初恋の護衛騎士に媚薬を盛ったとあらぬ疑いをかけられていますが、信じてください。無罪です。これは単なる溺愛なんですが!
一年で一番賑わう月祭りの夜。シエスタ国の王女アイリスは、手榴弾片手に男たちに啖呵を切っていた。
「それ以上わたくしとマリーに近づくと痛い目を見るわよっ!脅しじゃないわ。どうなっても知らないからねっ!」
この日だけ手に入る特別なアイテム「月祭りの媚薬」を求めて侍女のマリーと護衛騎士のサウロと共に勇んで街に来たものの、サウロと別れた途端に秒で怪しい男たちに絡まれて絶対絶命のアイリス。
アイリスは幼いころから護衛騎士のサウロに恋をしていたが、成人と共に政略結婚をすることが決まっていた。国を出る前にせめて初恋の美しい想い出として媚薬を手に入れたいと思ったのだが、うっかり護身具の手榴弾が暴発し、中に仕掛けられていた自白剤を浴びてしまう。
「サウロ……やっぱりいちばんかっこいい……だいしゅきすぎる……」
駆けつけたサウロに思わず本音が駄々洩れるアイリス。気になるサウロの反応は?
初恋の騎士を想い続けるちょっぴり鈍感な姫と、気付かれないように外堀を固めて囲い込んでいたちょっぴり腹黒な護衛騎士の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
「それ以上わたくしとマリーに近づくと痛い目を見るわよっ!脅しじゃないわ。どうなっても知らないからねっ!」
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