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邪眼 青い目のお守り

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リラダン総長は ようやく皇帝に拝謁する事が叶ったのだった。

そうしてまた、グランドマスターであるリラダン総長は
再び任務の為に青い海に浮かぶガレー船の上にいるのだった。

「長らく続く、各地の戦争で皇帝陛下は大変、御多忙だ」
「まったくですねリラダン総長」 

「総長、解放した捕虜のイスラム商人の荷物が・・」「ああ、忘れ物か」
荷物には皮ひもでつないだ丸い青いものが付いている。
「これは‥?」「ああ、御守りだそうです 青い目の邪眼、魔除けだとか」

「お守りか・・青い瞳」  
青い瞳の魔物、シオンという吟遊詩人の少年の姿をしたもの
本来なら駆逐してるはずのものなのに 
歴代の総長に関わり、今なお影のように存在していた。

時々、見せる子供のような… 綺麗な青い瞳の魔物
「不思議な存在だな」リラダン総長が呟く。



こちらはオスマン帝国のマリア

皇子ムスタファは心寄せるマリアに豪奢な宝石類に衣服の贈り物以外にも
小さな贈り物をした。

それは邪眼とされる青い瞳を現わすもの 嫉妬、逆恨みなどの人の暗い感情から
身を護るとされるもの・・。

日が過ぎ去るごとに 閉じ込められたマリアの心は 
豪華で贅沢な暮らしの中ではあり、想いを寄せるマルコの事で一杯だったのだが、
少しづつ優しいムスタファの存在が心の中に入り込んでゆく。

勧められるままに
トルコの甘い菓子に蜂蜜の入った薔薇水をそっと口に含むマリア
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