上 下
6 / 29

6王子様が嫉妬でおかしくなっちゃいました。

しおりを挟む
「あっあ……やあ……っ」

 ――お、おれえっ、ブライアンさまの口の中に精液ぶちまけちゃったあ!!

 快感に痺れる身体はうまく動かせなくて、ブライアンが顔をあげて精液を含んで微笑むのを見ていた。

 シンヤは信じられない光景に息を呑む。

「……き、きたない」
「ん……汚くない、美味しいよ」

 ゴクン。

 ブライアンの喉仏が上下するのをぼんやりと見つめる。
 シンヤの心臓は爆音を奏でている。

 瞳を閉じて唇を噛み締めた。

 ――な、なんなんだよ、もう~!! なんで、俺、男に精液飲まれてるんだ?

「シンヤ、脚を開きなさい」
「……っえ」

 欲情したかすれた声で命令されると、思わず従ってしまう。
 顔をもう少し上げて見たら、とんでもないモノが目に飛び込んできて絶叫した。

「うわああああああっ」
「シンヤ? 落ちつきなさい!」

 そうは言われても、ブライアンが晒している男根があまりにも大きくて、凶器にしか見えなくて恐怖感に襲われてしまった。

 脚を開けと命令したという事は、つまりソレをシンヤの中に突っ込むという事なのだろう。

 ――は、はいるわけがない!!

 シンヤは悲鳴を上げて暴れまくり、あやうく寝台から転がり落ちそうになる。

「シンヤ! 危ない!」
「ひあっ!?」

 咄嗟にブライアンに受け止められて事なきを得た。
 シンヤは何が起きたのかわからず、ブライアンの腕の中で大人しくする。
 やがて頭を撫でられて謝られた。

「すまない、シンヤ……つい、熱くなってしまった……さあ、身体を綺麗にしてあげよう」
「え、あ……は、はい……」

 まるで猫を愛でるような手つきで全身を撫で回されて、シンヤはだんだんと眠くなり、ついには瞳を閉じた。

 ――ブライアン様……

 シンヤは眠りに落ちた。

 次に目を覚ますと、すっかり朝になっていた。

「んあ? って、朝ああ!!」

 窓から差し込む日差しにシンヤは驚愕して寝台から転がり落ちる。
 盛大に尻もちをついてしまい、痛みにしびれる尻を必死にさすった。

「ブライアン様は?」

 自分の身体が綺麗になっているのを確認して、首飾りを首にかけると、庭に出てみるが、リューイがいるだけでブライアンの姿はない。 
 カイルはシンヤを起こさなかったので、命令されていたのだろう。

 ――まいったなあ。

「わふ」

 リューイが甘えるように鳴いて顔を身体にすりよせてくる。
 ふわふわの毛がくすぐったくて笑う。

「あははっやめろよ!」

 久しぶりにリューイとじゃれあっていたら、ユリアムが迎えに現れて、かけよってきた。

「シンヤ! 今日は遅い目覚めだな? いつもの時間にやって来たが、カイルにまだ目を覚ましていないと言われたぞ」
「え……あ……!」

 昨夜のブライアンとの出来事を思い出してしまい、顔を背ける。
 頬が熱くて心臓がバクバクしていた。

 ――ど、どうしよ、ユリアム様にばれたくないのに!

 普通の態度でいたいのに、これでは……と、焦ったが、案の定悟られてしまった。

「お、お前まさか! ブライアンとヤッたな!?」
「え! い、いや、正確には未遂っていうか!?」
「いえ! どこまでしたのかを! 僕がお前の初めてをいただくんだぞ!」
「うぐえ」

 ユリアムは王子らしからぬ口調で怒り、シンヤの胸ぐらを掴んで混乱している。
 嫉妬に狂うユリアムをどうやったら止められるか、まるでわからない。

「ほ、ほんとに最後まで、やってないんですうう」
「だから! どこまでした!?」
「の、のまれました!」
「はあ?」
「だから! 俺のアレを飲まれました!」

 ヤケになってそう叫んだら、ユリアムが動きを止めた。
 シンヤは胸ぐらから手を離されて、またもや尻もちをつく羽目になった。

「いて」
「わふう」
「リューイ、大丈夫」
「……ならば、飲ませろ」
「は?」
「僕にも! お前のを飲ませろ!」
「ひい!?」  

 悪魔のような形相で襲いかかるユリアムを、仕事に追われていたカイルが止めに来てくれるまで、シンヤはリューイに盾になってもらいながら逃げまくる事態になったのだった。

 ――あああっ昨日の事は、もうっぜんぶなかったことにならないかなぁあ!!




しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

猫になった俺、王子様の飼い猫になる

あまみ
BL
 車に轢かれそうになった猫を助けて死んでしまった少年、天音(あまね)は転生したら猫になっていた!?  猫の自分を受け入れるしかないと腹を括ったはいいが、人間とキスをすると人間に戻ってしまう特異体質になってしまった。  転生した先は平和なファンタジーの世界。人間の姿に戻るため方法を模索していくと決めたはいいがこの国の王子に捕まってしまい猫として可愛がられる日々。しかも王子は人間嫌いで──!?   *性描写は※ついています。 *いつも読んでくださりありがとうございます。お気に入り、しおり登録大変励みになっております。 これからも応援していただけると幸いです。 11/6完結しました。

みなしご白虎が獣人異世界でしあわせになるまで

キザキ ケイ
BL
親を亡くしたアルビノの小さなトラは、異世界へ渡った────…… 気がつくと知らない場所にいた真っ白な子トラのタビトは、子ライオンのレグルスと出会い、彼が「獣人」であることを知る。 獣人はケモノとヒト両方の姿を持っていて、でも獣人は恐ろしい人間とは違うらしい。 故郷に帰りたいけれど、方法が分からず途方に暮れるタビトは、レグルスとふれあい、傷ついた心を癒やされながら共に成長していく。 しかし、珍しい見た目のタビトを狙うものが現れて────?

魔力ゼロの無能オメガのはずが嫁ぎ先の氷狼騎士団長に執着溺愛されて逃げられません!

松原硝子
BL
これは魔法とバース性のある異世界でのおはなし――。 15歳の魔力&バース判定で、神官から「魔力のほとんどないオメガ」と言い渡されたエリス・ラムズデール。 その途端、それまで可愛がってくれた両親や兄弟から「無能」「家の恥」と罵られて使用人のように扱われ、虐げられる生活を送ることに。 そんな中、エリスが21歳を迎える年に隣国の軍事大国ベリンガム帝国のヴァンダービルト公爵家の令息とアイルズベリー王国のラムズデール家の婚姻の話が持ち上がる。 だがヴァンダービルト公爵家の令息レヴィはベリンガム帝国の軍事のトップにしてその冷酷さと恐ろしいほどの頭脳から常勝の氷の狼と恐れられる騎士団長。しかもレヴィは戦場や公的な場でも常に顔をマスクで覆っているため、「傷で顔が崩れている」「二目と見ることができないほど醜い」という恐ろしい噂の持ち主だった。 そんな恐ろしい相手に子どもを嫁がせるわけにはいかない。ラムズデール公爵夫妻は無能のオメガであるエリスを差し出すことに決める。 「自分の使い道があるなら嬉しい」と考え、婚姻を大人しく受け入れたエリスだが、ベリンガム帝国へ嫁ぐ1週間前に階段から転げ落ち、前世――23年前に大陸の大戦で命を落とした帝国の第五王子、アラン・ベリンガムとしての記憶――を取り戻す。 前世では戦いに明け暮れ、今世では虐げられて生きてきたエリスは前世の祖国で平和でのんびりした幸せな人生を手に入れることを目標にする。 だが結婚相手のレヴィには驚きの秘密があった――!? 「きみとの結婚は数年で解消する。俺には心に決めた人がいるから」 初めて顔を合わせた日にレヴィにそう言い渡されたエリスは彼の「心に決めた人」を知り、自分の正体を知られてはいけないと誓うのだが……!? 銀髪×碧眼(33歳)の超絶美形の執着騎士団長に気が強いけど鈍感なピンク髪×蜂蜜色の目(20歳)が執着されて溺愛されるお話です。

異世界に転移したら運命の人の膝の上でした!

鳴海
BL
ある日、異世界に転移した天音(あまね)は、そこでハインツという名のカイネルシア帝国の皇帝に出会った。 この世界では異世界転移者は”界渡り人”と呼ばれる神からの預かり子で、界渡り人の幸せがこの国の繁栄に大きく関与すると言われている。 界渡り人に幸せになってもらいたいハインツのおかげで離宮に住むことになった天音は、日本にいた頃の何倍も贅沢な暮らしをさせてもらえることになった。 そんな天音がやっと異世界での生活に慣れた頃、なぜか危険な目に遭い始めて……。

愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる

彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。 国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。 王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。 (誤字脱字報告は不要)

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~

朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」 普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。 史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。 その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。 外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。 いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。 領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。 彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。 やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。 無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。 (この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

処理中です...