真面目過ぎにも程があるっ！

熱帯夜3 *性描写あり

「感じすぎて、やばい……。もう、下も……苦しくて……っ」
　恥ずかしさのあまり、慶は両腕で自身の顔を隠す。兵藤がどんか顔をしているのか分からないが、クッと喉が鳴るような音が聞こえた。
　兵藤が慶のズボンに手をかける。下着ごと脱がそうとするのは、初めての夜と変わらない。抵抗することもないのであっさり脱がされると、その心許なさに慶は身を捩って下腹部を隠そうとした。
「隠さなくてもいい。苦しいんだろう？　見せてくれないと楽にしてやれない」
「うー……」
　どこまでも楽しそうな兵藤に、慶は唸って抗議する。
　恥ずかしくたまらない。でもそれ以上に苦しくて仕方がなかった。慶は捩っていた足を解放する。
　慶の性器はすっかり勃ち上がっており、先走りでテカテカと光っていた。それどころか零れ落ちた露は尻の辺りまでぐっしょりと濡らしてしまっている。
　ここまでと思っていなかったのか、兵藤は慶の性器を目にして息を飲んだ。ただジッと性器を兵藤の目に晒すことには耐えられず、慶はもじもじと腰を揺らす。
「恥ずかしいからっ……！」
　慶の非難めいた声に、ようやく兵藤が意識を戻した。
「たったあれだけでこんなになるほど感じたのか。いやらしい身体だ」
「う、うるさい……！　兵藤だから、こうなったんだよっ。好きな男に触れられたら、感じるに決まっているだろ……っ」
「嬉しいことを言ってくれる」
　慶が兵藤の温もりを待っていると、下の方で空気が動く気配がした。慶が両腕の隙間から様子を覗くと、兵藤が自身の下腹部の前をくつろげているのが見える。
　兵藤のそこは明らかに膨張しており、下着を高く持ち上げていた。
　やはり大きい。並の大きさはではない。あれが後で自分の中に入るのかと思うと、なかなか恐ろしい。以前入ったので入るのは間違いないだろうが、それでも恐怖を感じてしまう。
　慶の身体が自然と強張った。するとそれに気付いた兵藤と、腕の隙間越しに目が合う。
「安心しろ。いきなり挿れたりはしない」
　兵藤は慶の腰を持ち上げ、身体を少し起こさせると、自身の下着の中から殿様サイズのモノを取り出す。
　一体何をするつもりなのかと戸惑っていると、兵藤は互いの性器を重ね、大きな手で包み込んだ。
「兵藤……」
「すぐ楽にしてやる」
　兵藤の手がゆっくり上下に動き始める。そこからもたらされる快感は、刺激を待ち望んでいた慶にとって、凄まじいものだった。
「ん、あぁっ！」
　それは一人でするのとも、手で愛撫してもらうのとも違う、不思議な感覚だった。
　互いの性器が裏筋を刺激しあう。重なり合った部分から、どちらのかも分からない液で、はしたない水音を立てていた。そして、兵藤の手から見え隠れする互いの性器の先端が、やけにいやらしかった。