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48 お兄様と呼ばせて!
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◇◇◇
「話がまとまったところでひとつ提案があるんだけど」
「なあに?」
もう大抵のことでは驚かない、と思ったが次の言葉に驚いた。
「ロイス殿。君、アルサイダー家に養子にこない?」
「アルサイダー家に?」
「そう。僕は妻にシリウス一族の子ども達を見守って欲しいと頼まれているからね。君は間違いなくシリウス一族の血を引く子どもだし、ソフィアが王家にお嫁に行くならアルサイダー家を継ぐ者はいなくなるだろう?ふつうは分家筋から養子をとったりするだろうが、僕は他国の出だしね。この国で遠縁と呼べるのも君だけだ。君が継いでくれると助かるんだけど。どうかな?」
「俺が、アルサイダー家の養子に……」
ロイスもまた思ってもみなかった提案にぽかんと口を開けている。
(ん~、思ってもみなかった提案だけどお父様にしては悪くないかも)
「私も賛成。アルサイダー家に養子に来てくれるなら一緒に研究もやりやすいし。ロイスが兄さんになるってことよね。……ということは、キャロルちゃんがお嫁にきてくれた場合キャロルちゃんは私の姉になる!?……ロイス、いつ養子にくる?」
思わぬ事実に気付き一気に乗り気になってきた。キャロルちゃんと義姉妹になれるチャンス!
「は?いや、ちょっと待ってくれ。そんな簡単に決められる問題じゃないだろう」
しどろもどろになるロイスにジークもにっこり微笑んでみせる。
「いや、私もその提案は悪くないと思うよ。君には私の側近になって欲しいと思ってるしね。……シリウス伯爵が前伯爵殺害に関わっていたことが判明した以上、正直、シリウス伯爵家を残すことは厳しいと思う。こうした場合、事件に直接関わりのない子どもが分家筋に養子にいくことも多いからね。君にとっても悪い話じゃないはずだ」
「え、俺を側近にってマジで、いや、本気ですか。私は……あの男の息子ですよ」
「それを言うなら私だってシリウス一族を苦しめた略奪者の末裔だ。そうだろう?」
「それは……」
「それに、あんなに嬉しそうにしてるソフィアの願いを断れると思うかい?諦めるんだな」
きらきらとした目で見つめる私にロイスは一瞬ひるんだ後、仕方がないというように肩をすくめてみせた。
「本当に、俺みたいなろくでなしを養子にしようなんて思ってるのか?お前も、お前の親父もとんだお人よしだな」
「じゃあいいってことね?」
ロイスは私たちをぐるりと見まわすと深くため息をついた。そしてすっと胸に手を当て臣下の礼を執る。
「ジークハルト王太子殿下の寛大なご処置に感謝いたします。そして、私のようなものを養子として迎えて下さるアルサイダー男爵ガイル殿、ならびにソフィア嬢に心からの感謝を。この身が果てるまで一族の使命を背負い、少しでも王家、ならびにアルサイダー男爵家、ソフィア嬢のお役に立てるように尽力いたします」
「これからよろしく頼むよ、ロイス。僕のことは気軽にパパって呼んでいいからね!」
「え、いや、それは……」
「じゃあ私はロイスおにーちゃんって呼ぶわね!いや、ロイスお兄様。ロイスにーさま?どれがいいかな?」
「……やめろ」
「何よっ!感じ悪いわね!せっかく仲良くしようとしてるのにっ!」
「いや、ちょっと後ろ振り返ってみろ。ジークハルト殿下がすげー顔して俺のこと睨んでるから!気が変わって俺のこと暗殺しかねない勢いで睨んでるから。頼むからやめてくれ」
振り返るとにっこり微笑むジークと目が合う。
「失礼ね!ジークはそんなことで睨んだりしないわよ」
「いや、頼む。頼むから空気を読んでくれ。俺のことは公式の場以外では今まで通り呼び捨てでいいから。大体お前ジークハルト殿下のこと愛称で呼び捨てしてるのに俺に敬称なんかいらねーよ」
「そういえばロイスのことはずっと呼び捨てで呼んでたわね」
「お前が失礼なのは慣れてるから。……いや、すみません。今のも失言でした。申し訳ありませんでした!」
私の背後から無言の圧力を感じているらしいロイスは必死に謝っているが、こいつもさっきからさんざんジークに無礼な態度をとっていたとおもうのだが。まあ、うちのお父様も大抵軽いしな。うちの家系はつくづくシリアスが似合わない。
「はあ、ごめんねジーク。少しずつ態度もあらためるから。ちゃんとしなきゃって思うんだけど、ジークの前だとつい気がゆるんじゃって。やっぱり私はどこまでいっても『平民上がりの男爵令嬢』がぴったりだと思うの」
「ソフィアが平民上がりの男爵令嬢なら私は執事上がりの王子だね。なかなかお似合いだと思わない?」
おどけたように肩をすくめるジークをみて思わず笑い声が溢れた。
「ジーク、僕たちは今までもずっとひとつの家族だった。これからは形を変えて新しい家族の形になるんだ。ジーク、ロイス、ソフィア。三人とも僕の可愛い子どもたちだよ」
「お父様……」「「ガイル殿……」」
「さあ!恥ずかしがらずにパパって呼んでもいいんだよっ!」
「「「………」」」
せっかくのいいシーンも台無しだ。でもまあこれがアルサイダー家らしくていいのかも。
「あ、そういえば言い忘れてたけど、陛下から今回の件で恩賞をいただいて、伯爵家に昇格することになったんだ。ついでにシリウス伯爵家の領地も全てもらい受けることになってるから」
「「は、はあ?」」
「周到な根回しは商売の基本だよ?」
やはりこと交渉ごとに関しては父が一枚も二枚も上手のようだ。さすが商売の鬼。容赦のない略奪っぷりである。
「話がまとまったところでひとつ提案があるんだけど」
「なあに?」
もう大抵のことでは驚かない、と思ったが次の言葉に驚いた。
「ロイス殿。君、アルサイダー家に養子にこない?」
「アルサイダー家に?」
「そう。僕は妻にシリウス一族の子ども達を見守って欲しいと頼まれているからね。君は間違いなくシリウス一族の血を引く子どもだし、ソフィアが王家にお嫁に行くならアルサイダー家を継ぐ者はいなくなるだろう?ふつうは分家筋から養子をとったりするだろうが、僕は他国の出だしね。この国で遠縁と呼べるのも君だけだ。君が継いでくれると助かるんだけど。どうかな?」
「俺が、アルサイダー家の養子に……」
ロイスもまた思ってもみなかった提案にぽかんと口を開けている。
(ん~、思ってもみなかった提案だけどお父様にしては悪くないかも)
「私も賛成。アルサイダー家に養子に来てくれるなら一緒に研究もやりやすいし。ロイスが兄さんになるってことよね。……ということは、キャロルちゃんがお嫁にきてくれた場合キャロルちゃんは私の姉になる!?……ロイス、いつ養子にくる?」
思わぬ事実に気付き一気に乗り気になってきた。キャロルちゃんと義姉妹になれるチャンス!
「は?いや、ちょっと待ってくれ。そんな簡単に決められる問題じゃないだろう」
しどろもどろになるロイスにジークもにっこり微笑んでみせる。
「いや、私もその提案は悪くないと思うよ。君には私の側近になって欲しいと思ってるしね。……シリウス伯爵が前伯爵殺害に関わっていたことが判明した以上、正直、シリウス伯爵家を残すことは厳しいと思う。こうした場合、事件に直接関わりのない子どもが分家筋に養子にいくことも多いからね。君にとっても悪い話じゃないはずだ」
「え、俺を側近にってマジで、いや、本気ですか。私は……あの男の息子ですよ」
「それを言うなら私だってシリウス一族を苦しめた略奪者の末裔だ。そうだろう?」
「それは……」
「それに、あんなに嬉しそうにしてるソフィアの願いを断れると思うかい?諦めるんだな」
きらきらとした目で見つめる私にロイスは一瞬ひるんだ後、仕方がないというように肩をすくめてみせた。
「本当に、俺みたいなろくでなしを養子にしようなんて思ってるのか?お前も、お前の親父もとんだお人よしだな」
「じゃあいいってことね?」
ロイスは私たちをぐるりと見まわすと深くため息をついた。そしてすっと胸に手を当て臣下の礼を執る。
「ジークハルト王太子殿下の寛大なご処置に感謝いたします。そして、私のようなものを養子として迎えて下さるアルサイダー男爵ガイル殿、ならびにソフィア嬢に心からの感謝を。この身が果てるまで一族の使命を背負い、少しでも王家、ならびにアルサイダー男爵家、ソフィア嬢のお役に立てるように尽力いたします」
「これからよろしく頼むよ、ロイス。僕のことは気軽にパパって呼んでいいからね!」
「え、いや、それは……」
「じゃあ私はロイスおにーちゃんって呼ぶわね!いや、ロイスお兄様。ロイスにーさま?どれがいいかな?」
「……やめろ」
「何よっ!感じ悪いわね!せっかく仲良くしようとしてるのにっ!」
「いや、ちょっと後ろ振り返ってみろ。ジークハルト殿下がすげー顔して俺のこと睨んでるから!気が変わって俺のこと暗殺しかねない勢いで睨んでるから。頼むからやめてくれ」
振り返るとにっこり微笑むジークと目が合う。
「失礼ね!ジークはそんなことで睨んだりしないわよ」
「いや、頼む。頼むから空気を読んでくれ。俺のことは公式の場以外では今まで通り呼び捨てでいいから。大体お前ジークハルト殿下のこと愛称で呼び捨てしてるのに俺に敬称なんかいらねーよ」
「そういえばロイスのことはずっと呼び捨てで呼んでたわね」
「お前が失礼なのは慣れてるから。……いや、すみません。今のも失言でした。申し訳ありませんでした!」
私の背後から無言の圧力を感じているらしいロイスは必死に謝っているが、こいつもさっきからさんざんジークに無礼な態度をとっていたとおもうのだが。まあ、うちのお父様も大抵軽いしな。うちの家系はつくづくシリアスが似合わない。
「はあ、ごめんねジーク。少しずつ態度もあらためるから。ちゃんとしなきゃって思うんだけど、ジークの前だとつい気がゆるんじゃって。やっぱり私はどこまでいっても『平民上がりの男爵令嬢』がぴったりだと思うの」
「ソフィアが平民上がりの男爵令嬢なら私は執事上がりの王子だね。なかなかお似合いだと思わない?」
おどけたように肩をすくめるジークをみて思わず笑い声が溢れた。
「ジーク、僕たちは今までもずっとひとつの家族だった。これからは形を変えて新しい家族の形になるんだ。ジーク、ロイス、ソフィア。三人とも僕の可愛い子どもたちだよ」
「お父様……」「「ガイル殿……」」
「さあ!恥ずかしがらずにパパって呼んでもいいんだよっ!」
「「「………」」」
せっかくのいいシーンも台無しだ。でもまあこれがアルサイダー家らしくていいのかも。
「あ、そういえば言い忘れてたけど、陛下から今回の件で恩賞をいただいて、伯爵家に昇格することになったんだ。ついでにシリウス伯爵家の領地も全てもらい受けることになってるから」
「「は、はあ?」」
「周到な根回しは商売の基本だよ?」
やはりこと交渉ごとに関しては父が一枚も二枚も上手のようだ。さすが商売の鬼。容赦のない略奪っぷりである。
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