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男の目的
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「……なんだよ」
叶真の右腕を男は引き止めるように掴んでいる。痛いと感じるほどの強い力だった。
「こいつはお前に譲るって。あとは二人で楽しんでくれよ」
最後に睨みつけたことに男が腹を立てたのかと思い、叶真は軽い口調でそう言った。男の機嫌をとるような言い方は情けないとは思うが喧嘩になれば無傷ではすまない。出会い系で出会った男のせいで怪我をするのは正直ごめんだった。
「僕は三人で遊んでもいいんだけどなぁ」
ナオトが猫なで声で言ったが叶真はそれは嫌だと男の手を振り払おうとする。だが腕に食い込んだ男の手は簡単には離れない。
「痛いって。あんた、なんなんだっ……」
全てを言い切る前に叶真は男によって壁に押さえ込まれる。男の行動がまったく理解できない叶真は混乱しながら男を見た。ナオトも下半身を露出したまま呆然と二人を眺めている。
「用があるのはお前のほうだ」
「はぁ……? 俺?」
見掛け通りの低音な声に萎縮しながらも精一杯の虚勢を張る。だが男の瞳の奥にあるドロドロとした熱に叶真は気付くと、精一杯の虚勢もしぼんでしまった。
「おま……冗談だろ。俺バリタチなんだけど」
「だろうな。俺もだ」
「だったら分かるだろっ。さっさと離せよ」
押し付けられた身体をなんとか壁から剥がそうとするが上手くいかない。身長はさほど変わらないというのに力の差がかなりある。それなりに鍛えた身体だと自信はあったが男の前ではなんの意味もなかった。
男の片手が締め直したばかりのベルトに移動する。どこかに冗談だろうと感じていたことが現実になり叶真はがむしゃらに身体を動かした。
「無理っ。無理だからっ。俺は男に抱かれる気はないんだよっ。バリタチって言ったろ! ルールくらい守れ!」
「ルール? そんなものは必要ない」
「必要ないって……お前何様なんだよ!」
「俺はな、お前みたいな気の強そうなタチ野郎を調教してやるのが好きなんだよ」
「はぁ? 俺はそんなの望んでないって!」
じたばた暴れる叶真だが男の手が下着越しに性器を掴むとその動きも小さくなる。急所を掴まれては抵抗すらままならない。ましてや男の力は叶真よりも強いのだ。握りつぶされてしまうのではという恐怖心があった。
藁にも縋る思いでナオトに視線を送るがそれはなんの役にも立たない。男がいつまで見ている気だと険しい表情をナオトに見せると、ナオトは脱ぎちらかした下着やズボンとかき集め、逃げるようにその場から去っていく。
なんとかして逃げなければ。叶真は冷や汗を流しながら考えた。だがパニックに陥りつつある頭ではなんの妙案も浮かんでこない。
ナオトがいなくなったことによって男は本格的に叶真を犯そうとし始めた。
「やめ……やめろって!」
叶真の右腕を男は引き止めるように掴んでいる。痛いと感じるほどの強い力だった。
「こいつはお前に譲るって。あとは二人で楽しんでくれよ」
最後に睨みつけたことに男が腹を立てたのかと思い、叶真は軽い口調でそう言った。男の機嫌をとるような言い方は情けないとは思うが喧嘩になれば無傷ではすまない。出会い系で出会った男のせいで怪我をするのは正直ごめんだった。
「僕は三人で遊んでもいいんだけどなぁ」
ナオトが猫なで声で言ったが叶真はそれは嫌だと男の手を振り払おうとする。だが腕に食い込んだ男の手は簡単には離れない。
「痛いって。あんた、なんなんだっ……」
全てを言い切る前に叶真は男によって壁に押さえ込まれる。男の行動がまったく理解できない叶真は混乱しながら男を見た。ナオトも下半身を露出したまま呆然と二人を眺めている。
「用があるのはお前のほうだ」
「はぁ……? 俺?」
見掛け通りの低音な声に萎縮しながらも精一杯の虚勢を張る。だが男の瞳の奥にあるドロドロとした熱に叶真は気付くと、精一杯の虚勢もしぼんでしまった。
「おま……冗談だろ。俺バリタチなんだけど」
「だろうな。俺もだ」
「だったら分かるだろっ。さっさと離せよ」
押し付けられた身体をなんとか壁から剥がそうとするが上手くいかない。身長はさほど変わらないというのに力の差がかなりある。それなりに鍛えた身体だと自信はあったが男の前ではなんの意味もなかった。
男の片手が締め直したばかりのベルトに移動する。どこかに冗談だろうと感じていたことが現実になり叶真はがむしゃらに身体を動かした。
「無理っ。無理だからっ。俺は男に抱かれる気はないんだよっ。バリタチって言ったろ! ルールくらい守れ!」
「ルール? そんなものは必要ない」
「必要ないって……お前何様なんだよ!」
「俺はな、お前みたいな気の強そうなタチ野郎を調教してやるのが好きなんだよ」
「はぁ? 俺はそんなの望んでないって!」
じたばた暴れる叶真だが男の手が下着越しに性器を掴むとその動きも小さくなる。急所を掴まれては抵抗すらままならない。ましてや男の力は叶真よりも強いのだ。握りつぶされてしまうのではという恐怖心があった。
藁にも縋る思いでナオトに視線を送るがそれはなんの役にも立たない。男がいつまで見ている気だと険しい表情をナオトに見せると、ナオトは脱ぎちらかした下着やズボンとかき集め、逃げるようにその場から去っていく。
なんとかして逃げなければ。叶真は冷や汗を流しながら考えた。だがパニックに陥りつつある頭ではなんの妙案も浮かんでこない。
ナオトがいなくなったことによって男は本格的に叶真を犯そうとし始めた。
「やめ……やめろって!」
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