【完】Nurture　ずっと二人で　～サッカー硬派男子 × おっとり地味子のゆっくり育むピュア恋～

丹斗大巴

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【8　交際宣言　（新田）】

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　俺でさえまだ御木野さんって呼んでいるのに、呼び捨てとかマジでイラついた。

　こんなに早くばれるなんて正直思ってもみなかったが、はっきりしておけたのはよかったと思う。

　色恋沙汰なんて他人事だと思っていた。

　なのにいざ自分事になると、いろいろ妙に気になってくる。

　御木野さんのことを他の誰かが思っていたら……とか。

　俺以外の男子と御木野さんが話しているのを見ると正直落ち着かない。

　御木野さんを見ると、俺のおっかけをやっている女子の方を気にしていた。

　御木野さんはクラスの中でも地味で大人しい。

　多分波風立てたくないんだろう。

　いろいろ困らなければいいけど……。

「御木野さん、誰かになんか言われたら、すぐに俺に言ってくれよな」

「えっ……!?　あ、うんっ!　……大丈夫だよ」

　御木野さんてすぐに大丈夫って言うな……。

　ただでさえメイクやおしゃれで存在感の強いおっかけの女子たちの比べて、御木野さんは少し主張が弱い。

　そのおっとりとした清楚で素朴な感じが俺は好きだ。

　でも、ちょっとか弱いというか、手を差し伸べたくなる。

　守ってやりたくなる。

　……っていうのはおこがましいかな。

　でも正直、俺は頼りにしてほしいんだ。

　御木野さんの頼れる存在になりたい。

　俺の方から言ってあげられるようになりたい。

　どんなときも、俺がいるから大丈夫だよって。

　

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