上 下
51 / 53

パリ 揺れる馬車の中で ジョゼフィーヌと首飾り事件のラ・モット伯爵夫人

しおりを挟む
それはまだ 彼女がロアン枢機卿と会う少し前の出来事となる。

揺れる馬車の中で‥
ジョゼフィーヌ(ボアルネ子爵夫人)と
後の首飾り事件の主犯となるジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人が
楽しそうにお喋りをしていた。

「先日、前の国王陛下がデユバリ―夫人の為に作られたという豪華な首飾りを
店で見たのですけど 大変、素晴らしいものね」
ジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人
「ええ、私も見ましたわ 店でなく、デユバリ―夫人の屋敷で
お店の方が購入のご相談を・・」ジョゼフィーヌは微笑して答えた。

「もっとも、あれだけの品物ですもの 金額が桁違い
王侯貴族かよほどの富豪ではないと買い上げは難しいわ」

「世話好きで優しい方だから
高貴な方などの人脈の多いデユバリ―夫人に
どなたか購入できる方の紹介をして頂けないかとも問われてましたわ」
「マリーアントワネット王妃様にも 別注文の時に店は問い合わせたとか」
ジョゼフィーヌ

「だけど、すげなく断られたみたい」ジョゼフィーヌ
「それは残念は話ねボアルネ子爵夫人《ジョゼフィーヌ》」ラ・モット伯爵夫人

「そういえば王妃様といえば 
ロアン枢機卿がマリーアントワネット王妃様にお会いしたくて、あちらこちらに話をしているそうよ」ジョゼフィーヌ

「あのロアン枢機卿さま?」
「ええ、先日デユバリ―夫人からの招待の夜会でお会いして、お話をしたことがあるわ」
「それ以来 時々お会いする機会もあるわ」ジョゼフィーヌ

「まあ、そうなの」「ええ」
「あ、マカロンはいかが?ボアルネ子爵夫人《ジョゼフィーヌ》」「あら、うれしいわ有難うございます」

石畳の道を馬車は馬の足音と車輪の回る小気味よい音を立て、柔らかな日差しを浴びてパリの街中を行くのだ
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

お菓子店の経営に夢中な私は、婚約破棄されても挫けない!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:1,458

それだけは絶対にお断りします!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:113pt お気に入り:2,416

【完結】高嶺の花がいなくなった日。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:426pt お気に入り:5,046

妹の婚約者の義妹が私を糾弾してきた話

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:5

水の中でも何処でももふもふ!! あたらしい世界はもふもふで溢れていました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:191pt お気に入り:1,143

侯爵様と私 ~上司とあやかしとソロキャンプはじめました~

キャラ文芸 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:114

愛しい口づけを

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:96

処理中です...