8 / 8
マスターたちの会話
しおりを挟む
子供達をお昼寝させた後
ミルク、アイラ、カカオの三人はマスターのコンソールルームにいた
「・・・マスター?」「マスター」
「ああ、すまないな また眠っていた
・・この私の『脳』もあと どれくらい持つかな」
手元あった小さなドーム型のオルゴールをそっと弄る
その後 すぐに彼が左側にある円筒を視る
そこには 透明な筒の中に 特殊な液体に浸かった
人間の脳があり 色んな電極の線が結ばれていた
「私自身の身体が死んで ここに『脳』だけ置き
『脳』は無線ランで この身体とつながり・・
こうして 死んだ身体に似せたロボットの身体で ずっとこうして・・」
「・・仲間たちは 全て・・もう
疫病にも感染せず 放射能の影響も私一人が逃れて・・」
「放射能や生体兵器の疫病に満ちた
ドームの外の世界・・」
「ドームの中に穏やかで 人間の為の優しい楽園を作りたいとは
思うが・・」
「先日の騒ぎのように 外からの攻撃もある」
「・・今だに もうない国家の指示のもとに
人間の殲滅をしようとしてる」
「・・疫病の一つの影響で 子供達の『肉体』は12歳前に
いつも死んでしまう
そのたびに クローンの身体に記憶を移して・・
記憶調整しては 幾度もやり直してる」
「私の『脳』は 障害があって クローンの身体の方に適合出来ずに・・」
「せめて子供達の肉体の成長を可能にする為に
病を克服すべく 研究も進めてるが・・」
「繰り返す 輪舞のようだ」
彼の手の中にあるドーム型のオルゴール
透明なドームの中には
オルゴールの音と共に子供や動物が楽しそうに踊ってる
繰り返し同じ踊り・・繰り返す
「・・また敵の基地を殲滅しなくてはいけない」
「私の『脳』も・・そう長くないかも知れない」
表情一つ変えないアイラやカカオと違い・・ミルクは
ミルクは悲しそうに涙を浮かべてる
「・・・『感情』という特別なものをミルクには入れてみたが
ミルクには感情があるから・・少々辛いか」
「マスター、 アイラやカカオも彼女たちなりに辛いのです」
「アイラもカカオも人間を愛してるのです
例え 『アシモフの三原則』を組み込まずとも 私達は人を傷つけたくはないです」
「・・前に進めない 繰り返す輪舞の中でも
私達はマスターや子供達とこうしているだけで 幸せなのです」
「そうか・・」彼は愛しい機械人形たちに微笑んだ
FIN
ミルク、アイラ、カカオの三人はマスターのコンソールルームにいた
「・・・マスター?」「マスター」
「ああ、すまないな また眠っていた
・・この私の『脳』もあと どれくらい持つかな」
手元あった小さなドーム型のオルゴールをそっと弄る
その後 すぐに彼が左側にある円筒を視る
そこには 透明な筒の中に 特殊な液体に浸かった
人間の脳があり 色んな電極の線が結ばれていた
「私自身の身体が死んで ここに『脳』だけ置き
『脳』は無線ランで この身体とつながり・・
こうして 死んだ身体に似せたロボットの身体で ずっとこうして・・」
「・・仲間たちは 全て・・もう
疫病にも感染せず 放射能の影響も私一人が逃れて・・」
「放射能や生体兵器の疫病に満ちた
ドームの外の世界・・」
「ドームの中に穏やかで 人間の為の優しい楽園を作りたいとは
思うが・・」
「先日の騒ぎのように 外からの攻撃もある」
「・・今だに もうない国家の指示のもとに
人間の殲滅をしようとしてる」
「・・疫病の一つの影響で 子供達の『肉体』は12歳前に
いつも死んでしまう
そのたびに クローンの身体に記憶を移して・・
記憶調整しては 幾度もやり直してる」
「私の『脳』は 障害があって クローンの身体の方に適合出来ずに・・」
「せめて子供達の肉体の成長を可能にする為に
病を克服すべく 研究も進めてるが・・」
「繰り返す 輪舞のようだ」
彼の手の中にあるドーム型のオルゴール
透明なドームの中には
オルゴールの音と共に子供や動物が楽しそうに踊ってる
繰り返し同じ踊り・・繰り返す
「・・また敵の基地を殲滅しなくてはいけない」
「私の『脳』も・・そう長くないかも知れない」
表情一つ変えないアイラやカカオと違い・・ミルクは
ミルクは悲しそうに涙を浮かべてる
「・・・『感情』という特別なものをミルクには入れてみたが
ミルクには感情があるから・・少々辛いか」
「マスター、 アイラやカカオも彼女たちなりに辛いのです」
「アイラもカカオも人間を愛してるのです
例え 『アシモフの三原則』を組み込まずとも 私達は人を傷つけたくはないです」
「・・前に進めない 繰り返す輪舞の中でも
私達はマスターや子供達とこうしているだけで 幸せなのです」
「そうか・・」彼は愛しい機械人形たちに微笑んだ
FIN
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
スタートレック クロノ・コルセアーズ
阿部敏丈
SF
第一次ボーグ侵攻、ウルフ359の戦いの直前、アルベルト・フォン・ハイゼンベルク中佐率いるクロノ・コルセアーズはハンソン提督に秘密任務を与えられる。
スタートレックの二次作品です。
今でも新作が続いている歴史の深いSFシリーズですが、自分の好きなキャラクターを使わせて頂いています。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
日本人だけ国語やり直し!
藍染 迅
SF
この国の国語はひどすぎる。
日本語がカオス化進化を遂げたため、日本という国は真の国際化を果たせなかった。
神は憂えた。こんなつもりではなかった。
「日本人だけ国語やり直し!」
その結果、世界史はがらりと変わり、人類は平和と繁栄を手に入れた――。
「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)
あおっち
SF
港に立ち上がる敵AXISの巨大ロボHARMOR。
遂に、AXIS本隊が北海道に攻めて来たのだ。
その第1次上陸先が苫小牧市だった。
これは、現実なのだ!
その発見者の苫小牧市民たちは、戦渦から脱出できるのか。
それを助ける千歳シーラスワンの御舩たち。
同時進行で圧力をかけるAXISの陽動作戦。
台湾金門県の侵略に対し、真向から立ち向かうシーラス・台湾、そしてきよしの師範のゾフィアとヴィクトリアの機動艦隊。
新たに戦いに加わった衛星シーラス2ボーチャン。
目の離せない戦略・戦術ストーリーなのだ。
昨年、椎葉きよしと共に戦かった女子高生グループ「エイモス5」からも目が離せない。
そして、遂に最強の敵「エキドナ」が目を覚ましたのだ……。
SF大河小説の前章譚、第4部作。
是非ご覧ください。
※加筆や修正が予告なしにあります。
ヒト・カタ・ヒト・ヒラ
さんかいきょー
SF
悪堕ち女神と、物語を終えた主人公たちと、始末を忘れた厄介事たちのお話。
2~5メートル級非人型ロボット多目。ちょっぴり辛口ライトSF近現代伝奇。
アクセルというのは、踏むためにあるのです。
この小説、ダイナミッ〇プロの漫画のキャラみたいな目(◎◎)をした登場人物、多いわよ?
第一章:闇に染まった太陽の女神、少年と出会うのこと(vs悪堕ち少女)
第二章:戦闘機械竜vsワイバーンゴーレム、夜天燃ゆるティラノ・ファイナルウォーズのこと(vsメカ恐竜)
第三章:かつて物語の主人公だった元ヒーローと元ヒロイン、めぐりあいのこと(vsカブトムシ怪人&JK忍者)
第四章:70年で出来る!近代国家乗っ取り方法のこと/神様の作りかた、壊しかたのこと(vs国家権力)
第五章:三ヶ月でやれる!現代国家破壊のこと(vs国家権力&人造神)
シリーズ構成済。全五章+短編一章にて完結
Clavis X Chronus クラヴィスアンドクロノス
黴男
SF
東京の大学に通っていた普通の学生、三星治明(みほし はるあき)はある日突然、異世界に転生してしまう。
しかし、転生先はファンタジーの溢れる世界などではなく、シークトリアという名前の銀河に跨る星間国家。
しかも、治明は人間ではなくロボットに転生していたのだった。
シークトリアを含めて全部で七つある星間国家のうちの三つが連合軍を形成してシークトリアに攻め込んできており、シークトリアはプレトニアと呼ばれる星間国家と同盟軍を結成し、これに対抗している。
そんな情勢の中開発された人型のロボット兵器、『Chronus』。
そのパイロットとして開発・製造されたロボ、『Clavis』に転生したハルアキは、Chronus…クロノスに宿る親友の魂を見つけ、前世の親友と共に戦いへと身を投じる。
更新は月、水、金の週三日になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる