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海と騎士とガレー船

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小型の軍用船、数隻のガレー船は大きく波の音を立てながら 南の海を行く

「間に合うだろうか?」そんな言葉、独り言を呟くヴァレッタ隊長
「…………」何も言わず、向かうゴソ島の方を見ているリラダン総長に他の者達 
騎士団 

イエルサレムでは攻防の陸上戦と治療を中心とした戦いだった彼等も
今ではクレタ島、あるいは過去のロドス島での戦い、敵の捕縛などの海戦などが中心となっていた。

「グランドマスター」ヴァレッタがリラダン総長、グランドマスターに話しかける
「ジャン、ヴァレッタ君 今は我らは救援に向かうのみだ」リラダン総長

青い海の中で船は大きく風を受けながら、帆は風の音を鳴らしていた。
そこに…
「おっ?」「あれは‥」

それまで海の上を走っていたシオンが足を止め、水を蹴って勢いよくジャンプする
リラダン総長、ヴァレッタ隊長達の船の甲板に音を立てずにシオンは立つ
「おや、シオン」「どうしたシオン」
海戦などで海を走るシオンの姿を幾度も見た彼等
騎士団は落ち着いた様子で話しかけた

「ええ、事情が出来たので、ちょっとお手伝いでもしようかと」
にこやかに話すシオン、魔物のシオン

「では、僕は先に行きますね」シオン「あ、ああ」騎士団の者達

甲板を蹴り、再び海の上を走ってゆく。 
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