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ナツノヒカリ続編 『アキノワルツ~親友へ決死の告白をした高校生男子・真島くんのその後』 第00話
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『ナツノヒカリ 』続編、
『アキノワルツ ~親友へ決死の告白をした高校生男子・真島くんのその後』はじめました。
下記本文の一番下にリンク貼ってあります。
続きも読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
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「げえ~マジかよ~~」
スマホチェックしていた真島がそう言って机につっぷした。
真島・灰谷・佐藤・田中、略してマジハイサトナカ。
いつものメンツで学校の昼休み、お腹も満たされ、まったりしている時の事だった。
「なになにどした? 真島?」
好奇心旺盛な佐藤が目をキラキラさせて声をかける。
「バイト先の店長から。今日もシフト入れないかって」
真島は顔も上げずにそう続ける。
「よっ!勤労少年!」
「よっ!副店長!」
早速サトナカから声が飛ぶ。
「ぐわ~いやだー。ゲーム~。ゲームして~~」真島は手足をバタバタさせた。
「子供か!自分で言ったんだろ。空いたシフト全部入れますって」
佐藤のめずらしいド正論だった。
「言ったけど~今日行くと五日連続になんだよ。イヤだ~~」
本当にイヤなのだろう、手足バタバタをくり返す。
「なになに? 灰谷きゅんの取り立て、そんなにキツいの?」
「よっ、ヤミ金ハイタニくん!」
この夏、真島と灰谷は原付バイクを購入した。
その費用は灰谷が立て替えた。
元々バイト代や小遣いを貯めたものだし。置いておくのも真島に貸すのも変わりはない。
いつでもいいよと真島に言った。
それに何より、自分が誰にも相談せずにしたことなのだ。
夏休み、一人で旅に出た真島が帰ってきた時、喜ぶかなと思ったから。
いや、早く帰りたいと思ってくれたらいいなと思ったから。
そんな単純な動機だった。
案の定、真島は喜んだ。メッチャ喜んだ。
だが、真島の母・節子にとって、事はそう簡単なことではなかった。
何せ真島が内緒で原付免許を取ったことがわかった時も、バイクは危険だと買わせなかったぐらいなのだ。
事後承諾をねらったが、話し合いはモメにモメた。
サトナカの灰谷イジリに「ちげえよ~」と真島がやっと顔を上げた。
「灰谷には母ちゃんが返したの、バイク代は。で、オレはいま、母ちゃんに返してんの」
「んじゃ、そんなに急がなくてもいいじゃん。ゆっくり返せばさ」と佐藤が言えば、
「だから、それがさ~。条件つけられてさ~。支払い終わるまで自由にはさせないって言われてんの!」
真島は机を叩く。
「なんだよそれ。なんで佐藤くんに怒るんだよ。おカド違いとはこの事だ!」
佐藤が机を叩き返す。
「はあ~つーか、しんどい~眠い~ゲームして~」と大あくびすると真島はまた机につっぷした。
「よっ、借金王(シャッキング)! ショッキング!」佐藤がはやし立てれば
「佐藤、さすがにそのダジャレ、キツい。オヤジギャグ」中田がツッコむ。
「なんだよ中田きゅん。ダブルツッコミじゃないと落ちないよ」
静観していた灰谷は口を開いた。
「オレ、入ってやろうか、シフト」
「え?マジ?」真島はくるりと首だけ回して灰谷を見た。
「オマエ、ここんとこ働きすぎだろ。いいよ。オレ出るよ」
「灰谷きゅん、カッコいい~」
「よっスパダリ!」
真島はガバリと起き上がり、「助かるわ~。頼む、灰谷。今日だけ。今日だけ頼む」と手を合わせた。
「いや別にいいけど。つうか佐藤の言う通り、そんなにムリして返さなくていいだろ」
「ダメだ。借金は借金。親しき仲にも礼儀あり。つうかオレは自分の好きにバイク乗りてえの!」
まあな、あの条件じゃあ無理もないか、と灰谷も思う。
「んじゃ、灰谷が行きますって連絡返しとくわ」
「おう」
「いやった~ゲームゲームゲーム三昧っ」
真島は小躍りしながらスマホに向かった。
『アキノワルツ ~親友へ決死の告白をした高校生男子・真島くんのその後』はじめました。
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「げえ~マジかよ~~」
スマホチェックしていた真島がそう言って机につっぷした。
真島・灰谷・佐藤・田中、略してマジハイサトナカ。
いつものメンツで学校の昼休み、お腹も満たされ、まったりしている時の事だった。
「なになにどした? 真島?」
好奇心旺盛な佐藤が目をキラキラさせて声をかける。
「バイト先の店長から。今日もシフト入れないかって」
真島は顔も上げずにそう続ける。
「よっ!勤労少年!」
「よっ!副店長!」
早速サトナカから声が飛ぶ。
「ぐわ~いやだー。ゲーム~。ゲームして~~」真島は手足をバタバタさせた。
「子供か!自分で言ったんだろ。空いたシフト全部入れますって」
佐藤のめずらしいド正論だった。
「言ったけど~今日行くと五日連続になんだよ。イヤだ~~」
本当にイヤなのだろう、手足バタバタをくり返す。
「なになに? 灰谷きゅんの取り立て、そんなにキツいの?」
「よっ、ヤミ金ハイタニくん!」
この夏、真島と灰谷は原付バイクを購入した。
その費用は灰谷が立て替えた。
元々バイト代や小遣いを貯めたものだし。置いておくのも真島に貸すのも変わりはない。
いつでもいいよと真島に言った。
それに何より、自分が誰にも相談せずにしたことなのだ。
夏休み、一人で旅に出た真島が帰ってきた時、喜ぶかなと思ったから。
いや、早く帰りたいと思ってくれたらいいなと思ったから。
そんな単純な動機だった。
案の定、真島は喜んだ。メッチャ喜んだ。
だが、真島の母・節子にとって、事はそう簡単なことではなかった。
何せ真島が内緒で原付免許を取ったことがわかった時も、バイクは危険だと買わせなかったぐらいなのだ。
事後承諾をねらったが、話し合いはモメにモメた。
サトナカの灰谷イジリに「ちげえよ~」と真島がやっと顔を上げた。
「灰谷には母ちゃんが返したの、バイク代は。で、オレはいま、母ちゃんに返してんの」
「んじゃ、そんなに急がなくてもいいじゃん。ゆっくり返せばさ」と佐藤が言えば、
「だから、それがさ~。条件つけられてさ~。支払い終わるまで自由にはさせないって言われてんの!」
真島は机を叩く。
「なんだよそれ。なんで佐藤くんに怒るんだよ。おカド違いとはこの事だ!」
佐藤が机を叩き返す。
「はあ~つーか、しんどい~眠い~ゲームして~」と大あくびすると真島はまた机につっぷした。
「よっ、借金王(シャッキング)! ショッキング!」佐藤がはやし立てれば
「佐藤、さすがにそのダジャレ、キツい。オヤジギャグ」中田がツッコむ。
「なんだよ中田きゅん。ダブルツッコミじゃないと落ちないよ」
静観していた灰谷は口を開いた。
「オレ、入ってやろうか、シフト」
「え?マジ?」真島はくるりと首だけ回して灰谷を見た。
「オマエ、ここんとこ働きすぎだろ。いいよ。オレ出るよ」
「灰谷きゅん、カッコいい~」
「よっスパダリ!」
真島はガバリと起き上がり、「助かるわ~。頼む、灰谷。今日だけ。今日だけ頼む」と手を合わせた。
「いや別にいいけど。つうか佐藤の言う通り、そんなにムリして返さなくていいだろ」
「ダメだ。借金は借金。親しき仲にも礼儀あり。つうかオレは自分の好きにバイク乗りてえの!」
まあな、あの条件じゃあ無理もないか、と灰谷も思う。
「んじゃ、灰谷が行きますって連絡返しとくわ」
「おう」
「いやった~ゲームゲームゲーム三昧っ」
真島は小躍りしながらスマホに向かった。
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登場人物のみんなが本当にどこかで存在しているような日常の中のお話で、とても面白いです。更新楽しみにしています!
りな様
読んでいただいてありがとうございます。
ちょっと長いんですが、お付き合い頂けると嬉しいです。
感想もとても嬉しいです!
ありがとうございます!!