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トプカプ宮殿 甘い誘惑

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トプカプ宮殿の奥 後宮での生活に徐々に慣れてゆくエーメことナクシディル

優しく接してくれるシリアンナ妃のお気に入りとなり
多くの贈り物を貰う
とても大きな宝石に綺麗な絹の衣、テイアラや帽子などに様々な丁度品
愛くるしい彼女の美貌が引き立つような色合いやデザイン

それから手に入れるのが難しいはずの故郷の仏蘭西の食材に
流行りの小説本に衣装

耳もとで囁く声は何処までも優しく、魅惑的だった。
「確かに囚われの身 
でもね‥皇帝は幾つもの大陸にある国々の支配者で
有り余る財を持っているわ 分かるでしょう?」

「恋人はいないと言ったわ 私の可愛いエーメ」「あ、はい」
甘いチャイ、香辛料の入ったミルク紅茶の匂いに美味しい料理の数々が並ぶ
妃からの贈り物 豪奢なダイヤの首飾りをシリアンナ妃
自らがエーメ、ナクシディルの首元に着ける

「あ、ありがとうございます」緊張した面持ちでナクシディル(エーメ)が答えた

微笑しながら彼女が言うのは‥
「故郷の家族の手紙のやり取りとか?」「!」
「普通なら叶わないけどね でも‥皇帝の妃の一人になれば 多くが叶うわ」

「自分もだけど 家族や大事な友人とかに会えるかもよ」

その言葉に驚き戸惑うエーメ
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