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悦楽と慈愛の狭間で
しおりを挟む脳が快楽で焼ける、四肢が痺れて喘ぎ声が止められず、視界が涙で歪む。
リアムは三体のオーガに代わる代わる犯され、理性が飛んでいた。
身体をうつ伏せに持ち上げられ、凄まじい勢いで口にも尻孔にも巨根を突き入れられ、ほじくられる。
リアムの口腔内と尻孔をなぶる、オーガのぺニスと交わる粘着質な音が吐息と混じり合い、空気にとけていく。
強烈な快楽に、リアムはふわふわした気分で楽しくなってきた。
心の中で笑う。
――あはっ♡ さいっこうにぃきもちぃいいっ♡
――僕の、おしりもおにゃかもぉ、あつくてぇへんなのおおっ♡
「「グアアアッ」」
リアムを同時に犯しているオーガ二体が奇声を上げると、奥を突いているイチモツが、更に膨張するのを感じる。
リアムはその圧迫感に更に苦しくなるも、期待に胸をときめかせた。
――ああんっ♡ だされるうううっ♡ どんどんおおきくなってりゅうううっ♡
――くちのなかもおおっ♡ おしりのなかもおぉおっ♡ おーがチンポでいっぱあぁあいいっ♡
バシュッ! ボシュッ!
何かが爆ぜるような音と共にオーガのイチモツがひときわ硬くなり、大量の精液をリアムの口と尻孔に叩きつけて注ぎ込んだ。
「おぶうぅうぅうううっ♡」
リアムは注がれる大量の精液の勢いに耐えきれず、四肢を踊らせるが、両手両足をがっちりと掴まれている為に、玩具のようにがうがくと頭と腰を揺さぶる事しかできない。
独特のニオイとべちゃりとした舌にくっつく感触に、思考が真っ白になって声にならない声を上げる。
「むごおおぉおっっ♡ うぐぼおおぉおおっっ♡」
――しゅごおおいいぃっ♡ しゅごおおいのおおおっっ♡
――おいひいっ♡ おいひいいっっんっっ♡
胃に流し込まれるオーガ精液は、もはや甘味のようにリアムにとっては美味に感じられ、尻孔に精液を注ぎ込んでくるオーガチンポを、きゅううっと締め付けてその肉感に感涙した。
鼻から呼吸はなんとか無意識に行っていたものの、いつ気絶しても可笑しくない状況だった。
「おっ♡ おうっ♡ おっ! おっ♡」
ごぷごぷと全ての精液をリアムの中に出し切ったオーガ二体は、満足したように一斉にリアムから出て行く。
じゅぽんっと同時に引っこ抜かれて、リアムは地面にそのまま倒れ込んでしまった。
その衝撃で膨らんだ腹が地面に押されて、胃から逆流する精液が口から吐き出され、尻孔からも噴出する。
ぼびゅううううううっっという卑猥な音と共に、リアムはオーガ精液を大量に放出した。
「あおおぉおおおっっ♡ あおぉおおっっ! んんンっ♡」
それはまるで犬の遠吠えのような咆吼に聞こえる。
リアムは暫く鳴きながら、自らに注ぎ込まれた強烈なニオイを漂わせるオーガ精液を辺りに飛ばし、自身の反り返ったペニスからも白濁をまき散らして、地面の上をのたうち回った。
体中擦り傷だらけになるがお構いなしに性器を地面にこすりつけ、絶頂して快楽に溺れる。
舌を突き出し目を見開いて空へと向かって叫ぶ。
「い゙やあ゙ぁあっっ♡ ぎもぢいいのおぉおおおっっ!!」
もうオーガにペニスを突っ込まれていないと言うのに、腰をへこへこさせておねだりするようにオーガ達に見せつけた。
――もっとおおっ♡ 気持ちよくなりたああいぃいいっ♡
「ね、ねえっっ♡ もっとおおちょおだああいいっんっ♡」
リアムの痴態に魔王が盛大に嗤っているのが聞こえたが、無視する。
理性を失ったリアムは、ここが何処で自分はどうなってしまったのか、理解できず、ただ快楽を求めて喘ぎ続けていた。
「おちんぽおおっ♡ オーガちんぽおおおっっ♡ はやくうううっくださあぁあいぃいっ♡」
仰向けになって自ら両足を広げて、尻孔に指をそえて挑発する。
だが、オーガには一瞬戸惑うような様子が見られ――リアムは少しだけ理性を取り戻す。
違和感を覚えたのだ。
――あれえ? もしかしてえ。
蹂躙された火照る身体はそのままに、リアムは思考を働かせる。
「だいじょうぶう、おいで」
考えた結果吐き出された言葉だった。
引き寄せられるかのようにオーガ三体は、リアムにその巨体をすり寄せてくる。
力加減をしているのが分かった。
リアムは言い放った。
「このこたちを、操ってたんだ!」
「あ?」
クロヴィスが返事をする声がして、金属音が鳴り響く。
魔王と戦闘を繰り広げていたらしく、全身に傷を負っており、流血している。
リアムは大人しくなったオーガ達を残し、クロヴィスの元へ駆け寄ろうとするが、足腰が震えて立つことは叶わず、這いつくばってその足元へと歩み寄る。
クロヴィスが屈むと片腕で持ち上げて掴んでくれた。
その肉体は戦闘で熱くなり、汗ばむ匂いがしている。
リアムは身体をすり寄せて静かに魔王を見据えた。
魔王はすでに剣を降ろしており、戦う意志はない様子だった。
クロヴィスが口を開く。
「つまり、操らなければ、お前の命令をきかないって事か」
「……その通りだ。よく見破ったな、リアムよ」
覇気を喪った魔王が空を見上げる。
つられてリアムも空を見ると、薄く星が輝いているのが見えた。
魔王が深いため息と共につらつらと語り始める。
「我の力は衰えているのだ。魔王の座を狙う輩は大勢いるが、我はお前に、クロヴィスよ、お前にやりたい」
「――はあ?」
意外な真意にクロヴィスも呆気にとられている。
リアムは事の成り行きを見守る事にした。
「本来であれば、お前の父親が魔王となる筈だったが、奴は拒み、その力を使わぬまま命を落とした」
「ああ。お前を盛大に振ってな」
「奴の力は強大だった。それに……美しかった」
地面を揺らして魔王がクロヴィスに近寄ってくる。
クロヴィスもリアムも身構えたが、殺気は感じられない。
「キスくらいさせろ」
「ぐっ!?」
魔王はクロヴィスの胸ぐらを掴むと乱暴に唇を奪った。
「……っ」
リアムはその衝撃で、クロヴィスの腕から思わず離れて尻餅をつくと、痛みに呻く。
ゴッという鈍い音が響き、見上げると魔王は頬をさすって嗤っていた。
「貴様あっ」
「ふん。かわいくないガキだ。本当は犯してやろうと思っていたが、かわいい雄に免じて許してやろう」
「ふざけた事をっ!」
激高するクロヴィスに魔王は盛大に笑い続け、去り際にリアムとクロヴィスを見つめて言葉を投げかける。
「お前にかけた身体の守りの術はまだ有効だ、好きに使え……それと、子供達に会いたければいつでも来い。クロヴィスよ、新しい魔王はすでに動き始めている。我よりも血の気の荒く欲深い奴だ。せいぜい気をつけろ」
「言われなくても」
ユーディアの地から歩き去って行く魔王の後に、オーガ達が遠慮がちに続く。
彼らの姿が見えなくなった所で、リアムは立ち上がるとクロヴィスに抱きついた。
「無事でよかったあ」
「……お前はとんでもねえ淫乱野郎だ」
呆れたような声だったが、抱きしめられて頭を撫でられる。
クロヴィスの匂いを胸いっぱいに嗅いで、リアムは目眩を覚え、意識を沈ませた。
こうして国王とその妻だけで行われた魔王との決闘はあっけなく終焉したのだが……リアムが目を覚ました時、ちょっとした騒動が起こって悩ましい事態となる。
クロヴィスに抱きしめられる形で眠っていたリアムが目を覚ますと、すっかり夜になっており、窓から差し込む月明かりが幻想的で見入っていた。
ふと、身体の異変に気付いて、それが胸から白い液体がしたたりおちていると分かると羞恥に震えた。
――そうだった。僕、母乳が出るんだ。
まだ授乳期間なのだ。
本当なら、魔王との間に生まれた子供達に、自分のミルクを与えてやりたい。
「う」
悲しくなっていたたまれず、リアムはそっと寝室を抜け出す。
廊下には誰も居ない。
結界が張られており、この上階には誰も入れないのだ。
リアムは風を感じて振り返る。
窓が開いており、更にその前にあり得ない筈の人影が存在して、驚愕した。
「だ、誰?」
「……あなたが、母上か」
人影は2つ。
月明かりに輝くその少年達が何者なのかは、リアムにはすぐに分かった。
「どうして、ここに」
だって、彼らは、クロヴィスとリアムの愛の結晶なのだから。
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