柚葉の初恋

のの(まゆたん)

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癒しの場

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間もなく 紹介を受けて
幼い病を持つ弟、妹たちと共に
ある地方の教会に預けられる柚葉(ゆずは)

「此処は支援を受けて 多くの困難にある人達の為に作られた場所なのよ 
安心して遠慮せずに過ごしてね」 

「まずは栄養を取って体を休めないと‥それに今後の為に勉強も少々」 
「まあ、できることはちょっと限られるけどね」
異国のシスター 
日本語が堪能なシスターが笑う

「はい、有難うございます感謝します」柚葉はやや緊張の面持ちで話す

「シスター では行ってきます」
一人の眼鏡をかけた内気そうな少女
荷物を持った少女がシスターに話しかけた。

「ええ、上京して店のお仕事よね 頑張って手毬《てまり》ちゃん」
「はいシスター行ってきます あ、こんにちは 急ぎますから ではまた」
シスターに柚葉に挨拶をするとそのまま汽車に乗るために
彼女が立ち去ったのだ。

愛らしい綺麗な子 どこか有栖《ありす》さまに似ている気がする。
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