player

田中ライコフ

文字の大きさ
上 下
18 / 45

攻めるネコ2

しおりを挟む
 叶真はキョウスケを撫でていた手を止めると、下着の中から少しずつ反応し始めていたペニスを取り出す。赤黒いソレは迫力があった。生々しい現実に怖気づきそうになる叶真だったが、気持ちを奮い立たせ勢いよくソレを口に含んだ。
「お、おいっ……!」
 まさか口淫するとは思ってもいなかったのだろう。キョウスケの声に焦りがみられる。叶真はキョウスケの動揺に気を良くし、大胆に舌を絡めながら奥深くまで銜えた。
「っ……!」
 キョウスケが息を飲むのを感じる。口の中の劣情がものすごい勢いで熱を持ち始め、叶真の喉を圧迫していく。苦しくなり思わずそれを吐き出すと、叶真はごほごほとむせ返る。
 キョウスケの劣情に顔を寄せたまま相手の反応をうかがうと、つい先程まで余裕を醸し出していたキョウスケが雄のような匂いを漂わし始めていた。そしてそれはむせて涙目になった叶真を見ると、いっそう強く香る。
 こういうのが好きなのかと知った叶真は、劣情を頬ずりしながら竿を舐め上げた。非常に淫靡な叶真の姿にキョウスケの喉がごくりと動く。
 今度はむせないように慎重に喉の奥まで劣情を銜えると、舌を竿に絡ませ、じゅぼじゅぼと音をたてながら吸い上げるように愛撫を繰り返す。ときに煽るような視線をキョウスケに送るのも忘れない。
「ずいぶんうまそうに銜えるじゃないか……」
 声に熱っぽさが混じっており、キョウスケが昂っているのが感じられる。叶真を揶揄し、挑発にのせることで場の空気を変えようとしているのが分かった。分かったからこそそんな目に見えた挑発に叶真はのらない。むしろそんな分かりやすい挑発をするくらい、相手に余裕がないのだと思うと楽しくて仕方がなかった。
 赤い舌先を見せながら先端をぐりぐりと刺激すると透明な露が滲み出る。それをちゅっと音をたてて吸い上げるとキョウスケの身体がびくりと震えた。
「まだイくなよ。どうせイくなら口より中でだろ?」
 叶真が艶かしく微笑みながら、ズボンを下着ごと脱ぐ。一度も触れていなかったが叶真の性器は緩やかに勃ち上がっており、キョウスケを攻めることに興奮しているのが分かった。
 持っていたローションを指に掬うと叶真はキョウスケに見せ付けるようにして秘所へと潜り込ませる。事前に自宅で準備をしてきた秘所はあっさりと指を飲み込み、指を動かすたびに卑猥な水音をたてた。
「んっ……」
 奥まで指を飲み込ませ、切なげに眉を寄せながらキョウスケを煽る。熱っぽい喘ぎを漏らすことも忘れない。まだあまり感じてはいなかったが多少の演技はセックスにつき物だ。視覚と聴覚は大事な興奮材料だった。
 キョウスケは平静を保ったふりをしながら、秘所に指を潜り込ませる叶真を見ていたが、興奮を抑えきれないのは張り詰めた劣情から分かる。
 慣らしていた指を二本から三本に増やすと、叶真はコンドームのパッケージを破るとゴムを口に銜え、口淫するようにして昂るキョウスケの劣情にそれをかぶせた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

それは先生に理解できない

南方まいこ
BL
高校教師の葵弓弦(あおいゆずる)は、相談に乗ってもらいたいと、同性愛者に相談を持ち掛けるが、雲行きが怪しくなりはじめた。怪しげな建物が並ぶ場所へと連れられ、揉めている最中、親切な男に助けられるが、それは自身が勤める学校の生徒だったと知る。 冴えないと自分でも思う葵に、その生徒が執拗に絡んでくるが、まったく意図が分からない。ある日、その生徒から驚愕の告白をされる。 ※私の小説で「大人向け」のタグが表示されている場合、性描写が所々に散りばめられているということになります。タグのついてない小説は、その後の二人まで性描写はありません

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

有能社長秘書のマンションでテレワークすることになった平社員の俺

高菜あやめ
BL
【マイペース美形社長秘書×平凡新人営業マン】会社の方針で社員全員リモートワークを義務付けられたが、中途入社二年目の営業・野宮は困っていた。なぜならアパートのインターネットは遅すぎて仕事にならないから。なんとか出社を許可して欲しいと上司に直談判したら、社長の呼び出しをくらってしまい、なりゆきで社長秘書・入江のマンションに居候することに。少し冷たそうでマイペースな入江と、ちょっとビビりな野宮はうまく同居できるだろうか? のんびりほのぼのテレワークしてるリーマンのラブコメディです

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

「優秀で美青年な友人の精液を飲むと頭が良くなってイケメンになれるらしい」ので、友人にお願いしてみた。

和泉奏
BL
頭も良くて美青年な完璧男な友人から液を搾取する話。

処理中です...