ただひたすら剣を振る、そして俺は剣聖を継ぐ
剣の魅力に取り憑かれたギルバート・アーサーは、物心ついた時から剣の素振りを始めた。
雨の日も風の日も、幼馴染――『ケイ・ファウストゥス』からの遊びの誘いも断って、剣を振り続けた。
そして十五歳になった頃には、魔力付与なしで大岩を斬れるようになっていた。
翌年、特待生として王立ルヴリーゼ騎士学院に入学したギルバートだったが、試験の結果を受けて《Eクラス》に振り分けられた。成績的には一番下のクラスである。
剣の実力は申し分なかったが、魔法の才能と学力が平均を大きく下回っていたからだ。
しかし、ギルバートの受難はそれだけではなかった。
入学早々、剣の名門ローズブラッド家の天才剣士にして学年首席の金髪縦ロール――『リリアン・ローズブラッド』に決闘を申し込まれたり。
生徒会長にして三大貴族筆頭シルバーゴート家ご令嬢の銀髪ショートボブ――『リディエ・シルバーゴート』にストーキングされたり。
帝国の魔剣士学園から留学生としてやってきた炎髪ポニーテール――『フレア・イグニスハート』に因縁をつけられたり。
三年間の目まぐるしい学院生活で、数え切れぬほどの面倒ごとに見舞われることになる。
だが、それでもギルバートは剣を振り続け、学院を卒業すると同時に剣の師匠ハウゼンから【剣聖】の名を継いだ――
※カクヨム様でも連載してます。
雨の日も風の日も、幼馴染――『ケイ・ファウストゥス』からの遊びの誘いも断って、剣を振り続けた。
そして十五歳になった頃には、魔力付与なしで大岩を斬れるようになっていた。
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剣の実力は申し分なかったが、魔法の才能と学力が平均を大きく下回っていたからだ。
しかし、ギルバートの受難はそれだけではなかった。
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