔を身体にすりよせてくる。
ふわふわの毛がくすぐったくて笑う。
「あははっやめろよ!」
久しぶりにリューイとじゃれあっていたら、ユリアムが迎えに現れて、かけよってきた。
「シンヤ! 今日は遅い目覚めだな? いつもの時間にやって来たが、カイルにまだ目を覚ましていないと言われたぞ」
「え……あ……!」
昨夜のブライアンとの出来事を思い出してしまい、顔を背ける。
頬が熱くて心臓がバクバクしていた。
――ど、どうしよ、ユリアム様にばれたくないのに!
普通の態度でいたいのに、これでは……と、焦ったが、案の定悟られてしまった。
「お、お前まさか! ブライアンとヤッたな!?」
「え! い、いや、正確には未遂っていうか!?」
「いえ! どこまでしたのかを! 僕がお前の初めてをいただくんだぞ!」
「うぐえ」
ユリアムは王子らしからぬ口調で怒り、シンヤの胸ぐらを掴んで混乱している。
嫉妬に狂うユリアムをどうやったら止められるか、まるでわからない。
「ほ、ほんとに最後まで、やってないんですうう」
「だから! どこまでした!?」
「の、のまれました!」
「はあ?」
「だから! 俺のアレを飲まれました!」
ヤケになってそう叫んだら、ユリアムが動きを止めた。
シンヤは胸ぐらから手を離されて、またもや尻もちをつく羽目になった。
「いて」
「わふう」
「リューイ、大丈夫」
「……ならば、飲ませろ」
「は?」
「僕にも! お前のを飲ませろ!」
「ひい!?」
悪魔のような形相で襲いかかるユリアムを、仕事に追われていたカイルが止めに来てくれるまで、シンヤはリューイに盾になってもらいながら逃げまくる事態になったのだった。
――あああっ昨日の事は、もうっぜんぶなかったことにならないかなぁあ!!
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