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覚醒 

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そして・・朝

「おはよう!アーシュ」 「アーシュ様」 「やあ おはよう アーシュ殿」

「アーシュ様お早うございます」

エイルやナーリン、 リアン セルト将軍が それぞれ 声をかける

「あ  ああ・・おはよう」アーシュは笑う

「先に 我々は食堂へ行きますよ・・お待ちしてます では」リアン

「お先にアーシュ様」セルトとナーリン

エイルは 立ち止まり アーシュを見る


「どうしたのアーシュ?なんか調子悪いの 顔色が悪いよ」エイル

「ん ああ ごめん ちょっと夢見が悪くて・・」ため息をつくアーシュ

「大丈夫? どんな夢?」エイル

「いや よく覚えてない・・」アーシュ

「そう まあ 気にしない 気にしない!」明るくエイル

「腕輪・・」アーシュ

「うん 綺麗でしょう? 
おニューだよ リュース公がまた くれたの」エイル

魔法の腕輪・・エイルの呪いの焼き印を隠すもの・・
そして 呪いを防ぐもの

腕輪の下には あの痛々しい 焼き印が隠されている


「エイル・・」エイルを見つめる瞳・・悲しそうな目

「どうしたの? 本
当は夢 覚えてるでしょう? どんな夢 話して」エイル

「だから 覚えてないってば 大丈夫 少し 食欲がない

朝食はパスするよ・・悪いが みんなには そう言ってくれないか

昼は食べる じゃあ 部屋で休むから また昼に・・」アーシュ

「ン・・待って その瞳 よく見せて 何か今・・」エイル

「・・なんだ・・?」アーシュ

「目が 金色だよ・・しかも片目だけ」

ハッとするアーシュ

「エイル・・俺の記憶には ないが
子供時代
一、二度そんな事があったらしい

記憶を失くし 
大人の姿だった頃の俺の書いた覚書・・日記に記載されていた

悪いが・・人には言わないでくれ・・エイル」

「力が暴走して・・ちょっとした騒ぎがあって

知ったら それを知っているセルト達が心配する」アーシュ

「すぐに元に・・あ、ほら・・」瞳をパチクリして見せる・・再びの焔の色の瞳

「そう 戻ったし
そういう事情なら わかったアーシュ」エイル

「・・エイル」 
「何? アーシュ?」かがみ込んでアーシュの顔を見るエイル

そのエイルの頬と唇に軽くキスするアーシュ

「・・じゃ 昼まで起こさないで」アーシュ

「・・了解 アーシュ 後でね」少し赤くなるエイル・・

エイルは 皆の後を追い 朝食が用意されてる食堂へ向かう

今のアーシュの言葉は嘘・・とっさについた アーシュの嘘・・・

アーシュは 自分の部屋に戻りバタンと扉を閉める・・
ガチャリと鍵をかける・・

普段は開けたままの部屋の鍵

しばらくの間 瞳を閉じているアーシュ

ゆっくりと・・目を開ける

硬い表情・・開けた瞳・・焔の瞳

だが片方は黄金の金の色・・先の黒の王 竜の王と同じもの

「しくじったな・・レグルス
効かなかったぞ・・今の俺には」

「すべて覚えてる・・覚醒した力も消えてないぞ!レグルス」

声が震えてる・・怒りを帯びた声

「もう この瞳は戻らない・・先程 エイルにしたように

妖しの呪文で これからは 誤魔化すしかない・・」
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