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白骨の野原と処刑からのエスケープ

逃亡・・エスケープ

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その頃

急を密かに知らせた黒の国の兵士が
アーシュの部屋でそっと息絶えたのだった



廊下には見張りの兵士の死体が転がり
すぐ傍にはアーシュの部屋アーシュの部屋に 忍び込んだのは・・

息も絶え絶えの血まみれの兵士が一人

アーシュの故郷である黒の国の兵士

彼は 黒の国が敵である巨人族に襲われた事と

王宮が陥落した事をアーシュに伝えて、息絶えた。
彼にそっと、部屋の白いシーツをかぶせ思い悩んだ後

「本来なら 俺は捨て石 黒の王や他の子供が生き残るはずだった」

「もし・・もしも・・運命が味方して、生き延びる事が出来たなら」

そうつぶやきアーシュは わずかばかりの荷物をまとめ

部屋の奥に隠していた短めの剣ショートソードを手に取り 部屋の扉を開いた

アーシュは・・
振り返り部屋の中のテーブルの上のチエス盤に
エイルが先程まで座っていた椅子を眺め 

感慨深げに 
ほんの少しだけ見つめて今度は振り返りもせず 部屋を出ていった。
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