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第六階層 天使・悪魔画-6
しおりを挟む「…せ、生殖の必要がない天使が…っ、陰茎で快感を得るっ、などと……っ、」とか何とか言いながら、涙目で息を乱して動揺しているアインセル。その股の間で唾液に塗れたペニスを掴んで呆然とするグレイ。
どちらが悪いかと問われれば、犯人は一目瞭然である。
あれ?何これ?何この状況??俺の方が襲ってるみたいじゃない?絶対にヤリたくてがっついてる変態みたいじゃない??あれ?あれぇ???
アインセルの姿が、今まで好き勝手襲われながらも強い快楽に抗えず溺れてしまうそんな自分の姿に重なって、グレイはガーンと頭をトンカチで殴られたような衝撃を受けた。
一気に血の気の引いた顔で、「わ、ぁ、ぁ、ご、ごめっ、」と単語にもならない途切れ途切れの音を漏らしながら後退ろうとしていると、進むはずだった背後からまるでグレイのその行動を阻むように腰を掴まれる。
え?と疑問に思った時にはもう遅かった。
ぬ゛っ…、ぬ゛ぶぶぶっ……!
「──ぇっ、あ゛っ、…~~ッああ゛!?」
「っはは、お先ぃ…!」
「……あっ!貴、様っ!僕が準備したのにっ、」
「だって目の前でふりふり腰振って誘ってきてたんだもん。我慢出来ないでしょ普通に考えてさぁ。てか勃起もしてなくてどう突っ込むつもりだったんだよお前…っ、……っあ~、中気持ちぃ……」
怖いほどに硬く勃起したペニスが、柔らかい肉をミチミチと割り開いて侵略する。接していないところが無い程の窮屈さで腸壁の全てを擦って進むそれに、ブワリと全身の毛が逆立つような衝撃があって、今まで何故忘れていられたのかと心底疑問に思える程の狂おしい快感がグレイを襲った。
え???待っ、入…っ???
「あ゛っ、あ゛っ、うそっ、うそだぁあ゛ぁ…っ!?」
「ホントだよぉ~、ご主人様ぁ」
「………おい早く代われ。僕も早くご主人を気持ち良くさせたい」
「急かすなって。……っ、出したら、交代っ、な!」
「あ゛っ!あ゛ぁあ……~~ッッい゛!!」
凶悪に張り出したカリが、先程散々扱かれてぶっくりと腫れあがったグレイの前立腺をグリィッ!と通過途中にちょっと掠りましたとでも言わんばかりの軽さで轢きつぶしてきて、脳に直撃する絶頂感に眼前で火花が散る。同時にグレイの中は、まるでそれを待ち望んでいたかのような歓迎ぶりでグネグネぎゅうぎゅうと彼の怒張を締め付けてしまっていた。
ゆっくりと揺さぶられ始めて、一瞬で脳を支配した快感にまともな呼吸すらできない。当然アインセルの方へと気が回る訳も無く、あれだけ熱心に育てた勃起のすぐ横でひたすら悲鳴のような喘ぎを漏らすのみだ。
一方アインセルはというと、自身の昂ったペニスに、別のペニスで責められて蕩けた顔を擦りつけるグレイを忌々しそうに、しかし興奮に赤らんだ目で見つめて──、
「ん゛ぶッッ!?」
「……っ、はっ、許せご主人っ。何だか股間がイライラして……っ、はぁっ、…さっきみたいに、やってくれ……!」
「ン゛ゴッ!ン゛ッ、ンぉ゛ッ!!~~っぉあ、」
ずっ、ずぶぶっ…、じゅぼっ、じゅぼじゅぼぉっ
アインセルは問答無用でグレイの口に自身の張り詰めた剛直を押し込むと、両手で後頭部を掴んで腰を打ち付け始めた。
口内の粘膜全てをぞりぞりと圧迫し、喉の奥の行き止まりまで無理矢理こじ開けるような猛攻に生理的な吐き気を感じて嗚咽が漏れる。
息が出来ない…っ。苦しい。
「うわぁ…容赦ねぇ~。俺ちゃん、お前のそゆとこ悪魔っぽくていいと思ってるよ」
「はっ、はっ、だ、まれぇ……っ!」
「ン゛ッ!……ッン゛!!」
「ごめんね~?苦しいだろうけど、コイツクソ童貞だから我慢してあげてねぇご主人様。……そんで、こっちも忘れないでよっ!」
「~~ッッ!!」
ズンッズンッズンッ!じゅぽじゅぽじゅぽじゅぽおっ!
デビッドの剛直が非情にもグレイの中を激しく穿った。その硬い亀頭でグレイの弱いところを的確に押しつぶし、引っ掻き、叩いて苛め抜く手練手管は見事だ。休みの無い暴力的な快感に、グレイは呼吸も止めてガクガクと大きく腰を振り乱す。
前と後ろ、両方向から好き勝手に剛直を出し入れされながら、抗いきれない刺激にグレイは声もなく絶頂した。
ビクッ、ビクン!どぴゅっ、ドク…ッ、トプッ、トプ……
「あっは!イッた?今イッたでしょご主人様ぁ…っ!……っ痙攣やばっ、…っ、あ゛ー…、俺ちゃんも……っ!!」
「……ッッぐ、……~~ンン゛ッッ!!」
「……ッぁ、ご主人…っ!」
「……ッッ!!ン゛ンッ、……っげほっ!!ガハッ!!おぇっ、」
ビュルッ、ビュルルッ…!ビューーッ!!びゅる…っ!
絶頂後のぎゅうぎゅうときつい締め付けの中で、余裕のないピストンを繰り返したデビッドはそのまま精を吐き出した。
ほぼ同時間にアインセルも限界が来たらしく、グレイの口内をオナホのように好き勝手蹂躙し続けた果てに、その喉奥に気持ちよく精液を叩きつける。
絶頂の快感に緩んだ天使の手を咄嗟に振り払ったグレイは、すぐさま口を離してそのドロリとした濃い白濁を吐き出した。酸素を取り込みたい欲求とせめぎ合って、ゲホゲホ、ハヒュ!ガハッ、ぉえっ、ハヒュー!と口がおかしな事になっていたが、絵の中の物を飲み込むわけにはいかない。
吐くことと吸うこと、相反する二つの行為を速やかに同時に行おうとするのは難易度が高い。生理的な涙や重力のまま落ちる唾液でもう顔は満身創痍のボロボロだった。
ガヒューっと度々変な音を立てながらも久しぶりに吸えた空気は新鮮で美味しいはずなのに、吐いても吐いても舌にへばりつく精液の青臭い匂いが全てを台無しにする。
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