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フルールの得た情報、お父さまがクリスティーヌに耳打ちした内容というのは、近いうちに露呈した。お父さまもクリスティーヌもずっと上機嫌な一週間を過ごしていたんだもの。頻繁に買い物にでかけるし、クリスティーヌの侍女たちまで喜び勇んで部屋の模様替えをした。聞いたところによると白を基調とした落ち着いた部屋は水色に塗り替えられたらしい。
夕食――。
「どうだ、ミレー殿は。これ以上ない男だとは思うが。クリスティーヌ、お前も馴染んできたな」
お父さまは私を空気のように扱う。
「はい。今度、ミレーさまの誕生日には騎士の服をプレゼントしようと思います」
「うーむ、それはどうだろうか。王族直属の騎士団の服は国が定めたデザインを採用しないといけないはずだ」
「ええ。だから、王国騎士団の御用達の仕立て屋にデザインの企画を持ち込みたいのです」
「おお、そうか。聖女のお前なら話が通りやすいかもしれないな」
「ミレーさまには、もう内容を伝えてますので、協力して下さります」
変なの。そんなんじゃサプライズにならないじゃない。ミレーもミレーだわ。どうせ二つ返事で軽く考えてるんでしょう。
「ああ、アミシアには言ってなかったな。ディオン・ミレー殿とクリスティーヌは婚約したんだ」
急に話を振られたので喉にメインディッシュの肉がつっかえた。予感はしていたことだけれど、クリスティーヌはミレーと婚約するのね。
これで、あの子は王族へと一歩近づく。リュカ王子と毎日会うことも可能になるんでしょうね。あの、煌びやかな金髪が目に浮かぶ。やだ、あんなドS王子。
あの人は無償のパンを取って行っただけの人なんだから。私の好みじゃないのに、なんで笑顔が浮かんでくるのよ。
夕食――。
「どうだ、ミレー殿は。これ以上ない男だとは思うが。クリスティーヌ、お前も馴染んできたな」
お父さまは私を空気のように扱う。
「はい。今度、ミレーさまの誕生日には騎士の服をプレゼントしようと思います」
「うーむ、それはどうだろうか。王族直属の騎士団の服は国が定めたデザインを採用しないといけないはずだ」
「ええ。だから、王国騎士団の御用達の仕立て屋にデザインの企画を持ち込みたいのです」
「おお、そうか。聖女のお前なら話が通りやすいかもしれないな」
「ミレーさまには、もう内容を伝えてますので、協力して下さります」
変なの。そんなんじゃサプライズにならないじゃない。ミレーもミレーだわ。どうせ二つ返事で軽く考えてるんでしょう。
「ああ、アミシアには言ってなかったな。ディオン・ミレー殿とクリスティーヌは婚約したんだ」
急に話を振られたので喉にメインディッシュの肉がつっかえた。予感はしていたことだけれど、クリスティーヌはミレーと婚約するのね。
これで、あの子は王族へと一歩近づく。リュカ王子と毎日会うことも可能になるんでしょうね。あの、煌びやかな金髪が目に浮かぶ。やだ、あんなドS王子。
あの人は無償のパンを取って行っただけの人なんだから。私の好みじゃないのに、なんで笑顔が浮かんでくるのよ。
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