隷属神官の快楽記録

彩月野生

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この想いはまだ消せない

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視界に映る空は青かった。
リアムは今の自分の心とは真逆だなとか思いながら、自分を取り囲む男たちを見上げた。

つい先ほどまで激しくリアムを犯していた彼らは、満足そうな顔をして衣服を整え、晒していたイチモツをしまう。

リアムは全身にかけられた精液のせいで、その感触とニオイに未だに身体が火照っていた。
口と尻穴に注がれた精液の飲み干せなかった分が、溢れてごぼっと吐き出す。

「リアム様はどうします?」
「こいつは俺たちのものだ。屋敷に連れて行く」

町人の問いかけにオルトが偉そうに答えると、小瓶を小袋から取り出す。
その手の上で緑色の物体が小刻みに揺れていた。

「運ぶ前にスライムで綺麗にするか」

びちゃびちゃとリアムの胸に落とされたスライムが分裂して、身体の隅々まで這いずり回り、こびりついた精液を吸い込み綺麗にしていく。
遠慮なく胸の突起や性器、後孔にも吸い付き入り込む為、すっかり敏感になり火照った四肢が再び快楽にわななく。

「おっ♡ おっ♡ あおっ♡ おっ♡」

まるで身体の全てが性感帯に作りかえられているかのように、スライムに吸われなぶられる動きに忙しなく反応してしまう。
ペニスもすっかり勃ちあがって先っぽを強く吸われると、襲い来る絶頂に抗えなかった。

「んにょおっ♡」

ぷしゃっと射精すると快楽に脳がしびれるような気がした。

「お前、マジで淫乱すぎ」

オルトの興奮した声に続いて兄弟二人の声も聞こえる。

「このまま馬車でもってこうぜ」
「……えろい」

リアムはオルトに抱えられ馬車に乗せられ、彼らの屋敷に連れ込まれる事となった。

屋敷についた途端、リアムは風呂で三人に身体を洗われた。
三人はそれぞれ石けんを泡立てて手を使い、リアムの肉体を無造作にまさぐってくる。

「あっ、やだあ」
「こら暴れるなって!」
「へへっ勃ってるじゃん」

またも反り返ってしまったペニスをぎゅっと掴まれて、リアムは湯が張られた浴槽の中でのけぞって喘ぐ。

「あひいいっ♡」

興奮した兄弟達は、リアムに硬くなったイチモツをこすりつけて遊び始める。
これではいつまでたっても身体が綺麗にならない。
兄弟になぶられるあの悪夢の日々がまたやって来るなんて。
昔は水をひっかけられたが、大人になった今は精液をかけられている。

次に兄弟達はリアムを寝室に連れ込む。
今度はどこからか持ってきたピンクのリボンを全身に巻き付けられて、寝台の上で弄ばれた。

「あっ♡ あふあっ♡ やめてぇっ♡」

まるで赤ん坊のようにちゅぱちゅぱと次男のエグモントに乳首を、末っ子のヨーゼフにじゅぶじゅぶとペニスをしゃぶられて、リアムは快楽に腰を揺らしながらあえぎ続ける。
兄弟二人はまるでとりつかれたようにうめき声を上げながらリアムと同じように腰を揺らしていた。

「そ、んなにぃすっちゃだめえ♡ また、またいっちゃうっ♡ からああ、だめぇえ♡」
「……じゃあ、俺は口だな」
「あ゛お゛お゛っ♡」

舌なめずりする長男のオルトが、リアムの口を開かせてじゅぶうっと口腔内に猛った男根を突っ込んできた。
リアムは我慢できずに絶頂してヨーゼフの口の中に白濁を放つ。
ぷはっとヨーゼフがリアムの震える性器から口を放すと、ごくんと飲み込み、またしゃぶりだす。
リアムはオルトの脈打つ男根を自然に舌と口腔の肉壁で奉仕する。
オルトが恍惚が滲んだ声音で息を吐き出すと腰の動きを早めた。

「やべぇ、腰がとまらないっ!」
「おぶっ♡ んぶふぅ♡」

ゴツゴツと喉奥にイチモツを突きいれられ意識が飛びそうになる。
ほどなくしてオルトが口の中で更に大きくなり、はぜた。
熱い迸りがリアムの口の中に溢れて喉奥に注がれる。

「お゛うぉおお♡」

兄弟の激しい攻めに耐えきれず、リアムは気絶した。




それからリアムは夜中に目を覚ましたのだが、誰かの腕の中だと気付き思わず叫ぶ。

「クロヴィス!?」
「……ふざけるなよ」
「ふ?」

その声は愛しい男の声ではなく、かつてのいじめっ子だった。
ランプの明かりの中、オルトの腕の中で眠っていたらしい。
額や頬に口づけをされてくすぐったさに戸惑う。
今すぐにでもこの腕から抜け出したかったが、そのぬくもりにぼうっとする。

「まさかお前が、魔族につかまって性奴隷にされてたなんてな」

オルトが何か言っているが、リアムはやはりクロヴィスの事ばかり考えてしまう。
このぬくもりが彼のものだったならば良かったのに。

「そうだ、あの触手は処分するからな」

――触手?

リアムはそっとオルトの胸を押すと上半身を起こした。

「リアム?」

オルトを無視して身体を確認する。淫紋がない。浮かんでこない。
周囲を見回して手鏡を見つけて寝台から降りた。
机に置かれたそれを手に取って舌を観察する。

――やっぱり、ない。

リアムはその場に座り込んで顔を振った。
オルトが何か話しかけてくるが答える義理はない。

――貴方とつながるものがなにもない。

胸の痛みに呻きながらふとある事に気付いた。

「リアム?」
「触手は? どこに?」

リアムはオルトに触手はどうしたのかと問いかける。
オルトは困惑した顔つきで「屋敷の地下に放置してある」と答えるので、リアムは扉を勢いよく開けると駆け出す。
名前を叫ばれたが、リアムは裸であるのも気にせずに屋敷の地下を目指して走って行った。
しばらく足を踏み入れていなかった屋敷なのに、地下室への行き方を覚えていたのは、よくそこにオルト達に閉じ込められていたからだ。

「はあはあ」

リアムはそっと地下室の扉を開くと身を滑らせる。
鼻腔に甘い香りが届く。
奥で蠢くそれに向かって勢いよく飛び込むと思い切り抱きしめた。

「もう君しかいない、あの人が残してくれたものは」

それは何度もリアムを快楽へ引きずり込み、痴態をさらす原因となった忌まわしい生物だったが、クロヴィスとの繋がりがこの触手のみとなった今、リアムにとっては宝物だった。

触手が餌である精液を求めてリアムの身体に巻き付き、愛液を垂れ流す。
リアムは身を委ねる。

「……ごめん、今夜はこのまま寝かせてもらえないかな」

その言葉が分かったのか、触手が動きを止めた。
リアムはこらえきれない涙を流しながら触手に語りかける。

「君の甘い香りの中で、クロヴィスの夢を見たいんだ」

答える筈のない触手に向けてリアムは話を続けた。

「君のご主人様の気持ちを、知りたかった。クロヴィスはどうして、あんな苦しい顔で眠ってたのか、どんな夢を見ていたのか………知りたかった」


その夜、リアムは嗚咽をもらしながら触手と共に眠った。

翌朝、地下室の扉の前で何故かオルトが座って寝ていたのだが、リアムは気にせずに触手を連れて風呂場に向かった。
触手はリアムが望むと肩に乗せられるくらいに縮んでいたので、持ち運びには苦労しない。

「あ、おいリアム! こっち来いよ!」
「後でね、今からこの子にご飯あげるから」
「え」

途中でエグモントとヨーゼフに呼ばれたが、触手をつれたリアムに呆気にとられたのか、それ以上何もしてこなかった。
リアムは衣服をまとっていなかったので、そのまま触手と一緒に湯船につかる。
触手に口づけをして湯の中で足を大きく開いた。

「好きなようにしていいよ」

そう伝えると触手は一瞬にして元の大きさに戻り、リアムにくらいつく。
その勢いに足がすべり頭まで湯につかってしまうが、すぐに触手に引き上げられた。
うごめく触手は、甘い香りを強く漂わせて愛液をしたたらせる。
その魅惑的な香りと媚薬同然の愛液に性欲を刺激され、リアムの身体が一気に火照る。

性器にまきついて精液を食らおうと伸縮運動を始める触手に囁く。

「たくさんお食べ♡」

それから数時間、リアムは触手に自分の精液と体液を飲ませ続けてすっかり快楽に酔っていた。
だらしなく四肢を投げ出して、触手の上で朦朧とする意識の中、独り言を呟く。

「クロヴィス、すきい、愛してる」

リアムの囁きに反応するように、触手が背中や頭を撫でてくる。
なんだか安心感を覚えてこのまま眠ってしまいたかった。


――でも、こうしていられないのは、わかってる。

リアムはリュカの事を忘れてはいない。

――リュカ様、大丈夫かな。

リュカは今どうなっているのだろう。

その時、思考を遮る声が複数聞こえてきた。
オルト達だ。
ふと、オルト達が国王と繋がりがあることを思い出す。

――僕は、あの人の事を知りたい。

利用してやろう。彼らから受けた様々な仕打ちを思えば、罪悪感などわかない。

「リアム! いい加減に!?」

風呂場に顔を出したオルトにリアムはそっと手を伸ばした。
触手に注がれた愛液をかぶったまま、微笑む。
後からやって来た二人にも笑いかける。
リアムはオルトの指に舌を這わせると抱きついた。

「り、りあむ?」

明らかに戸惑った声音。リアムは三人の態度を見て、確信していた。
彼らは自分の虜なのだと。

「もう僕には、戻る場所がないんだ……だから、リアムを捨てないで、おねがい」

裸体をすり寄せて小さな声で懇願する。
オルトが唾を飲み、二人も同じく唾を飲み込んだ音がした。

「だったら、俺たちの性奴隷になる事を、受け入れるんだな?」

オルトが背中に腕を回してまさぐってくる。
リアムは頷いてその抱擁を受け入れた。

「はい。リアムはオルト様、エグモント様、ヨーゼフ様の性奴隷になります♡」

そう宣言するとリアムは跪き、オルトのつま先へ口づけをして誓った。
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