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新たな主人と共に
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ひいひい言いながらトビアスは絨毯の上で身体を跳ねさせていた。
両の胸に貼り付いてうごめく触手が、突起をぐちゅぐちゅと突いてはこねくり回す。
その刺激は針で刺されたように痛みを感じさせるが、同時にあまったるい悦楽までも与えてくる。
もうずっと胸からミルクは出っぱなしで、胸の上で暴れる触手の隙間からだらだらと白い液体が肌の上を流れ落ちていく。
トビアスは目の前の男ーー剣の師匠である傭兵に助けを求めた。
「……た、たすけ、てぇえ」
どうにか言葉になったが、後はもう喘ぎ声を漏らす事しかできずに蹲り悶絶することしかできない。
師匠の足に手を伸ばして掴むと精一杯引っ張った。
「なんだそりゃあ? 旦那の悪趣味にはついていけねえなあっ」
盛大に嗤われながら手を振り払われてしまう。
トビアスは見捨てられるのだと胸の内で泣きそうになるが諦められなかった。
快楽に身も心もとけそうになりながらも、残された小さな誇りに急き立てられる。
――に、にげる、んだ、ぜったいいにいいっ。
「お、ほおっ♡ おね、おねがいしますうっ」
「懲りない野郎だなあお前も。そうだなあ……」
目を細めた師匠は、トビアスを見おろして、顎に手を当てて考え込む素振りを見せたが、面白がっているのが伝わってきた。
ほどなくしてあちこちから「どこにいる!」「見つけて捕まえろ!」という、声が聞こえてくる。
広い屋敷とはいえ、所詮は屋内である。
捕まるのは時間の問題だった。
トビアスは気を失いそうになりながらも、這いつくばって外へ向かう。
――せ、せめて、外に声が、届けば……。
自分を追う声に本能が快楽に勝り、今なら起き上がれるかも知れない。
そんな希望を自分に見いだした時だった。
身体を持ち上げられてしまい、抱きしめられて身動きが取れなくなってしまった。
師匠の腕の中に捕らえられた。
触手の与える乳首への刺激にもだえながら、トビアスは師匠の顔を見つめる。
「し、ししょお?」
「あいつが来たら……って言ってキスしろ」
「!?」
欲望の塊のような男から放たれた意外すぎる言葉に、トビアスは耳を疑う。
何か言おうとしたのだが、触手の上から突起をつままれて甘えるような声を吐き出してしまう。
「やあっ♡」
「来たぞお前の愛しの旦那が」
「!」
今、なんと言ったのだろう。
頭がぼんやりして思考が回らない。
視界には荒く息をつくケーラーが見えた。
焦っているように見えるが、こちらを見据える表情は余裕の笑みに変わる。
手を伸ばして歩み寄って来た。
「よくやったぞオルヴォ、そいつを渡せ」
「旦那、なんか勘違いしてないか?」
「なに?」
剣の師匠――オルヴォに腰を抱かれ、胸をまさぐられる。
乳首への刺激が、快楽を通り越して感覚がなくなって来たトビアスは、オルヴォの肩に頭をぐったりと乗せて浅い呼吸を繰り返す。
朦朧とした意識の中、先ほどオルヴォから囁かれた言葉が脳内で響いていた。
「さあトビアス、お前の気持ちを教えてくれ」
「あ、う…あ、愛してます」
ちゅう。
トビアスはオルヴォの唇に自分の唇を重ねた。
「んう♡」
オルヴォの舌が入り込んで来て絡められ、じゅぷじゅぷと卑猥な音を立てる。
トビアスは舌を吸われる感触が気持ちよくて、身を委ねてうっとりした。
「ぷぁ♡」
長い口づけから解放された瞬間、トビアスは全身をぶるりと震わせて絶頂してしまった。
精液を飛び散らすぺニスは小刻みに揺れている。
「くぅん♡」
熱を吐き出した快感に酔って、全身から力が抜けてオルヴォに寄りかかって瞳を閉じた。
「いい子だ」
「トビアス貴様あ! 主人を裏切ったな!」
激高するケーラーの声に、トビアスは驚いて目を開ける。
怒りに身を震わせたケーラーが、今にも襲いかかって来そうな気迫で拳を震わせていた。
そんなケーラーに、オルヴォが高笑いをする。
「何を怒ってるんすか旦那、あんたこいつを蹂躙して屈伏させたんだろう? 俺はちがう、俺はこいつにたっぷりと愛情を注いでやったんだよ」
「なっ」
「だから、俺に助けを求めて来たんだよ、なあ? トビアス」
「……っ」
抱きしめられ、思わず胸に顔を擦り寄せてしまう。
今はこの温もりに包まれていたい。
「俺達は相思相愛なんですぜ旦那」
「……何を、馬鹿な事を」
「じゃ、失礼するぜ」
「わっ!?」
オルヴォがトビアスを担ぐと、窓を突き破り外へと飛び出た。
ガラスの破片をその身体で防いでくれたおかげでトビアスは無傷で済んだ。
高さはほとんどない場所からの跳躍のため、オルヴォが地に足をつけてもさほど衝撃はなく、素早く茂みに紛れて移動していく。
彼が口笛を吹くとどこからともなく馬が姿を現す。
トビアスはこうして、悪趣味な領主から逃げ出せたのだった。
連れて行かれた先は町外れの屋敷であり、出迎えた男には見覚えがあった。
「お前か」
「あ」
オルヴォと話し込んでいた屋敷の主がトビアスにも顔を向ける。
彼は、ケーラーの客であり、確かトビアスを豚呼ばわりしていた男であった。
男に警戒するトビアスだが、身体に力が入らず膝をつき苦悶する。
「ふん、ただの馬鹿な家畜ではなさそうだな」
その手がトビアスの乳首に伸ばされ、貼り付いた触手ごとひっぱられ、たまらず叫ぶ。
「ほぅっおおおおっ♡」
触手の隙間からミルクが勢いよく放たれ、宙を舞った。
両の胸に貼り付いてうごめく触手が、突起をぐちゅぐちゅと突いてはこねくり回す。
その刺激は針で刺されたように痛みを感じさせるが、同時にあまったるい悦楽までも与えてくる。
もうずっと胸からミルクは出っぱなしで、胸の上で暴れる触手の隙間からだらだらと白い液体が肌の上を流れ落ちていく。
トビアスは目の前の男ーー剣の師匠である傭兵に助けを求めた。
「……た、たすけ、てぇえ」
どうにか言葉になったが、後はもう喘ぎ声を漏らす事しかできずに蹲り悶絶することしかできない。
師匠の足に手を伸ばして掴むと精一杯引っ張った。
「なんだそりゃあ? 旦那の悪趣味にはついていけねえなあっ」
盛大に嗤われながら手を振り払われてしまう。
トビアスは見捨てられるのだと胸の内で泣きそうになるが諦められなかった。
快楽に身も心もとけそうになりながらも、残された小さな誇りに急き立てられる。
――に、にげる、んだ、ぜったいいにいいっ。
「お、ほおっ♡ おね、おねがいしますうっ」
「懲りない野郎だなあお前も。そうだなあ……」
目を細めた師匠は、トビアスを見おろして、顎に手を当てて考え込む素振りを見せたが、面白がっているのが伝わってきた。
ほどなくしてあちこちから「どこにいる!」「見つけて捕まえろ!」という、声が聞こえてくる。
広い屋敷とはいえ、所詮は屋内である。
捕まるのは時間の問題だった。
トビアスは気を失いそうになりながらも、這いつくばって外へ向かう。
――せ、せめて、外に声が、届けば……。
自分を追う声に本能が快楽に勝り、今なら起き上がれるかも知れない。
そんな希望を自分に見いだした時だった。
身体を持ち上げられてしまい、抱きしめられて身動きが取れなくなってしまった。
師匠の腕の中に捕らえられた。
触手の与える乳首への刺激にもだえながら、トビアスは師匠の顔を見つめる。
「し、ししょお?」
「あいつが来たら……って言ってキスしろ」
「!?」
欲望の塊のような男から放たれた意外すぎる言葉に、トビアスは耳を疑う。
何か言おうとしたのだが、触手の上から突起をつままれて甘えるような声を吐き出してしまう。
「やあっ♡」
「来たぞお前の愛しの旦那が」
「!」
今、なんと言ったのだろう。
頭がぼんやりして思考が回らない。
視界には荒く息をつくケーラーが見えた。
焦っているように見えるが、こちらを見据える表情は余裕の笑みに変わる。
手を伸ばして歩み寄って来た。
「よくやったぞオルヴォ、そいつを渡せ」
「旦那、なんか勘違いしてないか?」
「なに?」
剣の師匠――オルヴォに腰を抱かれ、胸をまさぐられる。
乳首への刺激が、快楽を通り越して感覚がなくなって来たトビアスは、オルヴォの肩に頭をぐったりと乗せて浅い呼吸を繰り返す。
朦朧とした意識の中、先ほどオルヴォから囁かれた言葉が脳内で響いていた。
「さあトビアス、お前の気持ちを教えてくれ」
「あ、う…あ、愛してます」
ちゅう。
トビアスはオルヴォの唇に自分の唇を重ねた。
「んう♡」
オルヴォの舌が入り込んで来て絡められ、じゅぷじゅぷと卑猥な音を立てる。
トビアスは舌を吸われる感触が気持ちよくて、身を委ねてうっとりした。
「ぷぁ♡」
長い口づけから解放された瞬間、トビアスは全身をぶるりと震わせて絶頂してしまった。
精液を飛び散らすぺニスは小刻みに揺れている。
「くぅん♡」
熱を吐き出した快感に酔って、全身から力が抜けてオルヴォに寄りかかって瞳を閉じた。
「いい子だ」
「トビアス貴様あ! 主人を裏切ったな!」
激高するケーラーの声に、トビアスは驚いて目を開ける。
怒りに身を震わせたケーラーが、今にも襲いかかって来そうな気迫で拳を震わせていた。
そんなケーラーに、オルヴォが高笑いをする。
「何を怒ってるんすか旦那、あんたこいつを蹂躙して屈伏させたんだろう? 俺はちがう、俺はこいつにたっぷりと愛情を注いでやったんだよ」
「なっ」
「だから、俺に助けを求めて来たんだよ、なあ? トビアス」
「……っ」
抱きしめられ、思わず胸に顔を擦り寄せてしまう。
今はこの温もりに包まれていたい。
「俺達は相思相愛なんですぜ旦那」
「……何を、馬鹿な事を」
「じゃ、失礼するぜ」
「わっ!?」
オルヴォがトビアスを担ぐと、窓を突き破り外へと飛び出た。
ガラスの破片をその身体で防いでくれたおかげでトビアスは無傷で済んだ。
高さはほとんどない場所からの跳躍のため、オルヴォが地に足をつけてもさほど衝撃はなく、素早く茂みに紛れて移動していく。
彼が口笛を吹くとどこからともなく馬が姿を現す。
トビアスはこうして、悪趣味な領主から逃げ出せたのだった。
連れて行かれた先は町外れの屋敷であり、出迎えた男には見覚えがあった。
「お前か」
「あ」
オルヴォと話し込んでいた屋敷の主がトビアスにも顔を向ける。
彼は、ケーラーの客であり、確かトビアスを豚呼ばわりしていた男であった。
男に警戒するトビアスだが、身体に力が入らず膝をつき苦悶する。
「ふん、ただの馬鹿な家畜ではなさそうだな」
その手がトビアスの乳首に伸ばされ、貼り付いた触手ごとひっぱられ、たまらず叫ぶ。
「ほぅっおおおおっ♡」
触手の隙間からミルクが勢いよく放たれ、宙を舞った。
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