上 下
61 / 115

二人の人物の会話 テンプル騎士団

しおりを挟む
騎士達は船に一旦戻り、海賊被害にあったゴソ島へ救助に向かったり
怪我人たちの治療に捕縛した敵達を船の底へと‥

船の上では海の波音に海風が吹いていた
「時に愉快な魔物の吟遊詩人か・・まったく、彼奴らときたら」苦笑するリラダン総長
「しかし、予想以上に近隣の島であるゴソ島の被害が大きいですね」ヴァレッタ隊長
「・・・・・」「…・」皆、騎士団者達が沈黙する。

「浚われた者達を救出するか捕虜交換か」「はい、そうですね」
「通訳なら数ヶ語にたけた、君もいるジャン、ヴァレッタ隊長」
「いえ、そのような」ヴァレッタは肩をすくめて見せた。

「昔なら敵地からの捕虜、人質救出に交換はテンプル騎士団のある種、得意の任務だった」
「そうでしたね 滅び去ってもう長い月日が経ちました」

「聖地へ向かう者達、巡礼者達の護衛‥僅か九人で始めた 
そうして騎士団として成立したのだったな」
「はい‥リチャード獅子心王のように 彼等も既に伝説の彼方です」

敵側を捕縛する 防衛線としてのマルタ島での暮らし 
住居に要塞などの建築が始まるのは間もなくであった・‥



しおりを挟む

処理中です...